国会は閉会中ですが、月曜日に、私の所属する内閣委員会と文部科学委員会の連合審査会が行われました。

前川前文部科学事務次官らを参考人として招致し、加計(かけ)学園の獣医学部新設を国家戦略特区制度に基づき認めたことに関する質疑でした。

前川さんは、覚悟を決めて、明快な答弁をされていました。特に強調されたのは、加計学園に絞り込まれたことについて、不透明だということです。

広域的に獣医学部があれば認められないということで、京都産業大学は、隣の大阪府に獣医学部が存在するために、有資格者ではなくなったのです。これに対して、四国には獣医学部がないということで、加計学園だけが残ったわけです。

しかし、前川さんが強調されたように、四国に獣医学部ができたからといって、必ずしもその卒業生が四国で就職するとは限りません。そして、他の大学の獣医学部を見ても、学生は全国から集まり、そしてまた就職先も全国。すなわち、地域的に限定する合理的な理由は見当たらない。むしろ、奨学金やその他の手段を使って、地域的な偏在を是正し、あるいはペットの獣医師に集中しがちな状況を是正していくべき。それにもかかわらず、広域的に獣医学部が存在しないということが決め手になって、加計学園しかないということになったことへの不自然さが最大の問題である、ということを前川さんが指摘しました。

我が党は、安倍総理自身もきちんと予算委員会等に出てきて答弁すべきだし、政府の和泉総理補佐官と木曽内閣官房参与(当時)も、前川前次官と同時に証人喚問という形で呼んで、前川前次官との食い違いについて、どちらが正しいのか明確にすべきであるという指摘しました。

安倍総理ご自身が、国民に対していつでも説明責任を果たすとおっしゃるのであれば、自民党総裁として、証人喚問を認めれば済む話。結局、説明できない何かがあるのだという疑念が募った、そういった国会審議だったと思います。