2度目の緊急事態宣言となりましたが、感染拡大はなかなか収まりません。
 昨日(1月18日)、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト(WBS)」を見ていたら、スタジオの大江麻理子キャスターとコメンテーターの滝田洋一・日本経済新聞編集委員の二人がマスクをして出演していました。
 これはテレビ史上画期的と言っても大げさではないと思います。キャスターのマスク姿は、いわばテレビ界の常識を破るものですが、それ以上に感染防止が重要とのメッセージを、見た眼で分かりやすく発信したと言っていいでしょう。番組の最後までマスクを着けたままでしたが、別に聞き取りにくいことはありませんでした。

 テレビ東京については、以前にもこのブログで取り上げたことがありますが、コロナ感染が始まった昨年2月の段階でいち早く「出社率2割」を目標に在宅勤務拡大に取り組み、番組制作の面でも他局に先がけてロケや収録を中止しました。

 コロナ危機を乗り切るために(11)――テレビ東京「出社2割」に続け~『マイナビニュース』に掲載(2020年4月23日)
 
前回の緊急事態宣言解除後も在宅勤務の体制を継続していたところで、こうした取り組みをさらに一歩進めたのが今回のマスク着用だったと言えるでしょう。

 最近はコロナ感染拡大の中で、メディアの報道姿勢や感染防止姿勢への批判が高まっているだけに、テレビ東京のこうした姿勢は評価できます。私の古巣なので若干ひいき目になっているかもしれませんが、その点はご容赦ください。

 ただメディアに限らず、各企業がそれぞれ最大限の感染防止対策をとることは、きわめて重要です。
 企業が取り組める対策としてテレワークを導入・拡大することが重要です。「テレワークが可能な業種や職種ではない」「生産性が落ちる」などさまざまな課題はあると思いますが、それでももっとテレワークを拡大する余地はあるはずです。
 政府は「出勤者数7割減」を呼びかけています。感染者を減少に転じさせるには、飲食店の時短営業だけでなく、テレワーク拡大などによって出勤者を減らすことが必要なのです。
 このようなテレワークをめぐる動きと課題について、『マイナビニュース』の連載「コロナ禍に打ち克つためにできること」に掲載しました。

コロナ禍に打ち克つためにできること(12) ついに2度目の緊急事態宣言 - もっとテレワークの拡大を
 https://news.mynavi.jp/article/covid-19-12/