このほど、インターネットテレビのストックボイスTVが放送する経済番組「Tokyo Financial Street」(毎週金曜日・午後5:30~6:00)にゲスト出演しました。この番組には時々ゲストで出演し、国際金融情勢を中心とするテーマを解説しています。今回はトランプ大統領が打ち出した関税方針と中国との貿易戦争を取り上げました。
 かつて1929年の大恐慌以降、米国が極端な保護主義に陥って関税を大幅に引き上げた結果、欧州との関税引き上げ競争となり、そのことが世界貿易を収縮させて世界不況を一段と深刻化させました。このことは、すでにさまざまな媒体で執筆している記事やこのブログでもたびたび書いてきたことです。
 番組でも過去のデータを紹介しながら、トランプ大統領の保護主義が超えてはならない一線を越えたこと、そのことがいかに危険なものであるかをお話ししました。

OA後に、鈴木ともみキャスターと(東証アローズのスタジオで)

 番組は、下記のオンデマンドでご覧になれます。
・https://www.stockvoice.jp/vod_playlists/PLfDvay8oMOTjfTCdd9pCxqk2TM7OnXulw
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 トランプ政権の強硬姿勢に対し中国は報復関税の姿勢を打ち出す一方で、やや柔軟なニュアンスも漂わせています。トランプ政権に批判が集まる中、国際世論を味方につけようというしたたかな戦術が垣間見えています。
 しかし今回の問題は、貿易問題だけでは済まないことに注意が必要です。北朝鮮情勢や米中の政治的覇権をめぐる争いでもあるわけで、今後の展開に警戒が怠れません。