暑い! 大丈夫か地球。
所用で街中をうろついてたら気温37℃であっという間に茹で上がった、もう無理~。
昼前に用事が済んだので、涼を求めて西へ車を走らせてみた。
東名高速に飛び乗ったら渋滞。
▲昼の12時過ぎ、気温はついに40℃、路上とはいえ異常な暑さにうんざり。
涼探しの旅は、
・少しでも標高が高い地。
・木が生い茂った山間地。
この条件で東名川崎から2時間以内の観光・散策スポットを検索して出てきたのが、
▲マップ中央付近の赤点「大雄山最乗寺」。山の中っぽいので森林浴でリフレッシュできそう。
偶然見つけたスポットで全然知らないお寺だったけど、ちょっと調べてみたらその規模と歴史の古さに仰天。
大雄山最乗寺は、
・曹洞宗に属し全国に4000余りの門流をもつ寺。
・開創以来600年の歴史をもつ関東の霊場 (1394年建立)。
・境内山林130町歩、老杉茂り霊気は満山に漲り、堂塔は30余棟に及ぶ。
だそうです。
南北朝~室町時代に創建された古刹がこんな近場にあるなんて知らなかったなあ。びっくりするほど巨大で歴史ある寺なんだけど、有名ではないよね?
ちなみに有名な古刹の創建を調べてみると、
・総持寺(横浜・鶴見) 1321年。
・日光東照宮(寺ではないけど…) 1617年
・浅草寺 645年
・成田山新勝寺 940年
・長谷寺 736年
うーむ、関東だけでも古い寺社が多いんですねえ。浅草寺の645年ってホンマかいな…。
という下調べを道中で済ませつつ、大井松田インターを降りて足柄の町を抜けて山道へ。
寺の近くに“見晴台”というのがあったので、そっちに向かってみると、
▲次第に車一台通るのがやっとの険しい林道に…。これはあれだ、映画でヤクザが人を埋めに来るところだ、夜は怖くて走れん。交通量ゼロで道脇には木やら枝やら土砂やらが堆積して、進めなくなりそう…。
▲狭い山道。舗装されているけど、対向車が来たらどうするんだろか。
見晴台近くまで来たはずだけど、それらしい入口も駐車場もないので苦労してUターン。
15分ほど戻って最乗寺へ。
▲うっそうと茂る杉の大木に囲まれた太古の森っぽい参道に足を踏み入れた途端に空気が一転、静けさが染み入る…まさに霊域。
▲樹齢600年以上であろう杉の巨木の並木。こんな近場に深山の雰囲気を満喫できるスポットがあるとは。
有名なパワースポットらしい。
空気が濃厚で森の生気が満ちたこの地はパワースポットとしても有名だそうです。だからなのか、坂道を上る足取りが軽くなったような…。
そういえば、大雄山に登る前まで37~40℃を行ったり来たりしていた気温が、ここは33℃で涼しく感じる。
▲立派な本堂以外にも堂や院がいっぱい。
▲こんな深く険しい山の中に、これほどの寺院群を創るのは大変だったろうなあ。世俗と隔絶された地じゃないと厳しい修業ができず、悟りも開けないのかな。
▲古めかしい鐘楼。600年の風雪に耐えてきた風格が凄い。
▲のぼり龍、素晴らしい造形。
▲多宝塔。
すぐ隣の足柄山(金時山)は金太郎が有名だけど、この山(寺)は、
▲天狗伝説の地だそうです。
ちなみに天狗は、武芸者が山での修行で超人的な運動能力を身に付けて、飛ぶように走るのを天狗が出たと噂が広まるのが典型例。
激しい修業を重ねた禅坊主や山伏が超能力を身に付け、それが天狗とみなされたというのもありそう。
体が巨大で赤ら顔、鼻が高いという天狗の風貌から、西洋人が日本に漂着し、山に潜んだのが天狗の元だという説もありかな。じゃあ羽が生えてるというのは? 天使系?
▲でっかい天狗の下駄も飾られてた。日本最大らしい。
▲狛犬と古木。古代メソポタミア文明(エジプト~メソポタミア )で、王の門を守るのに力の象徴のライオン像を置いたのが日本に伝わり、獅子像や狛犬像になったとか。
スフィンクスも役割的には狛犬の同類かな。6000年前に勃興した地球最古の文明“シュメール”に、寺や神社が大きな影響を受けているというのが面白い。
▲奥の院まで登りが続く。下界よりずっと涼しいとはいえ33℃・無風。汗が噴き出すが、それが気持ちいい。毒素が抜けていく~(笑)。
古色蒼然とした古刹の静寂と清涼を体いっぱい吸収して下山。
大汗かいて寺内を一周するのに小一時間、なんだか良い時間だった。下山後、地元のそばをすすってリフレッシュ完了、帰路につきました。
10時過ぎ出発・17時帰宅ぐらいの日帰り旅行圏内としては、足柄~箱根~芦ノ湖~大涌谷あたりが涼しくてよいですね。平日ならどこも空いていて、のんびりできます。
時間があったらドライブがてら、足を延ばしてみてはいかがでしょうか。
バイバイ