ちょっと前、シマノの大型電動リール“MD6000”が登場したときは驚きました。 

6000サイズで実用巻上持久力38kgと、いきなりBM6000の2倍弱、BM3000の3倍までパワーが飛躍的にアップ。

 

車に例えると、280PSの高出力スポーツカーが、いきなり500PSアップのモンスターカーに大変身・・・的な感じ。

 

使う人の体力を考えるとパワーはほぼ頂点に達し、今後はBM6000より700gも重くなった自重をどれだけ削れるかの勝負になっていくのかな。

 

一方で、MD6000が登場した途端に、ちょっと前に買った愛用中のBM6000がいきなりカタログ落ち・・・早すぎるぜ。来年はキハダマグロ用リールも買い換えを考えねばならんかもなあ・・・。

 

  マダイ・ワラサ用のリールを刷新。

 

コマセマダイで愛用中のBM1000EJは、つい先日23kかけてフルオーバーホールしたばかりで絶好調なんですが、

▲使用時間621時間と、ずいぶん使い倒してきました。さらに、ワラサ用に使っているBM3000XSもかなり古くなってきたということで、そろそろ買い換えを検討。

 

ワラサやブリ狙いの泳がせなどで重宝する3000を買うか冬の深場マダイ用に1台買い増しておくか・・・実に迷う。

 

あれこれ検討した結果、

 

  マダイ釣りにぴったりフィットしそうなリールを選出。

 

BM2000。22年発売の最新型なので、さぞや進化したことでしょう。実売10万円強、高いなあ・・・。

 

以前使っていた旧BM2000は、使っていくうちにカウンターがズレていくのが嫌でBM1000EJに買い換えた経緯あり。で、2000と比べ1000EJの工作精度の緻密さに感嘆したという経験から、2000を敬遠してたんです。

 

ところが、

▲22年式になってかなりの仕様変更がなされ、カウンターのデザインも一新。さぞや使いやすくなったに違いないということで購入を決定したというわけです。

▲BM1000EJとBM2000。大きさはほぼ一緒。

▲1000の方がより平べったくて掴みやすいかな。

 

とはいっても、

▲2000もかなりパーミングしやすい。この程度の重量感なら一日手持ちで誘い続けることもできそう。

▲親指がチョイ巻きスイッチに届く位置取りが秀逸。

 

 

  でっかいカラー液晶が最大のセールスポイント?

 

新しくなった2000最大のウリは、

探見丸の情報を液晶画面にカラー表示できる機能。

電動ジギングモードが選べる。

この2点かな。でも自分の場合、探見丸があるからリールカウンターで魚探を見る必要性を感じないし、ジギングはしないのでEJモードもいらん。ウリの2点が不要でウリに感じないという・・・。

 

しかしこのリールは、それ以外にも注目ポイントがあるわけです。

 

注目点その1。自重が軽い!

 

1000EJと比べると、液晶が巨大化し機能も詰め込まれているのでかなり自重アップしただろうと思うじゃないですか。

  ↑そこでBM2000とBM1000EJのスペックを比較(参考にFM600も)。

 

上の表を見ると最大ドラグ力はどちらも15㎏、必要充分。

 

で、自重はというと・・・、

▲なんと、重くなるどころか2000の方が軽い・・・10gなのでほぼ一緒ですけどね。

 

ちなみに、

FM600は素晴らしいリールだけど、(自分的には)コマセマダイの主力たり得ない・・・。

 

スペック比較からもわかるように、FM600はコンパクトで1000~2000番より200g(オモリ50号分)も軽く、一方で、巻き上げパワーやスピードはかなりのもの。一見すると、コマセマダイ釣りに必要充分の性能を持ったリールなんです。

 

だったらそれを主力にすれば良いだろうと思うじゃないですか。でも唯一使いにくい点があるんです。

それは、

 

ドラグのピーキーさ。

 

以前のブログでも書きましたが、ドラグの設定幅が狭く、ほんのワンクリックでズルズル~キツキツまでドラグの設定値が変わってしまうんです。

 

置き竿時、

・鯛の唇に針を貫通させるために適度に締めつつ、

・ヒット後の爆走で切られないなめらかな滑り出しと同じ負荷が持続する制動力

これを両立させてくれるようなドラグじゃないと特に良型のマダイは、バラシが増えてしまいます。

 

FM600は設定がシビアなので、ちょっと油断するとドラグがゆるすぎたり締めすぎたりしてポロッたり瞬殺されたりが増えそうなんです。いちいちこまめにドラグ設定してられないズボラ系人間的には使いこなしにくい(笑)。

 

~~~BM2000対BM1000EJの比較に戻る~~~

さらに比較を見ていくと、

 

注目点その2。パワーとスピードが凄い!

▲最大巻上速度はどちらも全電動リール最速級の215m/分。でも、この速度はあまり参考にならない。

 

重要なのは実用巻上速度で、

1㎏負荷時に2000の方が20 m/分も上。

これはかなり大きな差です。600とは40m/分の大差・・・。

 

  3000クラスとも比較してみると・・・

▲BM2000とBM3000XS。手に持つと3000はかなりでかく、手持ちで一日はちょっときつい・・・。

 

ワラサ釣りの時は最高なんだけど、パワー的に2000で代替え可能なのか否か・・・比較表をチェックしてみます。

▲BM3000EJとの自重差は120g(MDは400gも重く、別物なので以下割愛)。ドラグ力は3000が5㎏上と強力。

 

実用巻き上げ速度1㎏負荷は、2000の方が20m/分も早い・・・。5㎏負荷時も2000の方が14 m/分早い。

 

なんということでしょう!!

 

 実質的な巻き上げパワーは3000EJ より2000の方が上

 

意外というか予想以上に最新2000はパワフルです。

 

これだけパワーがあると、サバ・ソーダ・フグなどのエサトリ&オマツリ誘発軍団ヒット時の全速巻き上げに差が出そう。ハリス8~12号ぐらいのワラサ~ブリ釣りも余裕に違いない。

 

なんといっても、

このパワーが自重わずか690gに内包されている

というのがかなり凄い!

 

 

注目点その3。停止位置が任意設定可能に!

 

これまでのシマノ電動リールは、5秒以上停めていた位置が次回の停止位置になる“自動船べり停止”だったんですが、これがコマセマダイ釣りには不便だったんです。

 

ビシを投入後、8mぐらいハリスを出してから一旦ストップし、針にオキアミを刺すんですが、

A、エサ付けに手間取ると次回は8mの位置で止まる。

B、エサ付けがサクッと行くと、ビシが掴みやすい場所で止まる。

この、“ABどちらで止まるかわからない”状態が非常にうざい。チャンスタイムの大急ぎ時に巻き上げ完了して竿を立ててビシを掴もうと思ったら8m下で止まっててイラッとした経験、あるでしょ?

 

それがなんと! この機種から任意の停止位置を固定させることができるようになったんです。停止位置がコロコロ変わらないダイワにやっと追いついた・・・何年かかったんだって話です。

▲メニューで“船縁停止”画面を呼び出し、

▲位置設定をするだけ。2mにしとけば竿を立てるだけでビシがつかめる。

 

タナタイマーは、いまだにクラッチオンからスタートするという不便さが持続中(ダイワはスイッチオン=タイマースタート)。

 

コマセマダイでは、8mハリスを出してから一旦クラッチオンにしてエサを付けているところでタイマーがスタートしちゃうんです。これだと水深によって実質待ち受け時間が大きく変わっちゃうからタイマーが使いにくい・・・説明が面倒なので割愛するけど、このシステムは永遠にそのままだろうなあ、シマノさん・・・。

 

注目点その4。ドラグが抜群!

 

旧FM2000の頃からドラグは文句なしに素晴らしかったんだけど、このリールもヌメーっと滑って設定幅も絶妙。少しずつ確実に増していく制動力は、大鯛ヒット時に強力な武器になりそう。

 

全体的に堅牢感が増し、作りがより緻密化している感じで、相乗的に高級感がアップしています。!

 

▲小~大まで一通り揃った電動リールの中で、スピード・パワー・ドラグ・サイズ感という点で、コマセマダイ用リールの(自分的)過去最高を更新してくれそうな予感・・・o(^-^)oワクワクです。

 

600のコンパクト&軽量感も捨てがたいんだけど、ドラグがなあ・・・タコやらタチウオやらライトタックルで活躍してもらおう。

 

ということで準備万端、早速、一義丸ワラサ・マダイ船に出撃する予定だったんだけど、カワハギ一色でワラマダ船の出船無し・・・。実釣で使ってみるのが待ち切れん、来週こそ。

 

バイバイ