「コマセマダイ釣りに枝針は邪道、男は黙って1本針!!」

という方を時々お見かけするけど、フ~ンそうなの? 自分はこだわりないなあ・・・効果的な方法は何でもアリでやってます(笑)。「手巻きじゃなきゃダメ」「やり取りに電動使うな」とか、色々こだわるのは大いに結構ですけどね。

 

かつて、作家の開高健さんが、「エサ釣りは簡単に釣れる下品な釣り、ルアーこそ高貴なフィッシングゲームだ」的なこだわりを披露してたけど、凄い違和感を覚えたものです。「エサでもルアーでもどっちでもいいじゃん。語る割に全然釣れないけど、下手なこだわりは捨てて豪快なヒットシーンを見せてくれよ」と思ったもんです。このお方は釣り中の語りこそが至宝だと今ではわかるんですけどね。

 

まあ、”釣り方にこだわりを持つ”のは趣味として正解だから、何でもこだわってやってみるのは大賛成だけど・・・、

自分の価値観を人に押しつけないでね。

こだわりの強い人は何かと押しつけがましくなりがちで、○○警察とかその典型。趣味の釣りぐらい好きに楽しみたいものですよね、ご同輩。

2本針仕掛けがダメな時はすぐ交換。

ということで自分の場合、朝一は2本針からスタートしてみるのが常。マダイの一荷なんてほとんどないけど、まあ枝にも食いついてくるといいなあと(笑)。

※枝針にマダイが食いつくことはそれほど多くなく、特に2㎏以上の良型なんてほとんど枝針にはきませんので、1本針でも充分です。

 

釣りがスタートして何度か手返しすると2本針が適さない状況があり、朝の数投で2本針から1本針に交換するなんてことも珍しくないというのが実情です。

 

では、どんな時に2本針が適さないかというと・・・、

・手前マツリしやすい潮型の時。朝のチャンスタイムでのもたもたは致命傷になるので、ちょっとでも潮が悪い時はシンプルな1本針に即変更。

▲2本針は1本針の数倍、手前マツリしやすくなります。トラブルレスな1本針が有利な局面も多い・・・。

 

・混んでて周りとオマツリしやすい時。片舷5人以上でオマツリしやすい潮の時の2本針は逆効果かつ不適切。

・イナダ・ワラサ・サバ・ソーダ等の青物多発時はオマツリばかりで枝針不可。

・マダイが神経質で枝針が付いたごたごたな仕掛けを嫌がる時。

・大鯛狙いの時。

こんな時は2本針は逆効果なので、即座に1本針に変更します。

 

あれこれ勘案すると、1本針の方が有利な状況が多いような・・・。特に渋いときに2本針だと渋さが倍増することもあるので、慣れないうちはシンプルな1本針がおすすめです。

 

ということを踏まえた上で、

枝針作りのお話。

コマセマダイ用の2本針仕掛けは、

三方編み付けが一般的でしょうか。本線(先針まで続くハリスのこと)に補助糸とエダス糸を編み込んで、エダスの根元と合わせて3方向を編み込む手法。

本線に編み込みだけでエダスを固定すると、ちょっと良いマダイが来たときにエダスがずり落ちて先針まで移動して1回でパーなんてことが少なくないです。

 

なので、

本線とエダス、補助糸をまとめて八の字結びし、

▲本線上下とエダス根元を編み込む三方編み付けが自分的なメインの2本針仕掛けの作り方となっています。

※この方法だとエダスはずり落ちないけど、本線に結び目を作ると強度は若干低下します。とはいえ、本線の結節上下を編み込むことで摩擦系の結節となり、強度低下は最小限ですけどね。

※それと、枝針が飲まれたり切られたり、ヨレたりすると結び直しがしづらいなど、融通が利かないのが欠点。

 

他にも以下のような2本針仕掛けの作り方があります。

エダスのヨレを解消し、付け替えも可能になるエダスビーズを使った2本針仕掛けも色々試しました。

 

▲ハリスサイズに適合したエダスビーズを使い、エダスビーズ上下を八の字結びで固定するだけで完成、超簡単。エダスは付け替え放題、回転性も良いという利点がある反面、結節2個による本線の強度低下が最大のネック。こぶを作って止めただけのエダスの強度も低め。

▲なので、編み付けで強度低下を最小限に抑えられるか色々試してみたり。また、ビーズ部分をマダイが嫌がったり、逆にフグが好んでかじるのを防ぐために、ビーズを赤く塗ってみたりしたけど、効果のほどは??でした。

 

▲極小三つ叉サルカンでエダスを出す方法も。エダスがよれにくく付け替えも可、製作が簡単という利点があるけど、やっぱり結節による本線の強度低下や、異物感でナチュラルさがそがれるという点がちょっと気になって自分の中で主流にはなりませんでした。

 

ビーズやサルカンを使わず本線の強度が低下しないエダスの出し方。

パーツ類を使わずに簡単に作れ、エダスの付け替えができる方法を模索中、関西方面の釣りで多用されているエダスの作り方に着目し、早速作ってみました。

▲まずは本線に補助糸を結びます。見やすいように補助糸をPEにしてますが、実際の作成時には本線と同色のフロロハリスを使用。本線ハリス3~4号の場合、補助糸1.7~2号前後ぐらいが具合が良かったです。

▲ぎゅっと片結びしたら結び上下を編み込みます。

▲10回ずつぐらい編み込んで本線上を滑らなければOK。補助糸を太くすると編み込んでもズレやすいので細い方が良いです。1.5号ハリスでも補助糸には最適でした。

 

次にエダスを用意します。

▲端を八の字結びにしたエダス(全長はお好みで。30㎝前後?)を用意します。

▲編み込み部分に乗せるように通して輪っかの中に針をくぐらせて、

▲強く引っ張って結び目が広がらなければ完成。簡単。

 

この方法の利点は以下の通り。

本線に結び目がないので結節による強度低下ゼロ。

・エダスがピンと立って本線と絡みにくい。

・簡単にエダスの付け替えが可能。

・エダス部分が比較的コンパクトなので異物感は少なめ? とはいっても、1本針のナチュラルさはそがれるけどね。

 

※エダスを上下に引っ張って、ずり落ちるようなら補助糸の編み込みを長くする。

※八の字部分が広がってエダスがはずれるなら、1回編み込みで固定するとズレない。

実釣チェック。

▲食いが良い日にこの仕掛けを使い、エダスにも1㎏前後のマダイが何尾かヒットしてきましたがズレずにゲットできました。1本針にしたいときはエダスをカットし、再び2本針にしたいときは予備のエダスを簡単に装着可能なので、使い勝手が良かったです。

 

でもやっぱり良型~大鯛がエダスに来るとズレるかな。なので、大鯛狙いの場合、1本針でシンプルにした方が当たりやすくハリス切れバラシも少ない気がします。使い分け、大切です。

 

ということで、2本針仕掛けについて書いてきましたが、良いことばかりじゃないという点をご了承の上、お試しください。

参考になるかな?

 

バイバイ