今回は記述の考え方、まとめ方の指導例です。
詳細は、すでにアメンバー記事にしています。
今回は、アメンバー記事の内容を少しカットしています。
まず記述ができるようにあるためには、2つのことを意識しなければいけません。
1つ目は、どうやって解答の根拠を探していくのか。つまり、記述の解答「要素」探しですね。
2つ目は、どうやってまとめるか。見つけ出した解答の要素をどういう順番でまとめて、文章にしていくか。
この2つができないと、記述の答案を作成することはできません。
1・解答の要素探し
これをできるようにするためには、
設問で問われていること、傍線部の意味の理解
解答の根拠を探すための論理的な手順
解答の要素を導き出すためのノウハウや知識
以上の3つが必要になります。
例えば、
普段と違い、あまり元気のない友人の竹下と二人で学校から帰る途中、急に竹下が叫びだした。
「あいつのせいで、おれは先生に怒られた!畜生!」
どうやら竹下は、国語の授業中に巣鴨にいいものを見せてやると話しかけられたらしい。
その巣鴨の言葉に興味を持った竹下は、巣鴨の手の中にあるものを見たいと巣鴨に伝えたら、巣鴨が竹下の顔めがけて、手の中に隠し持っていた小さなカエルを投げつけたようだ。
竹下はびっくりして、大声を出したが、それを先生にとがめられた。
でも本当のことが言えず、黙っていたそうだ。
設問
「竹下は急に叫びだした」とありますが、この時の竹下の気持ちを説明しなさい。
こんな問題があったとします。
まず、注目するところは、
傍線部の「急に叫びだした」というところと、「あいつのせいで、おれは先生に怒られた!畜生!」というセリフです。
これは、傍線部の意味と心情の手掛かりとなるところを押さえるという手法を使っています。
この時点で
この2つがわかります。
次に、2を具体化していきます。
つまり、心情の理由を具体化していくのです。
これは、
解答の根拠を探すための論理的な手順
解答の要素を導き出すためのノウハウや知識
この2つの手法を活用しています。
あいつ=巣鴨
「あいつが竹下にしたこと」=竹下の好奇心を刺激し、カエルを顔に投げつけるといういたずらをした。
そのことが原因で、どうなったか?(結果)
→先生に怒られた
このようにきっかけとなる「出来事」は因果関係を押さえると、具体化に成功します。
ただ、これだけだと「怒る」原因として、物足りません。
そう、ここには「だまされたが、先生に言えなかった悔しさ、自分への情けなさ」が隠れているのです。
「でも、本当のことが言えず、黙っていたようだ。」→この表現が解答の根拠になります。
2・解答のまとめ方
基本は因果関係と対比関係を使ってまとめます。
先の問題の解答を実際に作成してみます。
巣鴨が竹下を騙してカエルを顔に投げつけたため、竹下が思わず叫んでしまい、先生に怒られたが、巣鴨のせいだと竹下は先生に言えなかった。そんな自分の不甲斐なさに腹を立てている。
「巣鴨が、竹下を騙してカエルを顔に投げつけたため、思わず叫んでしまい、先生に怒られた」
これが怒りの直接的な理由、出来事になります。
「次に、怒りの間接的な理由をいれます。
つまり、なぜこれらのことで怒ったのか、です。
それは、
「巣鴨のせいだと先生に言えなかった自分の不甲斐なさ」を感じたからです。
そして、最後に「怒り」という心情語をもってくる。
これを文頭に持ってくると変ですよね。この「変」と感じるのは、因果関係がおかしくなるからです。
さて、こんな感じで記述指導をしていますが、いかがだったでしょうか。
ちなみに、この文章と設問はタカウジが、この記事内で作成したものです。著作権の心配はございません。(笑)
なお、国語のつまずき後半はアメンバー限定記事で先に書いて公開してから、後日簡略化したものを公開予定です。
せっかくアメンバーになっていただいたので。
ではよい一日を、実りある受験生活を。
タカウジ