宮崎正弘の国際ニュース・早読み<< 戌年は大波乱、平成30年(2018年)予測 (2017年12 | Hideoutのブログ

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 四月に古稀を迎える爺ののブログです。

 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。


    今年の予想は概ね当たるだろう・・なんて大きな顔して書いてみました。

    支那の統治機構の認識から「郡県制」が抜けていましたね、僕は。それに専制的な統治機構がのっかる形が二千数百年に渡って続いているのが今の支那大陸なのです。トップは常に専制君主で在り続けてきたのです。キンペーちゃんも例外ではなく、その枠内でしか生きられない生きものなの鴨。

    幾つかの破壊パターンがコレから遡上に登りそうな気がします。楽しみな一年に成りそうな事は確かだな、ウン。


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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018)1月1日(月曜日)
        通巻第5563号   
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★愛読者の皆様、明けましておめでとう御座います。新年快楽、万事如意!

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 戌年は大波乱、平成30年(2018年)予測

  トランプ中間選挙勝利、安倍首相悠々三選。朝鮮戦争の危機高まる

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 新年は目出度くもあり、目出度くもなし。
 戌年は歴史的にみても大変化が繰り返されてきました。とくに本年は戊戌。国際情勢は大荒れになりそうです。

 米国は利上げ観測が高まり、株価は低迷傾向が前半期から顕著となり、逆に日本株は上昇機運、日経平均は26000円台をうかがう地合が形成されています。
 「安倍一強」は変わらず、おそらく戦後歴代首相の長期記録を塗り替えるでしょう。

習近平は前半期までやや安泰かも知れませんが、後半、経済の直滑降大暴落が始めれば、フルシチョク的解任へ向かって高層部の権力闘争が激化し、暴走が始まる兆しも否定できず、したがって中国は対外矛盾に外交を転回し、北朝鮮か、尖閣諸島を狙った「小さな戦争」をおっぱじめる危険性があります。

 米国トランプ政権は日本のメディアが予測することとは逆に地盤が固まっており、共和党主流派も、彼を引きづり降ろそうとするより秋の中間選挙勝利に向けて陣営の立て直しをやり始めるでしょう。
 トランプの支持率は回復気味です。エルサレムへの米国大使館移転があたらしい波紋を呼ぶとはいえ、すでにイスラエル・パレスチナ紛争は地域限定、世界史の視点からは大きく外れており、焦点はシリアからトルコ、レバノン、イラク、そしてイランに移っています。

 厄介なのはBREXIT以降のEU諸国の亀裂、その方向性が不明となりました。
ドイツがいまだに連立政権を組めず、ひょっとして総選挙やり直しとなればメルケル退陣が射程に入ってくる。

シリア難民は「ゲルマン民族の大移動」の如しであり、トルコが300万人を引き受け、セルビア、ハンガリーなどが国境を封鎖したため下火とはいえ、こんどはアフリカからの難民が南欧に押し寄せており、引き続きEU諸国の難題であり続けるでしょう。
 

 ▼欧州の団結がささくれだってきた

住民投票で独立賛成が過半をしめたバルセロナ中心のカタロニアは、選挙やり直しの結果、またも独立賛成が多数となり、スペイン政府はなす術もなく悄然となって、フランスもオーストリアも、イタリアも保守系政党が大躍進、EU統合への亀裂がますます鮮明化しています。

 オーストリアとオランダには保守政権が誕生し、ポーランド、ハンガリーは明確に移民政策でEU主要国と対決し、つぎにバルカン半島に目を転ずれば、セルビアとボスニアヘツェゴビナとの国境付近で停戦以来の「地域独立」、もしくはセルビアへの編入をめぐる戦争が勃発する可能性があるとTIMEが予測しています。

 ロシアはすでに有力な対立候補がなく、プーチンは大統領職にとどまるばかりか、シリアで確立された世界史的プレイヤーの位置をさらに強靱なものとして、中東政治に介入してくるでしょう。
 とりわけ、ロシアートルコーイラン枢軸の形成を政治的に留意すべきですし、サウジが呼びかける対イラン包囲作戦にエジプトとUAEがどの程度関与するか。
 かようにして欧州の団結がささくれだってきました。
 
朝鮮半島問題は日本の核武装議論を覚醒し、アメリカは日本に核保有を促す人が増えており、日米安保条約の改定にむけての基盤醸成がなされそうです。

 北朝鮮は挑発行為を止めない限り、いずれアメリカのミサイル攻撃を受けることになりそうで、ここにロシアが絡み、中国が別のシナリオで行動するとすれば、下手をすれば第二次朝鮮戦争への口火をきることになりかねません。
 ことほど左様に戊戌の年は、国際情勢波瀾万丈です。
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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 幕末維新から日清日露、日本のダイナミックな歴史を裁断しつつ

  自衛力のない日本外交は福沢諭吉の警告を忘れていないかを問う

渡邊利夫『決定版 脱亜論』(育鵬社)

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 一年の計は元旦にあり、まさにそれを考えるにふさわしい書が、本書である。
 題名から判断すると、一見、福沢の警告本『脱亜論』の現代訳と解題の本かと誤解しそうである。
 ところが本書はまったく異なっての戦略的思考書であり、福沢諭吉の思想と、その執筆動機となった同時代の国際的状況を、現代日本の立ち位置を対比されながら、渡邊氏は我が国の自立自尊の原則的なありかたを追求している。
 同時にこの本は渡邊氏の現代史解釈であり、そのスピード感覚、パノラマ的叙述の展開におけるダイナミズムもさりながら、基礎に横たわる確乎たる愛国心を読者は発見するだろう。
 主眼は下記の訴えである。
 「外交が重要であるのはいうまでもないが、弓を『引て放たず満を持するの勢いを張る』(福沢諭吉『脱亜論』)、国民の気力と兵力を後ろ盾にもたない政府が、交渉を通じて外交を決することなどできはしない、と福沢はいう。極東アジアの地政学的リスクが、開国・維新期のそれに酷似する極度の緊迫状況にあることに思いをいたし、往時の最高の知識人が、何をもって国を護ろうと語ったのか、真剣な眼差しでこのことを振り返る必要がある」。
 しかし。
 現代の状況を見渡せば、日本は国家安全保障を日米同盟に好むと好まざるとに関わらず依拠し、しかも歴代自民党が、あまりに依存度を深くしすぎて独立の気概を忘却の彼方に置き去りにしたが、本質的な情勢把握ができている中国は、この日本の脆弱性がどこにあるかを知悉している。
 だからこそ、と渡邊氏は続ける。
「中国が、東アジアにおいて覇権を掌握するための障害が日米同盟である。中国は、みずからの主導により東アジア秩序を形成し、日本の外交ベクトルを東アジアに向かわせ、そうして日米離間を謀るというのが中国の戦略である。日本が大陸勢力と連携し海洋勢力との距離を遠くすれば、日本の近代史の失敗を繰り返すことになる」(236p)。
 たしかに外交の裏付けは軍事力、そして情報力だ。
 この二つを欠如する日本が、アジアの暴力国家群と渡り合えることはあり得ず、北朝鮮の挑発、韓国の暴発、そして中国の『アジア的暴力』に対抗するにはどうしたらよいのか、自ずと結論は見えている。

 渡邊氏はアジア全般の経済に関して造詣が深い学者であるが、いまの中国を、次のように簡潔に概括されている箇所があり、大いに参考になった。
 「古来、中国に存在したのは封建制ではなく、郡県制である。全土をいくつもの郡にわけ、郡の下に県をおき、それぞれの郡と県を中央の直下において、その統治は中央から地方に派遣された官僚によって一元的になされるという、皇帝を頂点とする古代的な官僚政治体制が一貫して踏襲されてきた。朝鮮の王朝は中国のコピーだといっていい。郡県制は、封建制とは対照的な中央集権的で専制的な統治機構にほかならない」(12p)

 まさに中国の政治体制は、いまもこの原則が機能しているばかりか、じつは中国の軍隊制度も同じなのである。すべての軍区が中央軍事委員会直轄となって、習近平皇帝直属の軍隊と組織図的には編成替えされているのである。
 とはいえ、地域的軍閥がなぜ危機になると生まれるかは、じつはその弊害の反作用であり、中央の強圧的求心力が弱まると、自らが遠心力に便乗し得独自的行動を開始する特徴がある。
 念頭に読んで、大いに参考となった。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)老生は日本経済新聞の愛読者で、その広い情報のカバレジを大いに評価してきたのですが、唯一の不満が中国に甘いことでした。
 この弱点をカバーするに格好の書物が宮崎正弘先生の一連の中国批判シリーズで、最近も上梓された二冊を拝読しております。ともかく日経のイケイケどんどん、中国経済大丈夫だぁの太鼓にはいささかうんざり、宮崎さんの本は正反対。
それにしても、日経のみならず朝日も毎日も東京も、北京寄りですね。なんとかならないものでしょうか?
   (HI生、元大手町勤務)


(宮崎正弘のコメント)2015年6月のトランプ立候補表明記者会見から、2016年11月の大統領選挙本番まで、メディアはトランプは乱暴者、ポピュリスト、こちこちの保守。ヒラリーに勝てるはずがないと書き殴っていました。欧米ばかりか、その翻訳紹介メディアかと思われる邦字紙が、なべてそうでした。
 ですからヒラリー落選はかれらにも大きな衝撃であった筈です。
小生は現地取材をして、トランプの演説会場が立錐の余地がないのに、ヒラリーの会場はがらんどう。なのにテレビはトランプの失言だけを報じ、ヒラリーは会場の空席を報じないという印象操作を展開していたのです。日本のテレビがよく使う手口です。
これは可笑しい、実態とは乖離があると思い、すぐに『トランプ熱狂、アメリカの反知性主義』と『トランプノミクス』の二冊を上梓して、実情を書いております。投票日直前には小誌で「トランプ、九回裏二死満塁、逆転満塁さよならホームランの可能性高まる」と予測し、その通りになりました。
 いま、日本のメディアは中国経済の錯乱ぶりを僅かには報じておりますものの、不動産暴落、株価暴落予測は禁句のようですね。大丈夫、大丈夫と叫ぶのは中国共産党の宣伝であり、それと同様なことを繰り返すのは代理人に成り下がっているのか、それとも独自取材をしていないのか。
 いずれ、結論がみえてきます。

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(1)「明治維新の本質とは何か」(『伝統と革新』、発売中)
(2)「世界は今、キューバ」(『エルネオス』2月号、1月末発行)
(3)「第十九回大会の注目点」(『治安フォーラム』1月号)
(4)「西?隆盛の今日的意味(仮題)」(『月刊日本』2月号、23日発売)
(5)「ゲバラ伝説は風化していた」(『正論』3月号を予定)
    
 < 単行本の予定 >
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 宮崎正弘 v 福島香織『中国や、「宴のあと」の恐ろしさ』(仮題)
 宮崎正弘『米国衰退、中国膨張、かくも長き日本の不在』(仮題)
            (上記はいずれも二月頃上梓予定)

 < 三月以後の企画 >
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 宮崎正弘『習近平水滸伝』(仮題)
 宮崎正弘 v 藤井厳喜『世界情勢分析』対談第二弾
 宮崎正弘 v 加瀬英明『日本人とアメリカ人』(仮題)
 宮崎正弘 v 室谷克実『朝鮮半島をめぐって』(仮題)対談第五弾
 宮崎正弘 v 石平『習近平の第二期は波瀾万丈』(仮題)対談第九弾
 宮崎正弘 v 渡邊惣樹『激動の日本近・現代史(2)』
                     (上記はいずれも仮題です)
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    昔も今も、支那大陸には「国家」という概念がないのだろうと、このメルマガを読み始めて初めて知りました。有ったとしても「国民」という概念は無さそう。今田に「人民」だもんな。


    どこから原始化が始まったのだろうと思ってみたけど、文明化された事が無かった。

    始皇帝の秦は郡県制の専制政治。読めても意味不明な人間しか居なかった。「阿Q正伝」の魯迅が覚えたけど意味不明だったそうな。焚書坑儒も儒教に逆らうものは焚書つまり焼いてしまうぞ!なんだよな。早い話が儒教的解釈が出来なきゃ糞の役にも立たなかったちゅうこと。そんなき面倒臭いもの原始の支那の住民が自ら学ぶなんて事がある筈が無い。