宮崎正弘の国際ニュース・早読み [宮崎正弘の国際ニュース・早読み] - メルマ! | Hideoutのブログ

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 四月に古稀を迎える爺ののブログです。

 日本を取り戻したい……そんな事をエントリーしたい。

 覚醒したら、こんな見方になるのかなと言うものに。


 米大統領選挙にもヒラリーにも、興味が無くなってしまった。

 クリントン財団がシナの悪銭塗れなのに選ばれるなら、米国のエスタブリッシュが金にしか興味が無いという事だろう。

 民共どちらになっても、米国社会は劣化の一途を辿ることには違いない気がするのだが。トランプが教育改革でもするなら、多少の延命は事をするだろうが。


宮崎正弘メルマより
http://melma.com/sp/backnumber_45206_6368266/
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016)5月18日(水曜日)弐
          通算第4906号  
                                    

 米国の保守ネット世論ではトランプがダントツの人気
   支持率71%、ヒラリーは僅か14%とワシントンタイムズ
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 ワシントンタイムズが行っている世論調査は、「あなたは次期大統領を誰に投票しますか」。

 トップはトランプで、71%、民主党の有力候補ヒラリー・クリントンは14%、サンダース上院議員が9%、残りは「その他」(日本時間、5月18日午前五時現在)。

 もっともワシントンタイムズは保守系で、茶会や保守・愛国陣営などが読む新聞であり、日本の産経新聞よりもうすこし保守的メディアだから割り引く必要があるが、それでも保守系の人気が高まっていることが分かる。

 南部のエバンジュリカルの各派も、クルーズを見限ってトランプ支持に雪崩をうっている現象が見られる。そのうえ保守穏健派を代表するウォールストリートジャーナルが主旨替えし、トランプ支持を打ち出した。

「トンデモナイ候補」であり、「グローバリズム、市場経済の立場を脅かすアウトサイダー」と批判してきたのだから、共和党保守本流のウォールストリートジャーナルの変身には目を丸くした。

 日本でもしかしながら、前回都知事選挙のおり、田母神候補がネットでは圧倒的に支持を集めていたが、いざ本番では12%しか得票がなかった。ネットは東京都に投票権のない人も応募していたためだ。
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(休刊のお知らせ)米大統領選挙取材のため小誌は22日から30日まで休刊します。 

                                   
 樋泉克夫のコラム  樋泉克夫のコラム  樋泉克夫のコラム
                                    
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 樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1414回】    
  「支那種族ノ勢力ハ将來實ニ恐ルヘキ者アルヲ信スルナリ」(高橋9)
        高橋謙『支那時事』(嵩山房 明治二十七年)

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 高橋は続ける。
 「族中モシ不肖者アレハ族長ヨリ再三之ヲ誡飭ス」る。だが一向に「改メサレハ之ヲ斥ケテ一族ニ齒セス又一門互ニ休戚ヲ與ニシ冤窟?虐ヲ被ル者アラハ之ヲ援助救濟スル者トス」。つまり族長の命に従わないような一族に取って不都合な者があったら一族から放逐する一方、困難に苦しむ者がいたら一族で助け合うというわけだ。かくして、「同族中ハ宛モ別ニ一小社會ヲナシ其勢力甚タ強盛ナル者アリ是ヲ支那族制ノ概略トス」ということ。

 以下、「支那族制ノ概略」について考えてみたい。

1989年の天安門事件の後、中国治安当局の追及を逃れて香港の中文大学に落ち着いた金観濤・劉青峰の夫婦は、なぜ古来、王朝の交代が繰り返されようが、中国は中国として一貫して在り続けて来たかのか。そのカラクリを考えた。かくして中国を支えてきたのは皇帝権力ではなく、じつは同姓・同族一門の固い結束  おそらく高橋の語る「支那族制」に通ずるだろう  であるとの結論に辿り着いた。それを「中国社会超安定結構(中国社会の超安定システム)」と名づけ、次のように説く。

「中国の宗法組織の内部は、まさに厳然とした一個の小社会であり、族長・家長は財産を支配し、族規・家法を執行し、同族の公共事務の大権を掌握する。清代に『国法は家法に如かず』とか『郷評は斧より厳』といった諺があったが、これは宗法組織が社会の基層部分で個々人を管理していることをいい表したものである。また宗法組織は政府と結びつくこともできる。宗法・族長・家長は往々にして族人が税を納めたとか、役に服したとかを監督し、公的業務の代行を自分のなすべき用務としている。(中略)このようにして中国の封建社会は、最上層の国家機器  大一統官僚機構を通じて各県を経て、さらに郷紳自治を仲介として最後に最終底辺の宗族組織から各家庭に達し、見事に仕組みあげられた農業社会を実現したのである」(金観濤・劉青峰『開放中的変遷 再論中国社会超安定結構』香港中文大学出版社 1993年)


 中国社会の根幹は「宗法組織」(=「支那族制」)であり、王朝が代わろうが、異民族が皇帝に即位しようが、受け皿としてハード・ソフトの両面で支配体制が安定しているからこそ、中国は長期に、かつ安定的に維持されてきた。族長が率いる安定した無数の「一小社会」の集合。これこそが中国ということになる。


 これに近い考えを、昭和初期の非合法時代の日本共産党中央委員長で、鍋山貞親と共に獄中転向声明を発表した佐野学は、「旧中国の官僚は単に国家の機構であるのではなく寧ろ国家の主人であった。

又それは単なる社会層ではなく、むしろ一つの社会階級であった。旧中国国家は完全に支配階級たる広義の地主的階級の独占物で、この階級は在朝の官僚と在野の豪紳及び大地主より成り、官僚も官を罷めて帰国する時は豪紳となり、豪紳は官途に就けば官僚となる。彼らは国家を通じてその財産制(土地私有)及び政治的特権を擁護するのみならず、国家を通じて人民より誅求した獲物(主として地代)を分配し、之を生活、逸楽及び階級文化の源泉とする」とした(『佐野学著作集』第五巻 1963 佐野学著作集刊行会)因みに佐野の記した「帰国」とは、官職を退職し自らが所有する土地の在る故郷に戻ることを指す。


 両者の考えを合わせるなら、中国社会のカラクリの一端が浮かび上がって来ようというもの。

つまり地主(これを郷紳とも呼ぶ)は上に向っては官僚を送り出して国家経営を左右し、下に向っては「最終底辺の宗族組織から各家庭」を支配する。この仕組みが安定的に維持されさえすれば、中華帝国というカラクリは永遠に回り続けるのであった。
《QED》
                                    
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(3)「世界の現場をゆく<14>ルーマニア」(『エルネオス』6月号。月末)
(4)「中国の軍拡の最終的狙いは」(『別冊宝島』、6月初旬発売予定)
(5)「トランプ現象を読み解く」(『北国新聞』、北風抄コラム、5月1日号)
                                    
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(読者の声1)重要な資料のサイトです。「2016年中国の軍事力に関する年次報告書」がペンタゴンから発表されています。
 国防総省は5月13日、中国の軍事力についての年次報告書を発表しました。以下のサイトで報告書などをご覧いただけます。
 報告書
Annual Report to Congress: Military and Security Developments Involving the People’s Republic of China 2016、U.S. Department of Defense, 2016
http://www.defense.gov/Portals/1/Documents/pubs/2016%20China%20Military%20Power%20Report.pdf
 米国防総省のデンマーク国防次官補代理によるブリーフィング
http://www.defense.gov/News/News-Transcripts/Transcript-View/Article/759664/deputy-assistant-secretary-for-east-asia-abraham-m-denmark-holds-a-press-briefi
 プレスリリース
http://www.defense.gov/News-Article-View/Article/759522/dod-report-chinas-military-investments-continue
 以上です。



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(読者の声2)6月11日に宮崎正弘氏の独演会があります。演題は「米国大統領選挙と反知性主義、そして中国」です。
       記
とき   6月11日(土曜)午後二時(1330開場)
ところ  文京区民センター二階 2A会議室
     http://www.yu-cho-f.jp/seminar/kumin_map.pdf

参加費   事前申し込みの方は1500円(当日2000円)
        (事前申し込みの学生500円。高校生以下は無料)
 申込先   6月10日午 後2300までにメール、またはFAXにて
 主催    千田会 https://www.facebook.com/masahiro.senda.50
       メール morale_meeting@yahoo.co.jp
       FAX(0866)92 3551
       なお予約なしでも当日受け付けます(ただし入場は10分前からとなります)
  特記   終了後、懇親会があります(事前申し込みのみ。締め切りは6月9日まで)
          (千田会)
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 シナの社会は宗族社会。文革によって変形された様だが、組織ごとの宗族組織にでもなったのだろうな、現在は。

 血族、姻族が宗族の最小単位か。キンペー君の姉の婿がパナマ文書に登場は、それを裏付けるかのようだ。