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鍛冶俊樹の軍事ジャーナル
第２２３号（２月２２日）
＊韓国の踏み絵
韓国が米国のミサイル防衛システムTHAAD導入の検討を開始した。今まで、米国の同盟国でありながら導入を拒んできた。その理由は、日本の安倍政権が慰安婦問題で謝罪しないからだという子供染みたものである。
北朝鮮の核ミサイルよりも日本の歴史認識の方を問題視する安全保障観は既に米国の同盟国としての資格がないことを物語るが、米国の取りなしで日本はともかく謝罪した。これでTHAADを拒否する理由はなくなった筈だ。
一方、朝日新聞は一昨年、慰安婦２０万人強制連行の根拠となった４半世紀前の記事を取り消した。今月１６日、日本政府は国連の女子差別撤廃委員会で、慰安婦強制連行説は捏造だと説明した。
ところが、この事実が内外に知られていないのは如何なる訳か？マスコミの多くは誤報を四半世紀も放置した怠慢を隠蔽したいからであろうが、外務省がそれに同調するのは、おそらく韓国と米国に気を使ってのことであろう。
つまり、韓国が日韓合意違反だとしてTHAAD導入を再び拒否すれば米国が困惑する、それを恐れているのだろう。だが日本は韓国の希望通りに謝罪し金も出す、ただ事実関係を説明しているだけで合意違反ではない。
そもそも慰安婦とTHAADを秤に掛けているのが、おかしいのであって、これでTHAADを拒否するのなら、それは韓国の自由だろう。米軍の韓国からの撤退を米国は本気で検討するだろうし、その前に欧米資本が韓国から引き上げるだろうから、韓国経済が破綻するだろうが、その道を韓国が敢えて選ぶというなら日本が止めなければならない理由は何一つない。
韓国が中国と結ぶのを恐れる向きもあるが、韓国が第２のチベット、第３のウィグルになりたいのなら、それを無理して止めることもあるまい。大量の難民が日本に押し寄せるのを懸念する向きもあるようだが、香港の学生から進撃の巨人になぞらえられた中国共産党がおいしい韓国人を逃す訳はないだろう。
＊
明日、朝日新聞本社前(12:00~)と外務省前(14:30~)で抗議活動を行う。筆者も登壇するので参集されたい。
http://www.ganbare-nippon.net/events/view/63
軍事ジャーナリスト 鍛冶俊樹（かじとしき）
１９５７年広島県生まれ、１９８３年埼玉大学教養学部卒業後、航空自衛隊に幹部候補生として入隊、主に情報通信関係の将校として１１年間勤務。１９９４年文筆活動に転換、翌年、第１回読売論壇新人賞受賞。２０１１年、メルマ！ガ オブ ザイヤー受賞。２０１２年、著書「国防の常識」第７章を抜粋した論文「文化防衛と文明の衝突」が第５回「真の近現代史観」懸賞論文に入賞。
動画配信中：「地図で見る第二次世界大戦」
http://www.nicovideo.jp/watch/1441391428
文庫新刊：「図解大づかみ第二次世界大戦」
http://www.kadokawa.co.jp/product/321502000376/
著書：
「領土の常識」（角川学芸出版）
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321212000089
「国防の常識」（角川学芸出版）
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=201203000167
「戦争の常識」（文春新書）
http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166604265
「エシュロンと情報戦争」（文春新書、絶版）
監修：
「イラスト図解 戦闘機」
http://www.tg-net.co.jp/item/4528019388.html
「超図解でよくわかる！現代のミサイル」
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インターネット動画配信中：
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