支那の海外企業買収は、人民元安の不安から? なる程なぁ!
宮崎正裕メルマより
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成28年(2016) 2月18日(木曜日)
通算第4818号 <前日発行>
中国の海外企業買収は680億ドル(8兆円弱)の巨額に達していた
まさに「人民元が高い裡に」、「紙くずに化ける前に」が合い言葉
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アベノミクスとは嘗ての米国のレーガノミクスに由来し、インドの「モディノミクス」(モディ首相主導の経済政策)や中国の「リコノミクス」(李克強首相のそれ)の命名へと波及する。
李首相は「GDP統計より、電力消費量、鉄道貨物輸送量、銀行貸し出し残高」と重視するとし、これらは世界のエコノミストの間で「李克強指標」とまで呼ばれた。
しかし中国の経済政策は李首相の手を離れ、金融政策は周小川の手を離れ、すべては新設された「経済改革云々小組」とかの新設の委員会に移管され、その主席はすべて習近平が担った。
つまり「リコノミクス」に替わって「シコノミクス」(Xiconomics=習近平の経済政策)となった。
そのシコノミクスが大音たてて崩れだした。
人民元は3年以内に60%下落すると欧米の投機家が言い出した。
「人民元が高い裡に」、使ってしまおう。人民元が「紙くずに化ける前に」を合い言葉に、典型の買収劇は鵬海精密工業のシャープ買収宣言だ。
金額は7000億円(60億ドル)。一見無謀ともいえる、途方もない提案をして、世界のマスコミがあっと驚いた。
すでに中国化工がスイス農薬大手を430億ドルで買収し、イタリアのピレネタイアを77億ドルで買収し、石油メジャーはカナダの精製、石油エンジニア数社を買収し、ギリシアはピレウス港を買収し、この騎虎の勢いに歯止めがかからない。
2015年のわずか一年間に中国企業が海外の企業買収に投じた金額は679億9000万ドル(8兆円弱)、史上空前の商業行為が行われた。
欧米の会計事務所など、買収を斡旋する専門家集団は「まさに人民元がドルと高値で交換可能な裡にと急いでいることがわかります」と言っている。
中国当局は海外への資金流失に歯止めをかけるため、5000億ドル以上の企業買収には厳密な審査をおこなうとしており、また今後人民元が減価してゆけば、「爆買い」が終息するように、いずれ中国企業の海外企業買収ブームも下火となるだろう。
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号福島香織さんの新刊書評のなかで、最後の貴見に「SEALDSは単に防御戦という意味での封印の楯、三島の『楯の会』は万葉にもある「大君の醜(しこ)の御楯」、からくる尊皇精神が強く、恋 (れんけつ)の心情から湧き上がったものでまったく異なる」
とありました。
この「恋けつ」とはどういう意味でしょうか?
(JJセブン)
(宮崎正弘のコメント)「けつ」(門構えのなかに「厥」の「タレ」をはずす)とは皇居の御門のことです。皇室尊重の溢れるような心情が「恋けつ」です。三島由紀夫の四部作『豊饒の海』の第二巻『奔馬』にでてきます(「けつ」はパソコンで拾えないので漢和辞典に当たって下さい)。
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(読者の声2)中国はパラセル諸島のウッディ島に地対空ミサイルを配備したようです。これが意味する軍事的脅威とは、またアメリカで開催されているオバマ大統領主導の米アセアン会議は、この問題を取り上げているようですが。。。
(JH生、さいたま市)
(宮崎正弘のコメント)ウッディ島(中国名=永興礁)は中国がベトナムから奪った西砂群島のひとつの島ですが、地対空ミサイルの配備を最初につたえたのは台湾国防省の発表、これを補足するかのようにオバマ大統領がアセアンとの会議後の記者会見で明らかにしました。
第一の眼目はベトナムから空襲予防、そして米国への牽制でしょう。
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悪足掻きの支那。崩壊までの時間はあとどれほどだろうか?