「なんかさ、おかしいよね!?僕たちだけ物凄いちゃんと働いたのにさ、控室に帰りずらいってさ!」
ジェルミが石ころを蹴る真似をしながら、ぶつぶつ言えば、シヌも、
「そうそう。それに、この後のミニョの反省会も、この流れからするとさ、どうせこの三人だけで参加することになるんだろう?」
と、無表情で呟くと、その横でミナムも大きく頷いていた。
「そうなるよね。確実に。」
「もういいじゃないか!それくらい行ってやれよ!」
呆れているマ室長とは逆に、ワンは
「いやー、さすがにこの子たちの言い分は当然でしょう…。だって二人に振りまわされっぱなしでさ、テギョンなんてまた逃げたりしてたのに、結局はミニョの傍にいるわけじゃない?怒らないだけ優しいわよ…。」
と、しみじみと言う。
「そう言われてみたら確かに…。」
泣き真似をしながら、マ室長もまたしんみりと三人を見つめた。
「一応さ、念のためテギョンさんに聞いてみる?」
「何を?」
ミナムの言葉の意味が分からないで、ジェルミが聞くと、すかさずシヌが、
「反省会に自分もちゃんと出るかってことだろう?」
と、聞き返す。
「そうそう、それにさ、その返答次第では、テギョンさんが俺たちに深く感謝してるかどうかが分かるでしょ。」
意地悪い顔のミナムをしげしげと見つめながら、ジェルミが腕組みをして頷き、
「しかも別に遠慮なんてしないで、控室に戻ればいいだけだよね。ミニョはきっと眠ってるしね。」
と、スキップしながら廊下へと急ぐジェルミであった。
「ワンさん!ミニョの傍についててあげてね!」
静かにミニョを起こさないように、控室のドアを開けて中の様子を探る三人。
中では、三人がスタジオへと戻る前と時と同じ態勢のまま、ソファで眠るミニョの傍に膝をついて手をにぎっていた。
一瞬で頭に血が上る三人。
足早に駆け寄ると、シヌが口を塞ぎ、ミナムが両脇に腕を滑り込ませ立たせると、ジェルミがミニョと繋がれた手を叩き落とした。
そしてミナムは目ざとく自分の携帯がミニョの横に置いてあるのを見つけて、大方の予想がついたのであろうか、思わず舌打ちをした。
あまりのことに焦って大声を出そうとするテギョンであったが、口を塞ぐシヌの目があまりに冷たかったので、もごもご言うのも止めて、大人しく三人に従い控室を後にした。
「一体何のつもりだ!」
テギョンが先ほどの会議室に入ると、こめかみの血管をぴくぴくさせながら怒鳴ったが、全く動じない三人。
「いや、むしろそれはテギョンさんだから。」
冷たくミナムに言われて、口をとがらせるテギョン。
「意味が分からない…。」
「いやいやいやいや。俺の携帯何に使ったの?」
「それは…」
「チソン?」
「いや…その…」
テギョンが言い淀むのを見て、ミナムは画面をタッチすると、着信履歴チソン、発信履歴チソンを確認する。
「これどういうこと?」
「いや、だからな…あいつから電話であまりにうるさかったから電源切ろうと思って…くそっ!」
テギョンは口をとがらせて、左右にくいくいっと動かすと、気まずそうに目をそらす。
「ちゃんと言えよ!」
たまりかねたシヌが叫ぶと、ジェルミもそうだ!そうだ!と腕を振り上げている。
「いや…だから、チソンもミニョのこと探してておかしなことしたらいけないから、一応ミニョは俺といる無事だって伝えただけだ!」
早口でまくしたてると、顔をぷいっと背けた。
「ふーん、なるほどね。ミニョと仲直りして、チソンのことがかわいそうになった?それとももう許してあげたの?余裕だね。」
ミナムは怒鳴りちらしたいのを必死で抑える。
「違う!そういうんじゃないんだ!俺も同じだから!」
「違うでしょ。チソンとテギョンさんは同じじゃないでしょ!」
ジェルミが泣きそうな顔をした。
「もう忘れちゃったの?ミニョがまた居なくなってもいいの?全部チソンのせいでしょう?」
「それは…。」
「それは何だ!頭がおかしいのか?」
たまりかねたシヌがテギョンの胸ぐらをつかんだ。
「違うんだ。」
テギョンがシヌの手を思いっきり払うと、三人の顔をぐるりと真剣な顔で見渡した。
「俺はミニョを信用している。いや、信用した。だからもう何があっても俺の前からいなくならない。だから…だから少し安心したのかもしれないが、チソンを捨てておく方が心配だったんだ。」
「心配?」
ミナムが眉間にしわをよせた。
「もういいよ!僕は続きなんか聞きたくない!」
涙声でジェルミは叫びながら地団太を踏んでいる。
「俺ももういい。とにかく少し頭を冷やせ。」
シヌもジェルミの横でテギョンをにらみつけている。
対照的にミナムは冷静になれ冷静になれと、深呼吸を二、三回繰り返すと、テギョンに確認した。
「反省会には行くの?」
「ああ、行こうと思っている。」
「ミニョの傍離れたくないんじゃないの?」
「傍に居てもいいとお前らが認めてくれるのなら…。」
と、薄らとテギョンが顔を赤らめた。
くそっ!完全に仲直りしてるじゃないか!!
俺たちがエンジェルスマイルを振りまいてポーズをつけて懸命に働いていた時に!!!!!
ミナムは拳をぎゅっとにぎりしめると、シヌとジェルミに目配せをした。
必ずこらしめような!!!
その目配せに大きく頷くシヌとジェルミであった
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気持ちは通じたものの、まだまだですね…やはは…
テギョンをいじめているわけではないのですが…みんながミニョのことを好き過ぎるようで…
