ぼそっと呟いて、表情を曇らせるミニョ。
愛してしまったって…。やっぱり…。
相手は私じゃない方が本当は良かったってことなのかな!?
それはそうかぁ。そうよね。色々色々面倒な私なんかより、普通の素敵なお嬢さんはいくらでもいるものね。
後悔してるってことよね…。
テギョンはミニョの反応がいまいちよく分からなくて、何度も首を傾げている。
俺、今、愛しているってちゃんと伝えたよな!?
何?何なんだ??
物凄い暗い顔してないか?迷惑ってこと?そんなはずないよな?
いやいやいや…やっぱり愛想尽かされてしまっているのか!?
「テギョンさん言葉が足りないよー。」
驚いて振り返れば、腕組みをしたミナムが意地の悪い笑みを浮かべていた。
その後ろにも、同じように小馬鹿にしたような表情のシヌとジェルミ、憐れみの表情のマ室長とワンが。
「お、お兄ちゃん…。」「どういう意味だ?具体的に言え!」
ミニョのすまなそうな声と、テギョンの怒声が重なり合い、気まずそうに顔を背ける二人。
喉の奥で笑いをかみ殺しながら、二人の傍まで近よるミナム。
「まずはミニョ。すぐにでも怒鳴りまくりたいが、今は体を治すのが先だ。元気になったら覚悟しておくように。ほら、早く横になれ。」
そう言って、ミニョをソファに横たえ毛布を優しくかけると、たまらずに涙を流しながら、
「お兄ちゃんごめんね…。」
と、小さな声が聞こえてきた。ミナムは柔らかい笑みを浮かべながら、うんうんと頷いている。
「そして、テギョンさん、愛してしまったはないんじゃない?愛しているでいいんだよ!勘違いするよ!テギョンさん的には、気がつけばお前のことを愛していたって感じで伝えたかったのかもしれないけど、ミニョみたいな言葉を言葉通りにしか受け取れない奴からしたら、嫌なのに仕方ないかのように聞こえるんだよ。多分。そうだろう?ミニョ。」
毛布から顔を出して、恥ずかしそうに何度も頷いている。
そんなミニョ様子を見たテギョンは、膝から崩れ落ちた。
「そんなつもりは一切ないのに…。」
「それにさ、もうこんな事が二度と起こらないように、社長と色々決めて、それから俺達とも相談してたじゃん。それを何でミニョに早く伝えないの?本当に不器用だから困るよなぁ…。」
深いため息をつきながら、ミナムがお手上げのポーズをした。
「そうそうそうそう、聞いてていらいらしちゃったもん。この温厚な僕が!」
ジェルミも更に小馬鹿にした顔で、お手上げポーズだ。
「しかも途中からミニョ体きつくなってるはずなのに、それにも気づいてあげれてないし…。ミニョがテギョンのどこがいいのかやっぱり俺には分からない。」
と、かなり辛辣なことを言いながら、シヌもやはりお手上げポーズだ。
つられて、マ室長とワンも呆れ顔でお手上げポーズをしている。
いつもだったら、真っ赤な顔で大声を張り上げて怒っているであろうテギョンが、しんみりした様子でミニョを見つめているので、肩すかしをくらった気分の五人は、気まずそうに手を下ろしながら、でも顔はなんだか嬉しそうでもある。
「体辛かったよな?すまない…気づいてやれなくて。」
テギョンはソファの横にひざまずいてミニョの手を取った。途端に真っ赤な顔になるミニョ。
「それから…ミナムが言ってくれたように、もう何度も同じことでお前を悲しませたくないから…。だから色々考えて全てを公表しようと思っている。ただ…それをお前…ミニョが嫌だというのなら、どこまでも隠し続けるから。だから意見を聞かせてくれないか?」
「あの…その前に…私のこと愛してしまったって…その仕方なくって意味じゃないのですか?その…お兄ちゃんが言っていたから…。」
「そんなわけないじゃないか!もうそんな風に考えないでくれよ!いや…すまない。俺の言い方が悪かった。なんというか、気がつけば愛していたから、だからもう二度とミニョのことを疎ましいだなんて思うはずがないって伝えたかっただけなんだ。本当にごめん。」
「い、い、いえ…こちらこそ勘違いしてすみませんでした。」
ミニョが起き上がろうとするのを、テギョンが優しく制して毛布をかける。
「俺のこともう嫌いになった?」
テギョンが捨てられた小犬のように眉を下げて涙目でミニョを見つめた。
「ずるいじゃないか!そんな顔されたら誰だって酷いこと言えなくなるよ!!」
ジェルミが地団太を踏んで怒りまくっているし、シヌも珍しく舌打ちをしている。
そんな三人には目もくれず、ミニョは真っ赤な顔を更に真っ赤にして、
「嫌いになんてなるはずがないじゃないですか!私は…私もテギョンさんを愛しています。」
と、目をうるうるさせながらテギョンの頬に触れた。
「もう勝手にしてーー。」
ミナムが呆れて笑い始めると、残りの四人もため息交じりに、またお手上げポーズをして控室を後にしたのだった。
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読んで下さってありがとうございます

やっぱりバカップルですね!うふふ
みんなに助けられて、やっとやっと気持ちが通じました







