こんばんはです
最近は、寒い上に不思議なお天気ですよねぇ
それで、ふっと思いつきました
またいつものヤキモキ期間の二人です
少しだけでも温かくなりますように
─────
雨
そういえば。
あいつ傘を持って出なかった。
テギョンは降り出した雨の音で、ミナムが楽しそうに出かける様子を思い出し、少し心がざわついた。
けれど、素直に行動に移せるわけもなく、自分と同じようにリビングで寛ぐシヌとジェルミを盗み見た。
シヌは、顎に手をやり、窓の外を見つめている。これまた自分と同じようにミナムのことを考えているに違いない。
ジェルミは、もう立ち上がりかけている。
「どこへ行くの?」
分かりきっているくせに、白々しくジェルミの肩をつかみ引き留めるシヌ。
「べ、別に…ちょ…ちょっとスーパーへ行こうかなぁなんて思っただけだけど…。」
「ふーん、スーパーねー、何しに行くの?」
「いや、その…アイスが食べたくなって…。」
「こんなに寒いのに?」
「寒い時に食べるのが美味しいんだよ!!」
「ふーん、アイスねぇ。」
引きつった笑みを浮かべ、シヌの手を振り払えずにいるジェルミ。
その様子を見ると、またさっきよりももっと心がざわざわしてしまうテギョン。
それに、なんだかんだ言い合いをしながらも、少しづつ玄関へと向かっている二人に、なんとなくついて行ってしまうテギョン。
結局、我先にと、急いでいる三人であった。
「どうしてテギョンさんまで来るの?」
ムートンブーツを履きながら、嫌そうな顔をするジェルミを無視して、革靴に足を入れるテギョン。
シヌは、スリッポンを選んだため、もう扉に手をかけている。二本の傘を持って。
一本はもちろんシヌの黒色の傘。
もう一本は紺色に白色の水玉の傘。ミナムが、女子の傘であるとバレないギリギリのラインだと勝手に決めつけて自分で買ったものである。
「どうしてそれをお前が持つんだ。」
靴ベラを乱暴に放り投げたテギョンが、シヌからその傘を奪おうとするも、上手くかわしたシヌ、更に横から狙っていたジェルミをもどかして、にやりと微笑んだ。
「どうせ行く先は同じなんだから、俺の車で行く?」
「「………。」」
重い空気のまま発進した車。大粒の雨を避けるように、スイスイと快調に走り、すぐにスーパーに到着した。
すると、スーパーの軒の下で困ったようにエコバッグを小脇にかかえるミナムを瞬時に発見した三人。
すかさず、手にしっかりと自分の黄色の傘だけを握りしめたジェルミが、駐車中のシヌの車から、転げ落ちるように飛び出た!
やられた!!
一瞬出遅れてしまったテギョンとシヌは、ジェルミの姿を見つけて、とても嬉しそうに笑みをこぼすミナムを、車の中から見ることになってしまった。
そこで、シヌがテギョンを置いて、パッと自分の傘だけを持って車から出て行くではないか!
チっ!!!!!裏切ったな!!!!!!
妙な連帯感を持ってしまったばかりに、最後に取り残されてしまったテギョンは、シヌがミナムとジェルミに駆け寄るのを悔しげに眺めた。
ふんっ!俺には関係ない!!
それに…そもそもこの車で帰るのだから、俺様がわざわざ外に出て行く必要もない。
なんなら、何故この俺様がここまで来てしまっているのかも謎だ。
勝手について来たくせに、とんでもない思考である。
しかし、どうしても、自分の青色の傘と、助手席に置かれたままの水玉の傘が目について落ち着かない。心もさっきよりも、もっとざわざわざわざわする。
テギョンはもう一度舌打ちをし、自分の傘だけを手にゆっくりと車を降りた。
「テテテテギョンさん!!」
青色の傘で顔を隠しているはずなのに、すぐに自分に気が付いたミナムが、どうしてだか愛おしく思えて、少し気恥ずかしい。
「うるさい!俺じゃなかったらどうするつもりだ!」
「だって!その傘はテギョンさんに決まってるじゃないですか!」
俺に決まっている?
何の変哲もない青色の傘なのに?
不思議に思ったテギョンは、傘から顔を出してミナムを見つめた。
どうしてこいつは顔が赤いんだ??
エコバッグが重いのか?
ミナムの頬が真っ赤なのである。
それとも寒さのせい???
頭の中は疑問符だらけだし、シヌとジェルミの視線が心なしか鋭い。
テギョンは意味が分からなくて、ただただ少しの間棒立ちになってしまった。
そのため、すぐさま、あのファン・テギョンだとバレてしまい、シヌもジェルミもミナムでさえも、周囲に気付かれてしまう羽目に。
車へ急ごうと思った時にはもう遅く、シヌの車だと分かったファンが、車の周りを取り囲んでいた。
「ミナム!どの傘に入っていく?」
上目遣いで自分の黄色の傘をくるくる回しながら、ジェルミがミナムに聞いた。
「えっ?」
目を丸くするミナム。
「俺の傘だよね?」
こういうのはいつも俺だろう?と、自信満々に黒色の傘を指さすシヌ。
ふんっ!
どうせ俺はいつも最下位だしな!!
と、完全に戦意喪失で、青色の傘に顔を隠すテギョン。
「そうですねーーーー。」
ミナムは迷っているふりをしながら、心臓をバクバクさせて、テギョンの青い傘をチラリと見た。
わーーーー!!
こんなのこんなの…相合傘じゃなーーい!!!!!
テギョンさんがいいよー!テギョンさんが!
でも…気持ち悪がられるかなぁ…嫌に決まってるよね…でもでもでも…
こんなチャンス二度とないかもしれないもん!ここは自分に正直になろう!
ミナムは大きく息を吸い込んで、ぱっとテギョンの傘の中に入り込んだ。
「あ、青色が一番好きだから!」
そんな苦しい言い訳をして。
緊張しすぎて、テギョンの顔を見ることはできなかったけれど、左側に降り注いでいた雨が、急にかからなくなったから、今日だけは許してくれているに違いないと、自分に言い聞かせて、テギョンの歩幅に合わせて歩き出した。
当たりそうで当たらない右肩に全神経を集中させて、少しでもテギョンの邪魔にならないようにちょこちょこ歩くミナムには、シヌとジェルミの声など届かないのであった。
「なんだよー!黄色だってかわいいんだぞー!」
「いつもは俺のはずなのに…。」
テギョンもまた、初めて自分が選ばれたことに驚いてはいるものの、さっきのミナムの赤い頬や、青色が好きだから!と叫ぶ上ずった声を思うと、さっきまでの心のざわざわが、きれいさっぱり消えてなくなり、今度はどきどきと、今まで味わったことのない緊張感のようなものを感じていた。
そういえば…
「お前、どうして俺だって分かったんだ?」
「だ、だだからですね!青色が好きなんです!!!」
ぱっと自分の方へ顔を上げたミナムが、もっと真っ赤になっていたから、思わず笑いが出てしまったテギョン。
ミナムは、笑われていることに腹を立てて、傘を持つテギョンの左腕を何度も叩いている。
叩かれながら、顔は笑っているのに、何故か泣きたいような気分になっているのには気が付かないふりをすることにした。
こいつの力が強いから、俺は腕が痛いんだ。だから泣いてしまいそうなんだな。
そんなわけがあるはずもない。
確実に分かっているのであるが。
右半部がびしょ濡れのテギョンであったが、全く不快に感じない理由も、きっとここにあるということも。

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読んで下さってありがとうございます
ミナムの抱えているエコバッグを、持ってやるところまでは気が回らないテギョンが、いっぱいいっぱいでかわいい
と思って書いていたのですが…どうでしょうか
気に入ってもらえたら良いなぁ
最近は、寒い上に不思議なお天気ですよねぇ
それで、ふっと思いつきました
またいつものヤキモキ期間の二人です
少しだけでも温かくなりますように
─────
雨
そういえば。
あいつ傘を持って出なかった。
テギョンは降り出した雨の音で、ミナムが楽しそうに出かける様子を思い出し、少し心がざわついた。
けれど、素直に行動に移せるわけもなく、自分と同じようにリビングで寛ぐシヌとジェルミを盗み見た。
シヌは、顎に手をやり、窓の外を見つめている。これまた自分と同じようにミナムのことを考えているに違いない。
ジェルミは、もう立ち上がりかけている。
「どこへ行くの?」
分かりきっているくせに、白々しくジェルミの肩をつかみ引き留めるシヌ。
「べ、別に…ちょ…ちょっとスーパーへ行こうかなぁなんて思っただけだけど…。」
「ふーん、スーパーねー、何しに行くの?」
「いや、その…アイスが食べたくなって…。」
「こんなに寒いのに?」
「寒い時に食べるのが美味しいんだよ!!」
「ふーん、アイスねぇ。」
引きつった笑みを浮かべ、シヌの手を振り払えずにいるジェルミ。
その様子を見ると、またさっきよりももっと心がざわざわしてしまうテギョン。
それに、なんだかんだ言い合いをしながらも、少しづつ玄関へと向かっている二人に、なんとなくついて行ってしまうテギョン。
結局、我先にと、急いでいる三人であった。
「どうしてテギョンさんまで来るの?」
ムートンブーツを履きながら、嫌そうな顔をするジェルミを無視して、革靴に足を入れるテギョン。
シヌは、スリッポンを選んだため、もう扉に手をかけている。二本の傘を持って。
一本はもちろんシヌの黒色の傘。
もう一本は紺色に白色の水玉の傘。ミナムが、女子の傘であるとバレないギリギリのラインだと勝手に決めつけて自分で買ったものである。
「どうしてそれをお前が持つんだ。」
靴ベラを乱暴に放り投げたテギョンが、シヌからその傘を奪おうとするも、上手くかわしたシヌ、更に横から狙っていたジェルミをもどかして、にやりと微笑んだ。
「どうせ行く先は同じなんだから、俺の車で行く?」
「「………。」」
重い空気のまま発進した車。大粒の雨を避けるように、スイスイと快調に走り、すぐにスーパーに到着した。
すると、スーパーの軒の下で困ったようにエコバッグを小脇にかかえるミナムを瞬時に発見した三人。
すかさず、手にしっかりと自分の黄色の傘だけを握りしめたジェルミが、駐車中のシヌの車から、転げ落ちるように飛び出た!
やられた!!
一瞬出遅れてしまったテギョンとシヌは、ジェルミの姿を見つけて、とても嬉しそうに笑みをこぼすミナムを、車の中から見ることになってしまった。
そこで、シヌがテギョンを置いて、パッと自分の傘だけを持って車から出て行くではないか!
チっ!!!!!裏切ったな!!!!!!
妙な連帯感を持ってしまったばかりに、最後に取り残されてしまったテギョンは、シヌがミナムとジェルミに駆け寄るのを悔しげに眺めた。
ふんっ!俺には関係ない!!
それに…そもそもこの車で帰るのだから、俺様がわざわざ外に出て行く必要もない。
なんなら、何故この俺様がここまで来てしまっているのかも謎だ。
勝手について来たくせに、とんでもない思考である。
しかし、どうしても、自分の青色の傘と、助手席に置かれたままの水玉の傘が目について落ち着かない。心もさっきよりも、もっとざわざわざわざわする。
テギョンはもう一度舌打ちをし、自分の傘だけを手にゆっくりと車を降りた。
「テテテテギョンさん!!」
青色の傘で顔を隠しているはずなのに、すぐに自分に気が付いたミナムが、どうしてだか愛おしく思えて、少し気恥ずかしい。
「うるさい!俺じゃなかったらどうするつもりだ!」
「だって!その傘はテギョンさんに決まってるじゃないですか!」
俺に決まっている?
何の変哲もない青色の傘なのに?
不思議に思ったテギョンは、傘から顔を出してミナムを見つめた。
どうしてこいつは顔が赤いんだ??
エコバッグが重いのか?
ミナムの頬が真っ赤なのである。
それとも寒さのせい???
頭の中は疑問符だらけだし、シヌとジェルミの視線が心なしか鋭い。
テギョンは意味が分からなくて、ただただ少しの間棒立ちになってしまった。
そのため、すぐさま、あのファン・テギョンだとバレてしまい、シヌもジェルミもミナムでさえも、周囲に気付かれてしまう羽目に。
車へ急ごうと思った時にはもう遅く、シヌの車だと分かったファンが、車の周りを取り囲んでいた。
「ミナム!どの傘に入っていく?」
上目遣いで自分の黄色の傘をくるくる回しながら、ジェルミがミナムに聞いた。
「えっ?」
目を丸くするミナム。
「俺の傘だよね?」
こういうのはいつも俺だろう?と、自信満々に黒色の傘を指さすシヌ。
ふんっ!
どうせ俺はいつも最下位だしな!!
と、完全に戦意喪失で、青色の傘に顔を隠すテギョン。
「そうですねーーーー。」
ミナムは迷っているふりをしながら、心臓をバクバクさせて、テギョンの青い傘をチラリと見た。
わーーーー!!
こんなのこんなの…相合傘じゃなーーい!!!!!
テギョンさんがいいよー!テギョンさんが!
でも…気持ち悪がられるかなぁ…嫌に決まってるよね…でもでもでも…
こんなチャンス二度とないかもしれないもん!ここは自分に正直になろう!
ミナムは大きく息を吸い込んで、ぱっとテギョンの傘の中に入り込んだ。
「あ、青色が一番好きだから!」
そんな苦しい言い訳をして。
緊張しすぎて、テギョンの顔を見ることはできなかったけれど、左側に降り注いでいた雨が、急にかからなくなったから、今日だけは許してくれているに違いないと、自分に言い聞かせて、テギョンの歩幅に合わせて歩き出した。
当たりそうで当たらない右肩に全神経を集中させて、少しでもテギョンの邪魔にならないようにちょこちょこ歩くミナムには、シヌとジェルミの声など届かないのであった。
「なんだよー!黄色だってかわいいんだぞー!」
「いつもは俺のはずなのに…。」
テギョンもまた、初めて自分が選ばれたことに驚いてはいるものの、さっきのミナムの赤い頬や、青色が好きだから!と叫ぶ上ずった声を思うと、さっきまでの心のざわざわが、きれいさっぱり消えてなくなり、今度はどきどきと、今まで味わったことのない緊張感のようなものを感じていた。
そういえば…
「お前、どうして俺だって分かったんだ?」
「だ、だだからですね!青色が好きなんです!!!」
ぱっと自分の方へ顔を上げたミナムが、もっと真っ赤になっていたから、思わず笑いが出てしまったテギョン。
ミナムは、笑われていることに腹を立てて、傘を持つテギョンの左腕を何度も叩いている。
叩かれながら、顔は笑っているのに、何故か泣きたいような気分になっているのには気が付かないふりをすることにした。
こいつの力が強いから、俺は腕が痛いんだ。だから泣いてしまいそうなんだな。
そんなわけがあるはずもない。
確実に分かっているのであるが。
右半部がびしょ濡れのテギョンであったが、全く不快に感じない理由も、きっとここにあるということも。
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読んで下さってありがとうございます
ミナムの抱えているエコバッグを、持ってやるところまでは気が回らないテギョンが、いっぱいいっぱいでかわいい
と思って書いていたのですが…どうでしょうか
気に入ってもらえたら良いなぁ
コ・ミニョ様
この手紙を開いてくれてありがとう。
無理しないで、ミニョちゃんの気が向いた時に読んで下さい。それがいつになっても構いません。
まずは、謝らせて下さい。本当にごめん。
どれだけ謝っても意味のないことだと分かってる。それでも本当にごめん。
そして、僕はとてつもなく諦めが悪くて…本当にごめん。でも、最後にきちんと、もう一度言わせて下さい。
僕はミニョちゃんが好きです。
だけど、もう二度とミニョちゃんに近づいたり、困らせたりしないから。だから安心してね。
ただ、遠くからミニョちゃんの幸せを願い続けています。
パク・チソン
なんて勝手な!!
チソンからの手紙を読み終えたミニョは、大粒の涙を流し、頬を極限まで膨らませて怒っていた。
勝手すぎる!!!!!
優しくしてくれて心を許していたら、嘘をついて嫌がらせまでしてきたくせに、好きだと言う。そして今度は私の前からいなくなるくせに、遠くから私の幸せを祈ってくれる!?意味が分からない!
ミニョは誰にも聞こえないように、枕に顔をうずめて、大声で叫んだ。
「もう嫌だーーーーーーーーーーーー!!!!」
傍にいるスプーンおばさんのような女医にだけは聞こえてしまったようで、驚いてびくりと肩を上げていたけれど。
それからは、絵に描いたような号泣で、わんわん泣き始めてしまった。
スプーンおばさんは、振り返るべきか、そのままでいるべきか、だいぶん悩んでから、こそーっとチラ見してみると…
真っ赤な目をしたミニョとばっちり目が合ってしまった。
額に手を当てて、一瞬困った素振りを見せたが、意を決してミニョの横の椅子に腰かけた。
そして、手に握りしめている手紙を了解もなく奪い取ると、目をパチパチしているミニョを無視してそれを読み始めた。
それから、何度か頷いて、
「今日はあの子たち全員帰すから。ゆっくり本当の意味で休みなさい。」
と、優しい笑みを浮かべ、ミニョはそれに黙って深々と頭を下げた。
「早く横になりなさい。」
スプーンおばさんに促されて、大人しくベッドに横になったミニョであったが、心に芽生えた怒りは収まってはくれそうになかった。
サイドテーブルに戻された手紙は、今まで見ていた先生からは想像もできないもので、でもそれが本来の先生なのだと思うと、今度は悲しくなってしまうのだ。
ずっと…。
先生とは一緒にいられると思っていたのにな。
そんな風に思うのは欲張りで罪深いことだと、神様が教えてくれたのかもしれない。
もう一度会って文句を言って、喧嘩して…そして仲直りできたら…。
なんて、きっと誰も許してくれないだろう。
それに、もう私の知っている先生はこの世に存在しないのだから。
アフリカでの思い出すべてが色あせていく気がして、ミニョは唇をかみしめた。
廊下からは、スプーンおばさんから強引に帰宅させらて文句を言うメンバーの声が聞こえてくる。
ミニョはその愛おしい音の中から、テギョンの声だけを丁寧に拾って、頭の奥に閉じ込めるような気持ちで目を閉じた。
今日はもうテギョンさんの声さえも聞くことができないな。
たった今まで、チソンに対して怒っていたというのに、ほんの少し声が聞こえてきただけで、あっと言う間に心の全てがテギョンで埋まってしまう、そんな自分に、また違った涙があふれてしまうのだ。
そして、何も知らずに、いや、本質を見ようともしないで、チソンを無防備に大切な人たちに紹介してしまった自分がとても恥ずかしくて悔しくて、どうしようもない感情が渦巻いて、今までと同じように傍で生きていることが申し訳なく思ってしまうのであった。
でも…もう二度とテギョンさんと離れたくない。
ミニョは、流れる涙はそのままに、考えるのを止めにして、瞳を閉じた。

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読んで下さってありがとうございます
遅い時間に申し訳ありません
なんだか急に書けてしまいました。
もう12月なんて本当に早いですねぇ。皆様お忙しいとは思いますが、お体には十分気を付けて下さいね!!!
この手紙を開いてくれてありがとう。
無理しないで、ミニョちゃんの気が向いた時に読んで下さい。それがいつになっても構いません。
まずは、謝らせて下さい。本当にごめん。
どれだけ謝っても意味のないことだと分かってる。それでも本当にごめん。
そして、僕はとてつもなく諦めが悪くて…本当にごめん。でも、最後にきちんと、もう一度言わせて下さい。
僕はミニョちゃんが好きです。
だけど、もう二度とミニョちゃんに近づいたり、困らせたりしないから。だから安心してね。
ただ、遠くからミニョちゃんの幸せを願い続けています。
パク・チソン
なんて勝手な!!
チソンからの手紙を読み終えたミニョは、大粒の涙を流し、頬を極限まで膨らませて怒っていた。
勝手すぎる!!!!!
優しくしてくれて心を許していたら、嘘をついて嫌がらせまでしてきたくせに、好きだと言う。そして今度は私の前からいなくなるくせに、遠くから私の幸せを祈ってくれる!?意味が分からない!
ミニョは誰にも聞こえないように、枕に顔をうずめて、大声で叫んだ。
「もう嫌だーーーーーーーーーーーー!!!!」
傍にいるスプーンおばさんのような女医にだけは聞こえてしまったようで、驚いてびくりと肩を上げていたけれど。
それからは、絵に描いたような号泣で、わんわん泣き始めてしまった。
スプーンおばさんは、振り返るべきか、そのままでいるべきか、だいぶん悩んでから、こそーっとチラ見してみると…
真っ赤な目をしたミニョとばっちり目が合ってしまった。
額に手を当てて、一瞬困った素振りを見せたが、意を決してミニョの横の椅子に腰かけた。
そして、手に握りしめている手紙を了解もなく奪い取ると、目をパチパチしているミニョを無視してそれを読み始めた。
それから、何度か頷いて、
「今日はあの子たち全員帰すから。ゆっくり本当の意味で休みなさい。」
と、優しい笑みを浮かべ、ミニョはそれに黙って深々と頭を下げた。
「早く横になりなさい。」
スプーンおばさんに促されて、大人しくベッドに横になったミニョであったが、心に芽生えた怒りは収まってはくれそうになかった。
サイドテーブルに戻された手紙は、今まで見ていた先生からは想像もできないもので、でもそれが本来の先生なのだと思うと、今度は悲しくなってしまうのだ。
ずっと…。
先生とは一緒にいられると思っていたのにな。
そんな風に思うのは欲張りで罪深いことだと、神様が教えてくれたのかもしれない。
もう一度会って文句を言って、喧嘩して…そして仲直りできたら…。
なんて、きっと誰も許してくれないだろう。
それに、もう私の知っている先生はこの世に存在しないのだから。
アフリカでの思い出すべてが色あせていく気がして、ミニョは唇をかみしめた。
廊下からは、スプーンおばさんから強引に帰宅させらて文句を言うメンバーの声が聞こえてくる。
ミニョはその愛おしい音の中から、テギョンの声だけを丁寧に拾って、頭の奥に閉じ込めるような気持ちで目を閉じた。
今日はもうテギョンさんの声さえも聞くことができないな。
たった今まで、チソンに対して怒っていたというのに、ほんの少し声が聞こえてきただけで、あっと言う間に心の全てがテギョンで埋まってしまう、そんな自分に、また違った涙があふれてしまうのだ。
そして、何も知らずに、いや、本質を見ようともしないで、チソンを無防備に大切な人たちに紹介してしまった自分がとても恥ずかしくて悔しくて、どうしようもない感情が渦巻いて、今までと同じように傍で生きていることが申し訳なく思ってしまうのであった。
でも…もう二度とテギョンさんと離れたくない。
ミニョは、流れる涙はそのままに、考えるのを止めにして、瞳を閉じた。
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遅い時間に申し訳ありません
なんだか急に書けてしまいました。もう12月なんて本当に早いですねぇ。皆様お忙しいとは思いますが、お体には十分気を付けて下さいね!!!