チョコの花より美男ですね -2ページ目

チョコの花より美男ですね

美男ですね、花より男子、成均館スキャンダルの二次小説、スイーツなど、日々のささやかな幸せについて

みなさま、本当ーにお久しぶりですスマイルくん お元気ですか?
なかなかお会いできなくて、めちゃくちゃ寂しいですーー!!!

とうとう夏は来てしまうし、W杯は終わってしまうしで、完全に抜け殻になっておりますが…

いつもの通りミーハーな私は、ドイツ代表で、ブンデスリーガ バイエルン・ミュンヘン所属の、マヌエル・ノイアー選手に恋をしておりますスマイルくん

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 内田選手とは大の仲良しとのこと。少し前までは、シャルケというクラブで一緒でしたスマイルくん 

以前から好きではあったのですが、子供の頃の動画を見てしまってからというもの、好きで好きでたまらなくなってしまったのですスマイルくん

子供の頃のノイアー

動画がどうしても貼れなかったので、↑このトーク番組の13分頃から見てもらえると、小さいノイアーが、テディベアを持ってゴールを守っている映像がありますスマイルくん
興味ありませんよね…すみません…

puffer.jpeg    かわい過ぎやしませんか…


しかし、今回のお話は、このノイアー繋がりでして…いや、ノイアーを知らなくても大丈夫なのですが、ただみなさまに言いたくてスマイルくん えへへスマイルくん
また、やきもき期間の二人ですスマイルくん 楽しんでもらえますようにスマイルくん


──────


あいつは、あんなにサッカーが好きだったか!?

W杯が始まってからというもの、変な時間に開始する試合の為に早寝早起きを心がけたり、サッカー雑誌を買い漁ったりしているミニョを、疑いの眼差しで見つめるテギョンとシヌ、ジェルミ。

マ室長は、ミニョと雑誌を見てはキャッキャしている。

「ミニョー!どこの国が優勝すると思う?」
「ドイツ!!!!!」

マ室長の質問に、食い気味に答えるミニョ。

おかしい…ますますおかしい。

サッカーの知識が少しでもあるのなら、ドイツ優勝はかなり堅い予想だ。しかし、ミニョである。サッカーのサの字も知らないようなこんな奴が、ドイツと即答するなんて、絶対におかしい。

シヌが、それとなく質問してみる。

「ねぇ、ミニョ。どうしてドイツが優勝だと思うの?」

「そ、それは…。」

急に顔を赤くしてもごもごしだすミニョ。
そんなミニョの反応を見て、顔を青くする三人。

「どうしたの?何があったの??ミニョ!顔が赤いよ!!」

ジェルミが、近づいてミニョの顔を覗き込む。

「あああああのね…その…。」

「ミニョ、何も恥ずかしがることはないさ!」

マ室長が、テギョンをニヤニヤしながら見ている。どうもその理由を知っているようだ。

ミニョの予想外の反応に驚いて固まっていたテギョンは、そんなマ室長にイラついて足を思いっきり踏んづけた。

「ぎゃーーー!何をするんだテギョン!!」

「うるさい。理由を早く言え。」

「そんなに脅さなくったって、ミニョに聞けばいいじゃないかー!!」

と、質問に答えることなく、逃げ去るマ室長。

ちっ!相変わらず使えない!!

こうなったら、直接本人から聞くしかないと、三人の視線は一気にミニョに集中した。

「べ、別に大した意味はないのですが…」

「なんだ!早く言え!!」

思わずミニョに詰め寄るテギョン。

「ノノノ…」

「「「のののー???」」」

「ノイアーがす、好きで…」

「「「ノイアー???」」」

真っ赤な顔で、こくこくと頷くミニョ。そんなミニョをぽかーんと見つめる三人。

はっと我に返ったシヌが、頭に浮かんだ疑問を口にした。

「ねぇ、ミニョ、どうしてノイアーのことを好きになったの?」

「そうそう!いつ知ったの?誰かから教えてもらったの?」

続けてジェルミも質問責めにする。

そんなやり取りをまだぽかんと眺めていたテギョンであったが、やっと思考を取り戻したのか、眉間にしわをよせた。

ど、どうして俺がこんな些細なことを気にしないといけないんだ。
取るに足らないこととは、まさにこのこと!どうだっていいではないか!!

いつものように、自室へふいっと戻ろうと思うのだが、何故か足が動かない。

ま、まぁ、答えくらいは聞いてやらないこともない。

ちらっとミニョを見てみると、まだもじもじして、俯いて手をこねこねしている。

「そんなに言えないこと?」

シヌが寂しそうな笑顔でミニョを見つめる。そんなシヌを真っ赤な顔で見返すミニョ。

そんな二人を見て、なんだか面白くない気分になるテギョン。

「早く言え!俺様は時間がないんだ!!」

「え?テギョンさんこのあと、仕事あったっけ??」

余計な突っ込みを入れて、信じられないような目つきでテギョンからにらまれるジェルミ。

「あ、あの…別に誰からとかはないのですが…試合を見ていて、凄い出てくるキーパーさんだなぁって思って、その…くまさんみたいで。」

「「「くまさん???」」」

「はい…大きくてかわいくって、どう見てもくまさんみたいなんです!」

「それで好きになったの?」

シヌがほっとして息を吐いた。

「ミニョは、大きくてくまさんみたいな人が好きなの?」

ジェルミは、なんだか複雑な表情を浮かべている。
きっと、俺は小さいしなぁ…とか考えているに違いない。

テギョンはテギョンで、さっきよりももっと深い眉間のしわを指で押さえている。

くまさん!?くまさん…く・ま・さ・ん…
どう考えても俺様からは一番程遠い…。身近でくまさんと言えばマ室長くらいしか思いつかない。
別に本当にどうでもいいんだがな!!

ミニョは、ちらちらテギョンを見ながら、更に顔を赤くして、

「は、はい…その、くまさんというのは、私よりも大きくて、そんなに彫りの深くない、ツルっとしてて、あまり男性っぽくない、髪もちょこっと長いような…声も低くて素敵な、そんな感じなんです!」

答えた後、はっとしたように口を押えて、

「わ、私はノイアーが好きなんですーーーー!!!!!」

と、叫びながらその場から逃げた。

そんなミニョを見て、シヌとジェルミは、物凄ーーく暗い顔をしてそれぞれの部屋へとぼとぼと戻った。

途中、床に投げ出されていた、サッカー雑誌のノイアーを思いっきり踏んづけながら。

テギョンはリビングに一人残され、ただ立ち尽くしていた。

ミニョの言葉があまりちゃんと理解できない。

あれはノイアーのことを言っているのに、どうも違うような。
そんなはずはないのだが、でも、あれは…。

テギョンは、知らず知らずのうちに、涙をこぼしていた。

意味も分からず流れる涙に、戸惑いはするものの、嫌な気持ちではなく、むしろ、なんというか温かいもので包まれているようなのだ。

今までなら、ただの思い込みや勘違いで涙するなど、考えられないことだった。それなのに。

自分にもこんな感情が芽生えることがあるのかと、恥ずかしさの中に安心を感じていた。

しわくちゃになった、サッカー雑誌を拾い上げ、ゴミ箱へ迷うことなく捨てると、更に心は満たされた。

ノイアーなんて関係ないではないか!!

涙はすっかり乾き、にやけてしまう顔を手で隠して、少し外の空気でも吸おうと、玄関へ向かった。

言葉を言葉の通りに受け止めることは怖いことだけではない。そんな風に考えられた瞬間だった。




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読んで下さってありがとうございましたお星様
久しぶりなので、なんだか緊張してしまいました。忘れないでいて下さったみなさま、本当にありがとうございますスマイルくん スマイルくん
お久しぶりですさくら
もう桜の季節ですねーさくら さくら

みなさまお元気ですか?
季節の変わり目は体調を崩しやすいので、どうかお大事にされて下さいねさくら さくら さくら


花より団子より  →  
夜桜  の、また一年後ですさくら

ここまでくると、もう本物のミナムは帰ってこないですよね…はははさくら


──────


『来年もまた一緒に見てやるってことだ!』

確かにそうテギョンさんは言ったよね!?

暖かくなってきて、そろそろ桜の頃かなぁと感じはじめてからというもの、毎日のようにテギョンからのお誘いの言葉を待っているのだ。しかし、目を合わせるどころか、避けられているような気がしている。

今朝なんて、おはようございますの朝の挨拶まで無視されたもんなー。

おこがましいとは思いながらも、自分からお花見に行ってもらえないかとお願いしようとした、邪な気持ちを見破られてしまったのだろうか。

もう諦めたほうがいいのかもしれない。

ミナムは大きなため息をついて、リビングの机に突っ伏した。

誰もいない合宿所はがらーんとしてて、まだ肌寒い気温とともに、ミナムの寂しさを助長する。

昨年のお花見の時から、なんだかちょっとだけテギョンさんに近づけたような気がしていたのにな。
きっとまた嫌われるようなことをしでかしたんだ。

この気持ちが報われないのは百も承知なのに、去年のテギョンと交わしたはずの約束が自分を少し傲慢にしてしまっていたのかもしれない。

ミナムは暗い気持ちのまま、部屋着にコートを羽織って、一人で去年テギョンと訪れた公園に桜を見に出かけた。

あんなに美しく見えていた桜が、今日はなんだかただの白っぽい小さな花にしか見えない。そればかりか、幸せそうな人たちの話し声をうるさく感じ、落ちているゴミばかりが目に飛び込んでくる。

なにしに来たんだろう。

ミナムが泣きそうになっていると、携帯が振動した。

着信は、最近親しくなったアイドル仲間の、チョ・ヨンチョルだ。

「はい…。」
「ミナムー?どうしたの元気ない?」
「ううん、大丈夫。どうしたの?」
「今、なにしてるかなぁと思って電話した。外?」
「うん。近くの公園に来てる。」
「一人?」
「うん。」
「じゃあ今から行くから!」
「え?なんで?」
「行くからそこにいるように!!」

ガチャ プープープー

切られた…。

誰にも会いたくない気分だったが、チョ・ヨンチョルは、シヌとジェルミを足して二で割ったような性格で、笑うと三日月のように細くなる目がとてもキュートで、この強引な誘いも嫌なものには感じなかった。

仕方ないなぁ。

苦笑いを浮かべて、人ごみから少し外れたところにあるベンチに腰を下ろして、ヨンチョルを待つことにした。

ヨンチョルはミナムにとって、A.N.JELL以外で初めてできた男友達なのに、テギョンやシヌ、ジェルミはあまりよく思っていないようだ。絵に描いたように良い人なのに、どうしてみんなが嫌うのか、さっぱりわからなくて、最近よくそのことについて、全員で話し合ったりもしていて、二人では会うな!ってことで、なんとなく終結していたのだけれど…。

ほんの少しだけならいいよね?
どうせ今日は地方でお仕事で、誰も帰ってこないんだし。

あたりが徐々に暗くなり、もう光がなければ遠くが見通せないまでになった。

けれど、ここに居るはずのない人の影が、だんだん自分に近づいてくる。

そんなはずはないんだけど…あれはテギョンさんだよね?

自分に向かってきてくれるのはヨンチョルで、決してテギョンではない。それなのに、大股で歩いているのは間違いなくファン・テギョンである。

ミナムはぱっと立ち上がって、言葉にならない声を発していた。

「あああ、あの。」

「お前はこんなところでなにをしている!」

「いいいやあのその…桜を見に来たら、ヨンチョルさんから電話があって、あのその…。」

「ヨンチョルー?」

テギョンの声が1オクターブも2オクターブも低くなって、思いっきりぐいっと腕を引っ張られたミナムは、驚きで足がもつれてしまった。けれど倒れることなく、テギョンにぎゅっと抱きしめられていた。

「すすすみません!」

慌てて離れようとしたミナムを、再度ぐいっと抱きしめたテギョンは、強引に唇を奪った。

あまりのことに暗闇の中でもわかるほどに真っ赤になったミナムは固まっている。

テギョンは口の端をつり上げて、意地悪い笑みを浮かべて、

「お前が約束を破るからだ。」

と、言った。

「おおお覚えていてくれたんですか?」

「当然だ。」

「ででも…朝も無視されたし…なにも言ってくれなかったし…。」

すると、ううーんと咳払いをしたテギョンが、少し顔をそむけて小さな声を出した。

「恥ずかしくて。」

ミナムは考えた。

恥ずかしい?
私と一緒に居るのを見られるのが?私と桜を見ることさえも恥ずかしいと??
でも…そしたらなんでさっき…その…あんなことを?

「言葉のままだからな!深読みするな!!」

照れ隠しで、ミナムの髪をぐしゃぐしゃっとすると、ミナムの手を強引につないで、夜の公園を走りはじめた。

「あ、あの!テギョンさんどこへ?」

「ここじゃないとこに花見に行く!」

「でも、ヨンチョルさんが。」

「俺とヨンチョルどっちが大切だ!」

「………テギョンさんです……。」

「じゃあ問題ないな。」

ミナムを振り返ったテギョンの笑顔があまりに穏やかでかわいくて、あの大好きな子犬のような笑顔の上をいく極上の笑顔で、ミナムはもうなにも言うことができなかった。

今日ここへ来てくれたのはただの偶然かもしれない、さっきのことも気まぐれなのかもしれない。それでも、今が最高に幸せだから、それでいいのだと、ミナムは思った。

一方テギョンは、あまりに強引だったか!?と、自問自答しつつも、ヨンチョルと待ち合わせと聞いて、冷静でいられるはずもなく、結局はこの豚うさぎが悪いのだ!などと、毒づきつつも、今年も無事に花見が一緒にできることに、安堵していた。

そして、去年の花見で自分の気持ちを理解したはずなのに、この一年の間に、ミナムとの距離を全くつめることのできなかった自分がたまらなく嫌になった。

ヨンチョルはミナムが女であると確実に気がついている。

テギョンは、長く息を吐くと、少し大きな声を出した。弱い自分を戒めるために。

「来年も再来年も、その次も、お前か俺が死ぬまで花見は二人で行くからな。一生の約束だ。分かったな?」

「は、はい!」

振り返らなくても、ミナムが泣いているのがわかる。

テギョンは、もうこの涙の意味を理解できる。そう、嬉しくて泣いているのだと。そして、自分はそれをたまらなく喜んでいることも。

もう迷ったり怯えたりする必要はない。

テギョンはもしも…と、震えそうになる心を奮い立たせて、これからはっきりと自分の気持ちを伝えよう。その決めた。

兄が帰ってこないから…世間にバレたら困るから…いや、違う。ミナムに拒まれたら生きていけそうもないから。

そんな思いを少しだけもてあましながら。




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読んで下さってありがとうございますお星様
アイドル仲間のお名前は、大宮アルディージャのチョ・ヨンチョルさんから拝借致しましたさくら
相変わらず韓国の芸能事情に疎くてすみません…

物凄くお久しぶりです星 みなさまお元気ですかー?

最近の私は、今まで特定のもの以外はあまり興味を持つことができなかった韓国ドラマにややハマっておりまして、特に昨日見終えた、 「私の期限は49日」 で、毎日号泣しておりましたくま 今日なんかは目が腫れて大変でしたー!!

ラストもびっくりしちゃって…。

それで、どなたかこのドラマの続きのお話を書いてくれていないかなぁと検索しまくったのですが、見つけられずくま

どなたか書いて下さい!必ず毎日読みますからー!!それか、私が見つけられなかっただけなのか、もしご存知の方がおられましたら、教えて下さいm(__)m

やはり私は、陰ながら想い続けてくれる男の人が大好物です!でもどうしてイケメンではシヌさんが一番ではなかったのか不思議なのですが…

関係ないお話が長くなってしまってすみませんくま

今回はバレンタインのお話です星
もうホワイトデーじゃないか!という時期になってしまいましたが…
大好きなみなさまへバレンタインのチョコの代わりです星
受け取って下さいねー星


─────


「テテテテギョンさん…その大きな箱は…。」

テギョンの帰りを、今か今かと待ちわびていたミナムは愕然としてしまった。

だって、バレンタインの夜に、自身が見えなくなるくらいの大きな段ボールを抱えて帰ってきたのだから。

「ん?あぁ…これね…。」

なに?なに?なんなのー??
ファンからのチョコはこんな段ボールに入りきるはずないし…ということは…

「事務所のスタッフから。」

よいしょっと、机に段ボールを置き、ため息をつきながら、『これ、お前にやる。』と、顎をしゃくって伝え二階へ上がってしまった。

ミナムは、後ろ手に隠したテギョンへのチョコをぎゅっとにぎりしめ、あふれそうになる涙を必死にこらえた。

段ボールからこぼれ落ちそうになっているチョコは、どれもカラフルでかわいい包装が施されていて、この一つ一つがテギョンへの気持ちなのだと思うと、いたたまれない気持ちになってしまう。

みんなのテギョンだと頭では分かっているのだが、あの性格の悪さ…いや、ひねくれ具合からみても、身近ではユ・ヘイしかいない、などと甘く考えていた自分が恥ずかしくなってくる。

そりゃそうよね。あんなにかっこいいんだし。歌も上手いし、曲も素敵だし。性格はさておいても、ありあまる魅力だものね。
いや、違うわ。身近であればあるほど、あの優しさや温かさ、かわいさを知ってしまう。そしたらきっと好きにならずにはいられない。

私のいないところで、テギョンさんはどんなふうに女性に接するのだろう。

微笑みかけたり、甘い言葉をささやいたりするのだろうか。キレイな女性を前にすると、ときめいたりするのだろうか。

考えてもみれば、女だとバレてしまった今でも、自分は男で、本名でさえ呼んでもらえない存在で、挙句の果てには嫌われていて…
こんな奴からのチョコなんて受け取ってもらえるはずがない。

ミナムはチョコを台所のゴミ箱に投げ捨てると、外へ飛び出した。

ばかみたい。ばかみたい。みたいじゃなくて、本当にばかだ。

どこへ行くでもなく走り続けていたら、思いっきりクラクションを鳴らされて、我慢していた涙がぽろりと流れてしまった。

「すみません。」

力なく謝るって顔を上げると、シヌが車から笑顔で手をふっていた。

ミナムはごしごし涙をふき、ぺこりと頭を下げ、その場を走り去ろうとしたのだけれど、シヌがスマートに車から降りてきて、あっという間に捕まってしまった。

「どこへ行くの?暗いから危ない。俺が連れていくから。」

連れて行くと言われても、どこへも行くつもりなどないので、口ごもっていると、シヌから頭をぽんぽんされて、そのまま車へ乗せられた。

「帰りたい?帰りたくない?」

帰りたくないけど、このままシヌさんと一緒にいたら泣いてしまいそうだし…。

「帰ります。」

あのたくさんのチョコの待つ合宿所へと戻ることになってしまった。

シヌはなにも喋らずに、ただ運転した。

またテギョンとなにかあったのだろうか。今日はバレンタイン…。

シヌはミナムに気づかれないようにため息をこぼした。

合宿所に着くと、ミナムは「ありがとうございます。」と、礼を言い、ダッシュで自室へと戻っていった。

シヌは、なんだかどっと疲れて、テギョンの水でももらおうかとキッチンへ行くと、星の模様の包装紙に包まれた箱が無造作にゴミ箱に捨ててあるのが目に入った。

取り上げてみると、メッセージカードまで星のシールで留めてあった。

どう考えてもこれ…。

『テギョンさんへ、ミニョより。』と、書かれてある。

ミニョより。

それを目にしたシヌは、思わずまた乱暴にゴミ箱へ投げつけてしまった。

渡せなくて捨てたんだろう?それならそのまま捨ててしまえばいい。
もしかしたら、テギョンが捨てたのかもしれないしな。

でも、机の上の大きな段ボールにはチョコの山。どう考えても、これだけ捨てたとは思えない。
ミナムがテギョンへ渡す前に自ら捨てたと考えるのが自然だろう。

シヌは、水を一気に飲み干して、イライラしながら見て見ぬふりをすると決めて、自室へと上がった。

俺の知ったことではない。

シヌが部屋に入ろうとすると、隣の部屋からミナムの嗚咽がかすかに聞こえてきた。

泣いているのか…。
テギョンと喧嘩でもしたのか?チョコを受け取ってもらえなかった??

すぐさまミナムを抱きしめてなぐさめてやりたい。
けれど、今、俺がすべきことは…テギョンにあのチョコを渡してやることだ。

シヌは息が止まりそうなほどの胸の痛みを感じていた。

その時、ジェルミの大声が耳に飛び込んできた。

「テギョンさん!信じられないよ!!ミナムの…いや、ミニョのチョコ捨てたの?最低!!」

手にはあの箱を持ち、顔を真っ赤にして怒っている。

あまりの剣幕に驚いたのか、目を白黒させたテギョンが部屋から出てきた。

「なんのことだ!」

「とぼけないでよ!下のゴミ箱に捨ててあったよ!!ひどいじゃない!」

テギョンは本当に知らなかったようで、不思議そうに箱をながめている。

「本当に知らなかったの?」

「知らないと言っている!かせ!!」

ジェルミの一方的な言い方にむっとしたのか、それとも別の感情があったのか、その箱をひったくると、そのまま部屋へと戻ってしまった。

一人残されたジェルミは、シヌを見つけると、
「信じられない!僕がきちんとゴミ箱から拾ってあげたのに!めちゃくちゃだよねー!」
地団太を踏んだ。

シヌは、ジェルミを心底羨ましいと思った。

自分と同じ気持ちのはずのジェルミは、いとも簡単に正しいことをしてみせた。自分はこんなにもどろどろした感情を持て余していたというのに。

まだ怒り続けているジェルミをぎゅっと抱きしめると、シヌは悲しそうな笑みを浮かべた。

一方、部屋に戻ったテギョンは、首を何度も傾げながら、丁寧に星の模様の包装紙をはがしていた。

どうして捨てたんだ?
なぜ俺はジェルミから怒鳴られたんだ??

メッセージカードには、確かに俺へと書いてある。
でも不思議なことに、ミナムではなくミニョと書いてある。その前に俺はもらっていない。

疑問ばかりだが、自分へのプレゼントを捨ててあるとは、あまり良い気分はしない。

箱の中身は、不恰好な星の形をしたチョコだった。

???

でもこれ捨ててあったんだよな?じゃあ俺にはあげる気はなくなったってことじゃないのか??

全然わからない!全く理解できない!!

テギョンは勢いに任せて、ノックもせずミナムの部屋へ駆け込んだ。

「おい!」と、怒鳴ろうとしたのだが、部屋の隅で丸まって泣いているミナムを目にして、振り上げた拳を下ろしていた。

「おおおおい、ななにをしている。」

よろよろしながら近づいてみると、ミナムがびくっと体を震わせて、くるっと自分へ背を向けた。

「なんでもありません。放っておいてください!」

「なんでもないことないだろうが!俺へのチョコが捨ててあったらしいぞ!」

突如、火がついたように号泣しはじめたミナム。

テギョンはどうしていいのかわからず、おろおろしてしまう。

「おおい、なんなんだいったい…。」

「どうして捨ててあるものを拾うんですか!!」

「なっ!俺が拾ったわけではない!!」

理不尽に怒られて、大きな声を出してしまう。

「嘘つき!じゃあ誰がそんなことをするんですか!」

「ジェルミだ!」

「ジェルミ??」

びっくりして思わず顔を上げてしまうミナム。

テギョンはミナムの真っ赤な目を見てしまうと、どうしてか怒れなくなってしまった。

「…どうして泣いているんだ。」

「……べつに…。」

「どうして捨てたんだ。」

チョコくらいもらってやるのに。捨てたりなんかしないのに。
案外…喜んだかもしれないのに。

また顔を隠して泣き始めたミナムを、突っ立ったまま、手にはたくさんの星のチョコを持って見ている自分が滑稽に思えてきた。

俺はどうしたいんだ。どうしてミナムをこんなにも問い詰めているんだ。

今までのテギョンであれば、捨てられていたのなら、それでいいじゃないか関係ないではないか。と、別に欲しくもないチョコにここまで心を揺さぶられなかったはずだ。

ということは…俺はこのチョコをミナムからきちんと手渡して欲しかったということなのか?

テギョンは、分かりたくないものを強引に知らされるような気がして、その場から逃げようとしたその時。

「…すみませんでした。」

ミナムの小さな声が聞こえてきた。黙って聞いていると、鼻をすする音が何度か続いた。

「本当はチョコちゃんと渡そうと思っていたんです。でも…テギョンさんがたくさんチョコ持って帰ってきたし、全部いらないみたいだったから…私のなんてもっといらないだろうなって思って…。」

他のチョコをいらないからといって、どうしてお前のチョコまで不要だと思うんだ?

ん?俺はミナムのチョコだけは必要だったのか??それはない!それはないはずだ…。

「星かひとでかよくわからないが…なかなか美味しそうだ。」

一つをつまみ上げて口へ運ぶと、信じられないくらいの甘さで頭が痛くなって、思わず顔をしかめてしまった。

途端に、チョコを箱ごと取り返そうとしてきたミナムの手をぐいっとつかむと、自分の食べかけの残りのチョコを強引に口の中に入れてやった。

「甘すぎるが…食べられなくもない。」

ミナムは口をもごもごさせながら、顔を真っ赤にしている。

「それにしても、どうしてお前がチョコを捨てたのか、いまいち理解できない。理由を聞かせてくれ。」

「テギョンさんのばかーーー!!!」

なんなんだ?どうしたんだ??
こんなの…まるでやきもちのようではないか。やきもち?やきもちといういうとはミナム…いやミニョは俺のこと?

ないないないない。あり得ない。

また丸まって自分に背を向けたミナムが、なぜだかとてもかわいらしく思えてきて、テギョンは驚きのあまり、軽く頭を振った。

そんなわけないないないない。こいつがかわいく見えるだなんて。そんなこと。それでも…。

「ミニョ。チョコありがとう。」

無意識のうちに、テギョンらしくもない言葉が口をついて出てしまっていた。

その言葉を自分で認識してしまうと、恥ずかしさのあまり慌ててミナムの部屋を後にした。

どうした俺!あんなこと言って!しかもミニョだってー??

テギョンが自室をぐるぐる回って、なんとか頭を整理しようとしている間、ミナムは不意にかけてもらえた嬉しい言葉を何度も頭の中で再生していた。

ミニョ。ミニョ。ミニョだってー!!

私の変なやきもち、テギョンさんにバレなかったかな?大丈夫かな。
でもチョコ食べてもらえて嬉しかったなぁ。
ジェルミのおかげだから、用意してあるのとは別に自分用に作っていたチョコもあげよう!でもそしたらシヌさんに悪いかな?

と、こんなふうに、とんちんかんな二人であった。が、なんだかとっても幸せそうである。




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読んで下さってありがとうございますお星様
今年のバレンタインは、自分用のチョコに1ケ月分のお小遣い全てを投じてしまいました…
でもとーっても幸せでしたー星 星 星