チョコの花より美男ですね -29ページ目

チョコの花より美男ですね

美男ですね、花より男子、成均館スキャンダルの二次小説、スイーツなど、日々のささやかな幸せについて

そして1時間後。

すっかり酔っぱらい、管を巻くスタッフ3人。

「そもそもですね、私になんてそんな崇高な信念なんてなかったんですよー。」
女性Aが半泣きになりながらシヌにしなだれかかる。
心の中では物凄い嫌な気分のシヌであるが、愛しのミニョの為。顔には優しげな笑みを貼りつかせている。
「そうなの?」
「そうですよ!だってアフリカですよ!チョコレートもないしケーキもない!クーラーだってないんですよ。それに…。」
「それに?」
「それに…ちょっと良い男はみんなミニョのことが好きなんですよ!面白くないったらなかったですよ!」
「………」
ぐっと拳を握るシヌ。
「それで?」
「それで…ついついいじめちゃう気持ち分からなくもなかったですよ!正直ね!」
「あなたは何もしていないの?」
「してませんよ!面白くはないけど、でもミニョってなんていうか憎めないでしょう?ボランティアにも一生懸命でしたしね。でも…」
「でも?」
「…かばったりはしなかったですね。今はそれを反省してるとこなんですよー!シヌさん分かるでしょう?」
涙を浮かべてシヌを見上げる女性Aの目に嘘はないと判断したシヌは、思いきって核心をつく質問をした。
「では…反省しているのであれば、あなたの知ってることを教えて欲しいんだけど。いいかな?」
「もう何でも聞いて下さいー!!!」
シヌの手をがっちりと握り号泣する女性A。

「シヌさん…、僕からも話すことがあります。」
大人しく飲んでいた男性スタッフが、きりりとした顔で近づいてきた。
シヌは穏やかな笑顔を浮かべ、自分の隣の椅子をひいた。

「ずっとさっきから疑問に思っていたんです。何故あなたたちがこんな反省会に参加しているのか。」
黙って次の言葉を待つシヌ。女性Aは突っ伏してまだ泣いている。
「あなたを見ていて分かりました。」

確かに…辺りを見回してみると、もう1人の女性Bに遊ばれているジェルミ、それを止めるミナム。面白くなさそうに飲んでいるヘイ。その横で飲んだくれているマ室長。
シヌはため息をこぼした。

「ミニョちゃんに何かあったんですね?しかもチソン先生でしょう?」
男性はシヌに熱のこもった視線を向けてきた。

こいつもまたミニョのことを…。
シヌは悟られないように二度目のため息をこぼした。

「どうしてそう思うの?」
「実は…。俺見たんです。チソン先生の裏の顔を。」
「裏の顔?」
「…はい。普段は物凄い温厚でイケメンで素敵で…でも、ある時、ミニョちゃんに意地悪をしている同郷の女性スタッフがいたんですが、そいつがチソン先生の前で真っ青な顔で土下座していたんです。俺あまりに驚いちゃって、その場から逃げてしまったんですが、次の日そいつミニョちゃんに謝ってて…。まぁでもそれは別に悪い奴を懲らしめてるだけって言えばそれまでだし。それに…」
「それに?」
「…先生の携帯の待受けがミニョちゃんで…それを偶然見てしまって、そしたら先生が一言、『誰にも言うなよ』って…。俺怖くなっちゃって、それにミニョちゃんはずっと先生と一緒に居たから、付き合ってんだろうなって思ってたし、ただの照れ隠しかなって思うことにしたんです。」
「…付き合ってないから。」
「え?」
「ミニョとチソン付き合ってないから!」
少し声を荒げてしまうシヌ。
「は、はい!すみません!」
ぺこぺこ頭を下げる男性。
「いや、ごめん…。」
つい熱くなってしまった自分に対して苦笑いしてしまうシヌ。
「でもさ、それならそんなに疑問に思うこともないんじゃないの?」
「それもそうなんですが…。何ていうか…とにかくミニョちゃんに近寄る奴をことごとく排除していたような…。上手く言えないんですが…。」
「そうなのか?」
「はい…なんか男性スタッフ結構消えてたような気がするんです。」
「……。」
「で、俺もミニョちゃんのこと大好きでしたから、でも先生のあんな怖い顔見せられてるでしょう?だからできるだけ隠れて好きだったって言うか…。」
顔を赤らめて髪をかきあげる男性にシヌはたまらなくイライラしてしまう。
「ミニョは…良い子だから…。」
「はい!それはもう!俺、本当は1年だけのつもりだったんでが、ミニョちゃんが後半年延ばすって言うから、便乗しちゃって…あはは!」
「……もう諦めたんだよな?」
シヌがじろりと男性スタッフをにらむと、何度も首を縦にふりながら、ごく小さな声で、
「チソン先生と同じ目だし…。」
と、つぶやいたのだった。

これでやっぱりチソンはこちらに帰ってきてからおかしくなったんじゃなくって、アフリカの時からミニョに執着していたことが分かったな。
ここでそのチソンに脅されたであろうミニョをいじめていた女性にコンタクトを取ることも可能になったが、もしかしたら、もうそこまでしなくてもチソンは何かに気がついてくれているかもしれない。

そう思いとどまると、シヌはおもむろにスマホを取り出し、その男性スタッフに、
「連絡先教えておいて。」
と、有無を言わせぬ迫力で交換した。

これで何かあった時の切り札くらいにはなるはずだ。

相変わらず遊ばれているジェルミと、それを止めるのに疲れたミナム、有力な情報を聞き出せていないからなのかミナムを取られていたからか不機嫌丸出しのヘイ、とうとう酔いつぶれているマ室長と女性スタッフAを横目に、テギョンへ電話をかけ始めるシヌ。

「やっぱりあの無敵のシヌさん伝説本当だな…。」
と、その横で震えあがっている男性スタッフであった。




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読んで下さってありがとうございますお星様
収穫があったような、ないような…。それでも何もしないよりは絶対にマシですよね!!
しかし…やはりシヌさんが一番怖くて頼もしいです!!7
「ギャーーーーー!!!!!」

同じ頃、テギョンとミニョが入籍を済ませたことなんて知る由もない、シヌ、ジェルミ、ミナム、そしてマ室長が、反省会の準備を進めながらそれぞれ物思いにふけっていると、突然絶叫が聞こえてきた。

「ギャー!ギャー!!ギャーーーー!!!本物だーーーーー!!!!」
「シヌー!」
「ジェルミーー!」
「ミナムめっちゃソックリーー!!!」

パニックになった女性2人と男性1人が、入口で揉み合っている。

一瞬ぽかーんとしてしまった、シヌとジェルミ、ミナムであったが、ミニョと一緒に働いていたボランティアスタッフであろうといち早く気がついたミナムが、お店へ入るようにエスコートした。

興奮冷めやらぬスタッフ3人は、顔を真っ赤にし、
「いやー!やっぱり本物は違うねー!」
「写真で見るよりも更にかっこいいーー!!!」
「俺、男だけどジェルミいけるわー!」
などと、口々に言い合っている。

ジェルミは男性スタッフの言葉に少し震えると、こほんっ!と軽く咳払いをした。
「えー、初めましてジェルミです。」

「知ってますー!!めっちゃ知ってますー!」
「メンバーで一番好きー!」
「…やっぱ男の目から見てもかわいい…。」

「シヌです。今日は反省会に参加させてもらってすみません。」
困ったように微笑むと、また悲鳴が起こる。

「いやーーん!やっぱりシヌさんが一番ー!」
「かっこいいー!かっこいいー!!」
「確かにかっこいいな…。」

最後にミナムが、満面の笑みで頭を下げた。
「ミニョがお世話になりました。兄のミナムです。」

「ぎゃー!!信じられない!ミナムが目の前で頭下げたー!」
「ミナムが一番好きー!」
「…ミニョにそっくりだな……。」

「さぁさぁ、こちらへ座って下さい。私はマネージャーのマ・フニです。」
と、ちょっとした決め顔を作ってはみたものの、完全にスルーされてしまうマ室長であった。

「あれ?今日、ミニョとチソン先生は来ないんですか?」
女性スタッフの1人が不思議そうにしていると、そういえば、と他の2人も店内を見回している。

「今日はチソン先生はご都合が悪くなったみたいですよ。」
にこりとしてシヌが言えば、それだけで目をハートにして黙り込む女性2人。と、納得する男性。

「ミニョは体調を崩してしまって。すみません。」
と、ミナムが悲しそうに言えば、またギャーと失神しそうな程にのけぞる女性2人。ちょっと寂しそうにする男性。
そんな男性スタッフに目ざとく気がつくシヌ。そんなシヌの視線から気まずそうに目をそらす男性。

「さぁ、今日は飲んで食べて下さいね。乾杯!」
この中では最年長であるマ室長の一声で、反省会という名の取り調べがスタートした。

「アフリカでの1年半はどのような感じだったのですか?」
シヌがうまいことアフリカでの生活に触れると、途端にその両隣に女性が席を移動してきて、色々なことを話し始める。

「とっても大変でしたよー。」
「何度後悔したか分かりません。」

「そうでしょうね…。集団生活ですから、やはり意地悪な方もいらっしゃったんじゃないんですか?」
「「……。」」

「だってこの世界でも色々意地悪な女の子多いよー!例えばね、ユ・ヘイとかねー。」
などとジェルミが場を和ませようと、面白おかしくヘイの名前を出した途端、ガラガラガラと扉が開き、まさに噂の的ユ・ヘイが登場した。

「私がどうしたってー?」
「え…いや…その……きれいだなって言ってたんだよー!!」
冷や汗をかきながらジェルミが目を彷徨わせていると、周りの女性スタッフが、
「やはり本当に意地が悪そうだ…。」
などと言い合っており、しかし男性スタッフは口を開けてぽかーんと見つめている。
「でもやっぱりきれいだよ。」

ふんっ、と鼻で笑うと、ヘイは長い足を見せつけるようなミニスカートを押さえながら、ミナムの隣に座った。
「で、何か収穫はあったの?」
「いや、まだ始まったばかり。」
「ふーん。」

「とりあえず、ヘイさんも来たことだし、もう一回乾杯しようか。かんぱーい!」

マ室長の掛け声の後、意外に口の堅そうなスタッフ3人にどんどんお酒を勧め、へべれけに酔わせる作戦に出たメンバーであった。




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この調子でどんどん更新していきたいと思います。
皆様はご都合に合わせてお暇な時に読んで下さいね!!このやる気を逃したら、またどんどん先になってしまいそうなので、ばんばん行きたいと考えておりますきらきら