2020年代のトレンド

全体傾向として、

大学共通テストへの対応が意識され、

解答方式に自由記述を求める学校が多くなった。

これに伴い、

これまでの小説文では

児童の日本語力が致命的なことが明らかとなり、

難問を出せなくなってセンター試験が終わった

わけだが、

これと合わせて出題が増えたのが随筆である。


  敗者の論理。

この文を読んでいる人にそうしている人がいても

私はいわざるを得ない。

何かというと、

入試に出たから、とその小説読ませるのやめろ

である。

なぜこれやっちゃうんだろう。

これやると、読んだことあるなら解ける、

読んだことないなら解けないになり、

この制約によって、

近年他校で扱った文章を学校側は避ける

ようになっているので、

出ないし、読みにくいし、

られるものはないよ?

もともと、

読書と読解は違うので、

たから読ませるは敗者の論理である。


  ​小説作問の限界。

問題はいくつかあるが、

1 著作権の問題

2 作者の意図と異なる問題

3 解答者である受験者の能力

4 読んでいる生徒のみ有利にならないようにする

などの制約を問題作成者は受ける。

かつては

入試に何度も取り上げられる名文はあった。

が、これ相当古い感覚だよね?

保護者の皆さんの受験時は明らかに前世紀です。

今世紀になって、谷川俊太郎氏ら、

日本ビジュアル著作権協会が

かなり厳しく大手塾を責めました。

四谷、日能研、SAPIX、早稲アカは

すべて訴訟されて負けてます。

同様に声の教育社は学校法人ではないので、

著作権法上の例外規定にあたらない。

これゆえ、私企業だから問題が載ってません。

というわけで困るのは過去問やれない受験生

ですが、

私は谷川俊太郎氏に賛成で、

本を買わずに全文読めちゃうのは

詩人にとってはそら損だろ?となります。

世の中の流れが変わったわけです。

漫画村みたいなのもあるし。

さらに言えば、

SAPIX入塾テストをコピーして売ってた

バカも逮捕されてます。

学習塾SAPIXのテストを転売容疑 夫婦を書類送検

> 夫婦は進学実績のよい塾のテストに絞り、
ネットオークションで入手しては
コピーして転売することを繰り返していたという。
2万円で手に入れたものが7万円で売れたこともあり、
2018年11月からの5カ月間で約250点、
240万円を売り上げたという。

この逮捕案件について細かく解説はしませんが、

コピーして売るのはアウトですよ?

※そもそも過去問買わないと受からないって

なんやねん。どこ受けても受からんがな


この社会情勢を頭に入れた上で、

文学的文章の能力を増やす方法を述べます。

※前置きがいつもどおり長い


  文学的文章 小説編

出やすいもの

1 主人公が18歳未満

2 親友と喧嘩またはToLOVEる中

3 喧嘩から仲直りのプロセス

4 暗示的情景描写

です。

4が重要で、

直接的に



戦ってる時に

こんな喋るやついません。

ここが重要で、

鬼滅の刃がめちゃくちゃ売れたのは

おそろしく感情を喋るからです。

それだけ後退しているので、


 下人は、太刀をさやにおさめて、

その太刀のつかを左の手でおさえながら、

冷然として、この話を聞いていた。

勿論、右の手では、

赤く頬に膿を持った大きな面皰にきびを気にしながら、

聞いているのである。

しかし、これを聞いている中に、

下人の心には、ある勇気が生まれて来た。

それは、さっき門の下で、

この男には欠けていた勇気である。

そうして、またさっきこの門の上へ上って、

この老婆を捕えた時の勇気とは、

全然、反対な方向に動こうとする勇気である。

下人は、饑死をするか盗人になるかに、

迷わなかったばかりではない。

その時のこの男の心もちから云えば、

饑死などと云う事は、

ほとんど、考える事さえ出来ないほど、

意識の外に追い出されていた。
「きっと、そうか。」
 老婆の話がおわると、

下人はあざけるような声で念を押した。


この時の下人の気持ちが読み取れないのです。

だから開成は「羅生門」の

スローリーディングやります。

東大最多合格者数を誇る学校は

スローリーディングを

しています。

東大理3最多の灘も

スローリーディングを

しています。

なのになぜ、

そこを受けるつもりの生徒は

乱読・多読・浅読みするのですか?


およそ国語において、

何冊読んだから偉いというのは通用しません。

どっかの保護者が

小学校入るまでに1000冊読ませるという、

学習法を実践していましたが、

あれ、のべ回数。

つまり毎日10冊同じ絵本読めば

10冊×3年×365日=10950冊達成

これ、意味あると思います?

だから100冊しか紹介できません。


つまり、大切なのは

スローリーディングをしっかり行う時間

となります。


  口頭試問じゃないからね?

というと、

「おい〇〇。この本の内容を説明しなさい」

という、

偉そうなだけで学生アンケート最悪な

いまどきならクビになる大学教授みたいな

ゴミがいます。



自己紹介乙。
母親のせいにしてるのがバカ。
夫婦でなんとかしろカス。


よい聞き方は

面白そうに話に乗ることです。

かつて私は国語の授業中にある生徒が、

「ドラマでこういうのあるよねー」と言ったら

「先生最近見たドラマなんだけど、」

自分語りしたので徹底的にずっと

「へえ」「それ誰が出てた?」

「そういう話なんだ」と否定も止めもせず

聞き続けました。

この生徒が発言するのは

珍しいことだったからです。

聞き上手になりません?

できる子って話すのが好き。

話すのが好きな子は親に話すのか好きで、

親が話をよく聞きます。

途中で止めない、

忙しいというなら必ずあとで時間を作る。

約束は死んでも守る。

これが子どもに信じられるコツです。

※見事、本人志望校の都立合格


  随筆 共通テストでもトレンド

一方で近年の中学受験でも

圧倒的に増えてきたのが随筆です。

※ちなみに私が中学生に教えると、

ズイフデと読むやつ多数でした。

そっからです。


随筆が増えたのは題材が自由で、

言葉遣いが時代によらず、

紀行文、論説文、回想録など

題材の幅がひろく拾いやすい上に、

まず子どもが読まないからでしょうね。

※これが「敗者の論理」の最大理由。

子どもが読みそうなら出さないのか最上位


というわけで随筆を読むお子さんは

なぜか苦戦します。なぜでしょうか。

それはセリフしか読んでないからです。

(国語必殺、聞く前に答え書くやつ)

これマジ。

だから私の読解は

いかに地の文を読ませるかにあります。

マンガやドラマと小説の最大の違いは、

地の文です。

ここ読んでないよ、マジで。

だから全然覚えてないです。


と、ここまでで終わりです。

だってこれ以上だと

授業うけて!と言いかねないから。

ではどうやったら地の文を読ませられるか。

気になる方は通ってる塾に聞いてみてください。

答えが具体的でない場合、

そいつ自身、成績のあげ方がわかってません。

最上位教える資格なし。


©️お受験のお医者さん