速さはグラフにできる。

x=vtだから。

単純な一時直線でしょ?


  等速直線運動


てことで等速直線運動ならこうなる。

これはぜんっぜん難しくない。

横軸と縦軸に気をつけるだけだから。

でもこれなら小学校でいいじゃん?

ってことで次にこうなる。




例題
 つぎのグラフは、20kmはなれた町まで歩いたようすを表しています。①~③は、時速何kmですか。


今回は読み取り。

時間が経っても距離が動かない=停止している

これがわかるかわからないかで、

我が子の人生変わるから気張ってほしい。

これが意味不明なら理系は絶対無理だ。


では次にまともな練習問題

練習
1. 弟はハイキングに行くため、朝の4時に家から歩いて駅に向かっています。弟が忘れ物をしたので、20分後に兄が自転車で弟を追いかけました。グラフを見て、つぎの問いに答えてください。
(1) 弟と兄はそれぞれ時速何kmで進んでいますか。
(2) 兄が追いかけてから何分後に弟に追いつきますか。


問題を読んだら気づいてほしい。

あれこれグラフで書いてるけど、

旅人算なんじゃないの?だ。

そう、正解。

旅人算では出会う時、そこで交差する。

このことが

極めて重要な意味を持つのはこのあとだ。

ちなみに戻ると右下がりになる。


2. 優花さんは10時に車に乗り、郊外(こうがい)のレストランに食事に行きました。12時から13時まで食事をしたあと、16時までに家にもどらなければなりません。グラフを見て、つぎの問いに答えてください。
(1) レストランまで何kmはなれていますか。
(2) 車は時速何kmでレストランに向かいましたか。
(3) 16時までに家にもどるには、車は時速何km以上で走らなければなりませんか。



ここまでを踏まえて、本番にいくよ?


  ダイヤグラム

てことで旅人算がグラフになる。

これをダイヤグラムという。

いわゆる「ダイヤが乱れる」とは、

この往復運行表がめちゃくちゃになるという意味。


追い付きのダイヤグラム

上で見た「1cm/秒の速さで進む点Bを、6cm後ろから点Aが4cm/秒の速さで追いかけたところ、6÷(4-1)=2秒で追いついた」をダイヤグラムにすると、下のようになります。



そう、2本の一時直線が交わる時、

追いつくということになる。

今度は出会う場合。

距離30cmをAとBが進んで出会うとこうなる。

さっきの例、30cmはなれた点Aと点Bが、それぞれ3cm/秒と2cm/秒の速さで近づく場合をもう一度使います。


これが最終的に出会った後、

互いのスタート地点に到着した場合の話。




こうなるわけだ。


  円周上のすれちがう2人。

円周上の池の周りをジョギングするとする。

すると線分ではこうなる。


円周上ではこうなっている。


これまでのやり方をなぞっているが、

いまいち見にくい。

そこでダイヤグラムにしてみよう。

Aの周回はこうで、



Bの動きはこうだ。

これをあわせると、


先ほどの円周の図はこうなっている。

出会う回数3回でしょ?ちゃんと。

反対側スタートだとこうなる。


「なんだよ、めんどくさい。

今までのでいいじゃん」という声を、

つるかめを面積図でやってきた人から

多数聞いた。「てんびん図いるか?」と。

確かにダイヤグラムは複雑だが、

素晴らしいメリットがある。

それはね?


こんな図形の場合、

0秒から15秒までの図形を見てほしい。

あれ?これ相似になってない?

そう、砂時計型の相似になっている


てことで、

複数回出会う場合、ダイヤグラムで解く。

これがドラマ版「二月の勝者」で、

線分図でといていた花恋が、

ダイヤグラムのフェニックス生に

負けたシーンである。

5年後期にはここまでできることが要求される。

じゃないと後期の組分けでは覚悟してほしい。

5年生で数学につまづくのは後期にこういう、

図形と文章題の垣根がなくなったときで、

これを放置するとコース下落したまんま、

6年でSSやαから落ちて戻れなくなる。

発端は9月か10月が多い。

このほかに時計算、流水算など、

速度問題は鬼門である。


ぜひここである程度予期して指導するのと、

とにかく目の前の問題をスパルタで解かせるのでは

大きく違ってくる。

子どもに先取りさせるな。

でも、親にするなという塾はない。

それゆえ、私の記事は

4年から6年まで一本しかない。

同じことを何回も学んで追いついてこい、

という意味だ。


©️お受験のお医者さん