高IQギフテッドがその半生を振り返る。

宿題?なんでやらなきゃいけないの?

授業が簡単すぎて暇なのに。

国語?勉強したことない。

理科?勉強しなくていいと言われた。

社会?歴史なら余裕。

世界史もへっちゃら。


そんな数学修士の理科、国語塾講師は

どうやってできたのか。

高IQ児童はどう形成され、

どういう子育てが間違いか。

そのリアルケースです。



カテゴリに困る話。

みなさんにはマスターが

どう映っているだろう?

幼い頃から天才児で文武両道なのね!

と思っているだろうか?

親の教育が良かったのね?

と思ってないか?

それは大きな間違いである。

今回は「私」という素材をケースとして

いかにして苦手科目が発生するか

という話をしたい


  ​動かない子ども

母によるとマスターはデパートに行くと

全力でおもちゃ屋に走る子どもだったらしい。

挙句、

フェンスに引っ掛けて

鼻に生涯消えない傷がある。

今考えると

多動児以外の何者でもない。

そこで母は一計を案じた。

本を与えることである。

うちの親は両方高卒である。

時代と地域を考えたら当たり前だ。

祖母なぞ地元の国立大学が

1番偉いと思っているほどだ。

さすがに東大は知っとけよ。

その中で父母は

比較的早期教育には熱心だったようだ。

物心ついた時には

アカサタナポスターが貼ってあり

いつも朗読絵本のカセットテープが流れていた。

今考えると聴覚優位と視覚優位だな

この延長として物語を読ませよう

考えたのだろう

そんなわけで

どこぞの歴史マンガと

学研の科学と学習を与えようと思ったらしい。

当時の「学習」は読み物だった。

いまだに話を覚えているものもある。

ここで母の罠にハマった。

まだかな、まだかなー

学研のおばちゃんまだかなーして貪るように読んだ

だいたい1日で全部読んで組み終わる。

ポケモンいえるかな?だと思えば

子どもなんてフルパワーだとそんなもんだ。

後年、母は言う。

「本だけやっとけば動かないから」

うちの母親はこういう言い方を平気でする。

毒舌母または毒母の類である。


  ​図書館をたべるばけもの

やがて母は親戚中から古本を集め、

本棚に置いた。

餌である。

マスターはまたも罠にはまった。

やがて全部読み尽くした。

こののち、母は外に手を伸ばす。

町の図書館で1人6冊を7人分借りてきた。

42冊である。

これを14日で読破せねばならない。

少なくとも母はそう言った。

自然、速読多読になるのは当たり前。

そして小学1年で学級文庫を読破して

物知りハカセと教師にあだ名をつけられた。


私の記憶では概ね小学3年までの話である。

町の図書館の児童書を読み尽くし、

ついに紙芝居になった。

※紙芝居読み終わった後にさすがに大人向けになる

裏を読んで暗記してから絵を眺めて脳内再生

1人で。

うちの弟と妹は普通の子どもなので外で遊んでいた

マスターは集中力が異常なので

周りが親戚の結婚式に出かけても気づかなかった。

読破すると家に誰もいなかった。

おいこれよく考えたらネグレクトと違うんか?

まあそんな感じである。

そういや、小1で作文を表彰されたが、

「父が三交代制勤務でたいへんだけど、

ぼくはパパを尊敬しています」なる

内容を書いたら

母親に昼間から寝てる父だと

うちが悪く思われるという

意味不明なクレームを浴びたので、

以降、一切の作文は手抜きをすることに決めた。


  赤の時代

母方実家ではいとこ姉が抜群に頭が良く、

いろいろと教わっていたが、

いつのまにか逆転していったらしい。

そんなわけで小4のとき母方祖父が

おまえは本をよく読んで偉いなと言った。

そしてこれも読みなさいと渡したのが

悪魔の飽食と続・悪魔の飽食である。

だいたいこんな本だ。

小4に読ませるべきではないのだが、

尊敬する母方の祖父は

社会党議員立候補歴がある。ドアカ。

単なる善意だろう。とりあえず読んだ。

どうだった?と聞くので、20項目の誤りを指摘した

祖父「……。」

※ちなみに後に続編の写真含めて

誤りが多数あり、回収、改編となった。

秦郁彦は、731部隊による細菌戦研究や人体実験を認めつつも、

『悪魔の飽食』を「ノベル(小説)とノンフィクションがごちゃまぜになった」作品と評した[33]

斎藤美奈子は『悪魔の飽食』の731部隊についての記述を

「カッパ・ノベルスという大衆的なメディアで放った意義は大きかった」とする一方、

一部に「ドラマチックな表現」があり「演出過剰」のきらいがあるとする[34]

中川八洋は「ノンフィクション作品」ではなく、

プロパガンダ小説」であると批判した[35]


この頃、マスターに問題が起こる。


  ​漢字嫌いと算数嫌い

割と致命的である。

漢字は当時の小3の教師、吉田が

筆箱落としたら漢字10ページ、

書くの忘れたらさらに10ページ

サラ金並みに貸し付けたので

一切漢字を書かなかった

ちなみに本では困るので読みは全部できた

最初のページと最後のページだけを埋めた

真ん中は白紙のノートを出したこともある。


教訓として知っておいて欲しい。

ペナルティを課すことは

必ずしも良い方向に転ばない。


それと算数だ。

低学年ではエレクトーンをやっていたが、

母に「エレクトーンと公文どっちがいい?

選ばされた。

マスターはやっと両手で弾けるようになったので、

続けたかったが、空気を読んで公文にした。

媚びたのである。母親もそこで働くのだから。

ところがこれが悪かった。

なにせ目的もなく問題解く意味がわからない。

で?それが何の役に立つの?

理科と比べたら純粋数学などゴミである、

当時は考えていた。

結果的に国理社モンスターができた。漢字除く。

またマスターは早生まれで不器用であった。

したがって実技四科は苦手である。

テストでは満点なのだが。

音楽も音符の換算は余裕だが

ピアニカで両手弾きができなくなった。


  ​幼年期のおわり

そんなわけで小5、小6の頃には

算数と運動できないカスになっていた。

基本的に小学生では

これができるやつの基準である。

したがってヒエラルキーの最底辺にいた。


当時、自分はバカに違いないと思っていた。

母親がすぐ他人と比べるからだ。

あの子のように、あの子のように。

わが親友は父同士が同級、

母同士が同級であり、

夜になると天文台にいく仲だった。

彼は学校ナンバーワンの秀才だった。

実家に金があり、父母共に賢かったのだ。

カムパネルラとジョバンニか。


この頃になると

父親は三交代で何も教えてくれぬ。

母に聞いてもわからんとしか言わぬ。

誰も何も教えてくれないから

ひたすら本を読むしかなかった。

この頃から友人たちと話題があわない。

マスターは友人と

アホ会話以外しなくなっていた

話しても伝わらないからである。

これまた媚びたのだ。


小学校6年夏。父方の祖父が他界した。

祖父がマスターに唯一残したのは

誕生日プレゼントのファミコン将棋ゲームと


ガラスケースの中の

百科事典と文学全集だけだった。

この二つだけは存命中に手を出したことがない。

この棚を開けるのだけは怖かったからだ。

うちの祖父は

「武士道とは死ぬことと見つけたり!」

みたいなド帝国軍人だったらしい。

私には優しかった思い出しかないが、

家族は困っていたそうだ。

父親は日本刀を首筋に当てられた、と言う。

PTSDらしい。

酒を飲むとその話になる。

それゆえ、父の子育ては放任だった。

文学全集を暗記するほど読んでいたので

「なぜみんなは夏目漱石の草枕の

冒頭が知情意であることを知らんのだ?」

とか思っていた

気をつけて欲しい。

周りがバカだとバカにしてるのではなく、

周りがわからないのは僕がバカだからなんだ

と、強く思っていた。

そう、「浮きこぼれギフテッド」である


以上のケースから言えることは、

・認知特性を理解して情報を与えねばならない

ペナルティを課すと余計にやらなくなる

我が子をけなすのは悪手以外の何者でもない

という点だ。


それから覚えておいて欲しいことがある。

巡回してるとみんな算数ばかりやらせているが、

実は桁違いにモノを言うのは国語だ

ということだ。


国語力があれば勝手に本を読んだり

書いたりするし、作文も小論文も書ける。

英語にも転用できる。

医学部には必須。

カルテ書けないとか終わってる。

そしてこれは急がないと間に合わない。

6年を国語苦手で迎えると

普通の講師ではどうにもならない。


といって、

児童向けの物語や入試に出た文だけを

無理に読ませるべきではない。

なぜなら読んだことがあるから解ける

=読んだことがないと解けない

だからだ。


それより乱読多読のほうがいい。

子どもに見せちゃダメな本など基本的にはない

特に図書館には絶対にない。

むしろガンガン見せたら余裕で慣れるものだ。

私は昆虫やグロ画像に極めて強い。

とっくに慣れているのだ。

医師向け解剖図鑑と家庭の医学は

9歳で読破している。

カエルの奇形やホッテントットも知っているし

ニトログリセリンの合成法も

ベルヌの本で知っていた。

※読んでも安全に改変されてるからねー

結局6年間で何冊読んだか?



祖父の言葉をおこう。

マンガは読んでもいい。

だがそこから何かをつかみとれ。

だから私は本ブログにおいても

マンガをあえてぶち込んでいる。


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