昼寝をしないと 夜も落ち/\眠れない -6ページ目

昼寝をしないと 夜も落ち/\眠れない

おじょぉ の詭弁に満ちた日々

暑中お見舞い申し上げられたい今日この頃、
扇風機は順調に、私へ向かって風を送り続けている。

一時の迷いでクーラーを付けようなどとは思わない。
しかし容赦ないこの暑さ、私だって涼を楽しみたい。

近所のスーパへ出向き、鮮魚や肉、乳製品の陳列棚前を占拠して
今晩の献立を考えている風でやりすごしながら、時折店内を徘徊でもして
芯から冷えてしまいたいと考えるのだが、万引きGメンに目をつけられ
大捕物帳でも繰り広げられようもんなら、今後の生活に支障をきたしそうなので、
ここはシミュレーション止まりにしておく。

よくよく考えれば、ただ商品を眺めて歩き回っているのでは、
足が疲れた挙げ句、何も買わないわけにもいかず、そんな客だっているだろうに、
どうもそこは小市民な自分の小心が許さず、いま食べたいわけでもない菓子パンなどを購入するのがオチである。

もっと優雅に気兼ねなく、長時間滞在できる場所。
そう、図書館だ。

思い立って行ってみるにしても、自転車で片道30分は掛かる場所。
灼熱の太陽に照らされながら、辿り着く頃には暑さのあまり赤鬼のような顔面をさらしつつ、
館内をしばらく徘徊するという椅子取りゲームに参加することとなる。

行くべきか、行かざるべきかの判断つきかねている時に、
予約しておいた書籍の到着を告げる連絡が舞い込んだ。


夏休みシーズンとなると、普段は空席も目立つ棚角に設置された小さな椅子にも、
必ず誰かが腰を掛け、視線を手元の本へ向け頭をたれている。
館内を徘徊せざるを得ない椅子取りゲームに参加はしたくないので、
平日昼間の今日という日を選んで入館をした。

にも関わらず、図書館に集まりし人々の体温が館内の快適さを奪い、
冷房が入っているのかと疑いたくなるほどの夏真っ盛り。
瞬時にまとわりつく嫌な予感を払拭しようと、館内奥へ足早にずしずし進んだ。

見渡せば、入館者のほとんどが男性で、ライバルたちに隙を見せまいと、
大小様々用意された椅子に、威厳を誇示しながら尻を乗せている。

特にテーブル席は激戦区だ。
12人がけのテーブルが2つ設置されているのだが、
そのどちらにも、向かい合って座る男性たちがひしめきあっている。
平日の昼間に、どこからこんな沢山の男性たちが湧いて出て来たのだろう。

働き盛りとおぼしき者から、定年後を謳歌していて欲しい者まで、
隣に座る男性の体温を感じとってなのか、誰しもが油汗でテカテカと顔を輝かせている。

涼を求めて訪れ、同じ考えで集ってしまった男性たち。
館内にいる女性の姿はほんの数名程度で、その大半がカウンター内の司書たちである。

エコロジーに目覚めている公共施設では、決められた温度を下回る設定をしない。
貸出しも返却もしもせず、静かに座席攻防戦を繰り広げている男性たちを横目に、
彼女たちは今日もせっせと本を扱う仕事に励んでた。