年賀状も未だままならぬ新年、あけましておめでとうございます。
七草粥も美味しく戴き、15日までは松の内だという慣習に勇気づけられ、
仕事はじめもそこそこに、どっしり構えて賀状をしたためる。
順調に正月太りを完了させ、だらしない身体と精神を作り上げたことで、
急いては事を為損じる、急がば回れなどのそれらしい諺をぶつぶつ繰り返し、
焦りは禁物である、大器晩成などと落ち着き払って、
カリカリと駆り立てられていた日常にさらされた私も、おおらかになったようだ。
おおらかついでに調子に乗っかり昼間から酒をひっかけ、筆を走らせる。
酒と言ってもそこは身体を配慮したい。
飲む点滴と言われる甘酒をひっかけ、美容にも気を配り、
ほっこり身体も温まったところで、年賀状の常套句「謹んで新春のおよろこびを申し上げます」としたためた。
購入した無地の年賀状がインクジェットなため、すべてを手描きしてお届けし、
並々ならぬ努力の結晶だということを誰が汲み取ってくれようか。
葉書の隅にある「インクジェット紙」表示が、全てを台無しにしてくれているが、
こちらの葉書はほんのり桃色で可愛らしく、筆ペンインクも早乾、
大変重宝してしまっている。
1枚1枚に精魂を込めた手描きなのに、お手軽な大量生産感が拭えないのだけが
毎年の無念である。
年明けてからの松の内に滑り込ませる形での到着になり、しっかりと消印を押され、
正月に片手間制作したかのような誤解を毎年生んでいる悔しさもあるが、
お年玉付き年賀葉書で送っているのだから、そこは抽選日を楽しみにしていただきたい。
そして、いくら凝った写真やイラストで誤摩化そうとも、
お年玉付きではない葉書を寄越す輩には毎年がっかりさせられている。
そういう小さな楽しみを奪う者への年賀状は、来年から普通葉書で送ってやろう。
