1年で一番昼間が短いとされ、寒さ到来をつげる冬至。
「男だらけのオールナイトカラオケ忘年会」という鬼が出るか蛇が出るか判らぬ企画が、
無料生配信で行われると聞きつける。
開始時間を心待ちにしていたわりには晩ご飯をしっかり食べて、
満腹による脳内満足度がいい塩梅に上がってしまい、すっかり忘れて食後の珈琲などを淹れ、
アパートの小部屋にもかかわらず優雅さを演出して、生活だけでも余裕のある風を装う。
そしてぼんやりと時間をやり過ごしているうちに
配信予定時間から遅れること30分後に気がつき、配信サイトを開いた。
すでになにか爆笑なことでも起っていたらと思うと悔しいのだが、
カラオケルーム内では、4名の男達が控えめなテンションで視聴者を出迎えている。
まだ何時間もあるのだから、まぁこれからぼちぼちとやりましょうかという風で、
私のような途中からの視聴者も安心だ。
もうすでに歌い終わった後なのかもしれないが、この雰囲気から察するに
まだ本格的な忘年会は始まっていないのだろう。
アルコールも入り、軽食を貪るように食べた忘年会の序盤あたりで、もうひとり男性が参加。
総勢5名の歌い手が出そろったところで、本格的な盛り上がりをみせた。
少し見て、眠くなったら抗わずにいようと決めていたのだが、
コメントを送れば、その場で相手に届くこと、そしてリクエストソングを
唄ってもらえるという企画のおかげで、すっかり目が冴えてしまった。
服と眼鏡を取り替えた成りすましの男が別人を気取ったり、
メジャーリーガーがブルペンで熱唱したり、女性ボーカリストを唄いこなす高音の持ち主が現れたり、上半身裸男の肩に乗せられた男が唄ったり、一生懸命に唄っているのに一つもコメントが来ない男がいたり、口パクで腹話術唱法が披露されたり、ゲームの名人が16連射をして見せたりしていた。
そして、マツモトクラブ氏は、ひらひら していた。
唄っていただきたいリクエストが幾つか通り、聞き惚れながら終焉を迎え、
AM5時ぴったりに配信がブチリッと終了。
頭が妙にさえてしまっているが、さすがに冬の朝は太陽を容易に出してはくれないので、
白み始めることもなく夜が堂々と帳を垂れる。
オールなカラオケで眠りもせず、唄いもせず、ただ聞いているだけで過ごしたのは初めてだ。
とはいえ次回があるのなら、翌日の予定がフリーなら、また視聴するだろう。
まだかろうじて夜っぽいし、祝日でもあるから無理なく際限なく寝てやろうではないか。
スーパー3助 クロノユウスケ 中山亮 モダンタイムス 川崎誠
