多くの国が経済成長を目標にしていますが、その持続可能性が問われています。資源の枯渇、環境問題、そして経済格差など、多くの課題があります。今のままでは発展の持続は難しく、気候変動や海面上昇など、多くの人が猶予時間の少ないことを実感しています。

限られた資源を前提にすれば、無限の経済成長などは不可能です。それには、資源の有効活用や循環型の社会を目指し、資源の再利用やクリーンエネルギーなど、経済の環境を変えなければなりません。

新たな経済モデルは、国や地域の枠を超え、世界的な規模で、環境負荷の低い商品やサービス、綠化などへの投資が推進されなければなりません。短期的な成果より、未来を見つめた長期的な視点での政策を進めてゆくことが求められているわけです。

目の前の商品が、どこの何によって、どう作られているのか知らないまま、商品として消費される社会では、昔からの環境に対する基本的な感性が忘れられ、お金さえあれば大丈夫という感覚になりがちです。お金は食べられませんが、お金で安心できてしまいます。

農業や漁業、林業などの一次産業で生きる人々は、自然に対する感性を子供達に伝えてきました。ひ孫のために木を植え、美田を残すということは、今の子供達に伝わりにくくなっています。

私たちの子供時代は、学校の田んぼがあり、みんなで農作業をしました。農繁期には「農繁休暇」 として学校が休みになりました。私の地域では、農家が多かったため、家の仕事を手伝うという教育でもあったのです。夏休みには干し草を作るという宿題もありました。昆虫採集や魚釣りやキノコ狩りなど、私たちの世代は、自然の楽しさを体験してきました。自然に対する感性が、遊びの中で自然に育つという環境があったのです。自然を排除したような構造の中で生きる都会の子供たちには、自然体験が足りないと感じます。

最近、釣りをする子供が極端に減りました。釣りや水遊びなど、自然の楽しさや面白さを知らない子供もいます。子供は本来、

自然の中の遊びが大好きなはずなのです。続く・・・