妻へのオムライス
「昨日。私の誕生日だったのよ。」と次の日の夜に聞きました。
「あああああ。」私は、思わず叫びました。
誕生日は、ちょっと高いステーキを焼くのが我が家の恒例です。
だけど、夜になっていては、いい肉を買いに行けません。
「私がいつものように夕飯作るから、いいわよ。」と妻は言います。
でも、そうはいいません。
考えました。「チャーハンじゃなあ・・」
そのうち「オムライスなら。」と思いつきました。
階下に行って、妻に聞きました。
「オムライス作るけど、それでいい？」
「オムライスは、めんどうで、滅多に作れないから、オムライスならうれしい。」
とのことです。
「妻へのオムライスってとこかな？」私は心でいいました。
まず、デミグラスソースをたっぷり作ります。
フライパンにたっぷり油を敷いて、ご飯を入れて、
ミックスベジタブルの代わりに、鰹節にします。その方がサッパリです。
オタマの丸い方の底で、ご飯を叩きながら、ほぐします。
その方が、早くほぐれるのです。
プロっぽく、フライパンを振って、鰹節をまぜます。
ご飯ができたので、大き目の西洋皿に２人分２山盛ります。
つぎは、玉子です。一人２つ。
荒っぽく混ぜて、油多めの中に、じゅわっと入れます。
表面を半熟に残したまま、ご飯の上に玉子を滑らせます。
裏表焼くなんてしません。
その上にデミグラスソースをたっぷりかけて、出来上がりです。
「はい、できましたよ。」と私。
「もうできたの？」と、驚く妻。
妻は、待つ間、ビールをたっぷり飲んで、
「最高の気分よ。」と言いました。
オムライスは、かなりおいしくできました。
めでたし、めでたしでした。
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