教室でこっそり女子のセーラー服を着ていたA君

 

 

 

中学2年のときです。

体育は、男女に分かれて行いますので、

隣のクラスと合同でやり、着替えも、2つのクラスで男女別れてしました。

その日、私は、風邪を引いていて、見学をし、先生から、

教室にいてもいいと言われていました。

 

私のクラスは、男子更衣室であったので、

自分の机で、勉強をしていました。

 

その内、隣の教室から、ときどき、コトコトと音がするのです。

私は、音が気になり、そっと女子更衣室である隣のクラスを、なんとなく見に行きました。

すると、ドアが少し開いています。

誰かいる。しかも、夏のセーラー服を着ている。

 

私は、ドアをそっともう少し開けて、「あっ!」小さく叫びました。

A君という生徒が、女子の更衣室に入って、

ある女子のセーラー服を着ているのです。

彼は、私を見て、さっとしゃがんで、隠れました。

 

A君は、私と同じタイプの生徒で、小柄で細くて、女の子のようでした。

髪も、長く伸ばしています。

私は、一瞬女の子かと思いました。

 

私は、A君のそばに行って、

「ドア、少し開いてたよ。不注意だなあ。」と言いました。

A君は、観念して立ち上がりました。

うつむいて、ただ真っ赤になっていました。

 

「ドアで、見張っててあげるから、早く脱いで、たたんで。

 どうたたまれてたか、覚えているよね。」

「覚えてない。着るのに夢中だったから。」

「しょうがないなあ。」

私は、言いました。

 

「ジュン。ぼく、上着脱げない。」

「右横のファスナーを下げて、まずヒジを抜くんだよ。

 それで、全体を脱ぐ。」

A君は、なんとか上着をぬぎました。

 

「床で畳んだりしちゃだめだよ。埃がつくから。」

私は、プリーツのスカートを整え、

それを2つ折りにしました。

「上着がどう畳まれていたか覚えてる?」

「スカーフ止めるのが前だったと思う。」

私は、スカーフ止めを前にして、他の女の子のを見て、

上着を置きました。

「スカーフ、畳まれてたよね。覚えてる?」

「三角になってた。」

「わかった。」

 

やっと畳みおわり、こそっと廊下を見ながら、

男子の更衣室にA君と戻りました。

そばに、座って、

「これで、女子が戻って来て、

 きゃー、誰か、あたしの制服、いじったー!

 なんて叫び声が聞こえたら、ぼくたちアウトだよ。

 ぼくたち、二人しかいなかったからね。」

「そうだね。」A君は青くなっていました。

 

「な、ジュンは、なんでぼくのこと、咎めないんだ?

 この変態とか言って。」

「君が着たの、君のクラスのあの1番美人の白川由美子さん     の服でしょう?白川さんの制服なら、男は、誰だって着て     みたいんじゃないの?」

「そ、そ、そうかなあ?」とA君は目を丸くしました。

「うん。みんな口に出さないだけだよ。」

「ジュンは、変わってるなあ。」

「変わってるのは、君の方だよ。」

「あ、そうだね。」A君は、少し赤くなりました。

 

やがて、体育からみんなが帰ってきました。女子も。

「きゃー、誰かあたしの服さわったあ!」

の声がしませんように、二人で手を合わせ、神様に拝みました。そんな声は、聞こえませんでした。

 

「ああ、助かった。ジュン、今日タイヤキおごるよ。」と、A君。

「そう、じゃあ、1人2つね。」

私は、にっと笑って見せました。

 

 

 

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