エッセイ「友達の詩」(私が私であるために)

 

 

ZARDの歌をYou Tube で聞こうと検索しました。

すると、開いたページのサムネイルの中に、中村中さんの「友達の詩」がありました。

ちょっと聞こうと思いクリックしますと、曲が始まり、

聞き出すと、もうダメ。聞き入ってしまい、3回も聞いてしまいました。

 

この歌は、2007年、「私が私であるために」というテレビドラマの劇中歌として、中村中さんご本人が、広場のすみで、ギターで弾き語っていたものでした。

私は、運よく、ドラマを見ていました。

そして、一度聞いただけで、これはいい曲だと思いました。

同時に、それは、明らかにGIDの人のための歌だとわかりました。主人公のひかるも、曲に惹かれ立ち止まって、聞き入ってしまいます。

 

♪手を繋ぐだけでいい 並んで歩くくらいでいい

それすら危ういから 大切な人は友達くらいでいい

 

このリフレインが、なんとも切なく、GIDの人の気持ちがわかるのでした。私は、女装子で、GID ではありませんが、

仲間意識はあります。

 

ドラマは、GID を、真正面に描いたもので、そういうドラマを見るのは、初めてでした。

そして、GID の人の気持ちを、真っすぐに綴った歌を聞くのも、そのときが、初めてでした。

 

主演は、当事者である相沢咲姫楽さん。実に可愛い人でした。中村中さんは、容姿も声もナチュラルな女性でしたので、初め私は、女優さんが演じているのかと思いましたが、

そうではなく、驚きました。ドラマには、竹内亜美さんもファッションモデルとして出ていました。

 

「友達の詩」は、ヒットし、その年の紅白歌合戦に、

中村中さんは、紅組(女性側)として、出場しました。

多くの人は、この歌をどんな気持ちで聞いたのでしょう。

GIDの人の歌というだけでなく、そうでない人にも共通する、切ない恋の歌として、聞いたのではないでしょうか。

 

 

           

 

 

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