愛知県が主催するミドルシニア(中高年齢者)を対象とした「就職支援の出張相談会」が開催され、おとといで今年最後の17回目を終え、今年度は(2月20日まで)残り7回の予定です。

 

 相談来訪者の中には日本の高度経済成長期後の「就職氷河期」と言われた時代に就職した人が相談に来るようになりました。中高年齢者と言えば、一昔前のように二世代、三世代が同居していた時代があり、家庭内で面倒なことも多かったでしょうが、互いの辛抱があり。それぞれの暮らしを理解し、支え合いがあって効率的で経済的な暮らしがあったはずです。

 

 ところが、経済が豊かになり引き換えに核家族が増え、少子化と伴に人口は減少して、中高年者はもちろん高齢者が再就職をして仕事をする時代です。核家族で生活すれば暮らし向きの費用効率は低下し、夫婦で働いて支えなければならず、共働きの時代がおとずれました。

 

 人生50年といわれた一昔前は定年が50歳でした。ところが健康で元気な人が増え、定年があまりにも早いと55歳から、やがて60歳、65歳と延長されてきました。一方、少子化で人口減少が進んで労働力の不足も現れるようになりました。

 

 再就職の相談に訪れる人の中には、家族の介護や経済的な不安、孤独感が押し寄せて、幾重にも苦しみがのしかかり相談に来る人も増えました。若いころは老いや死を考えることはなかったし、必要とも思っていなかったのです。しかし、当然のこととして家族の「死」を視野に入れざるを得ない状況です。

 

 長寿社会の到来とともに、自分に未だ成すべきことはないかと、相談に来る人に対して、早く再就職して“仕事を通じて生きがい”を見つけてほしいと願い、愛知県内の出張相談会に向かっています。