令和7年、戦後80年の節目の年が終わろうとしています。太平洋戦争という未曽有の悲劇が終りに近くなって生まれ育ち、戦後のどん底生活からのスタートでした。やがて高度成長という奇跡の復興時代を経験しましたが、それに続く不況や長い経済の停滞もありました。

 昭和20年6月20日未明、豊橋の空襲で家を失ってから、父の親戚を転々とする暮らしが始まり、小学校へ入学する少し前に岡崎で暮すようになりました。明治に生まれた父は「やがてアメリカは言葉の侵略もするが、日本語を忘れないように」と口癖でした。そして「私が成人する頃、再び徴兵制度が復活する」とも・・・・・。

 父の予想は外れましたが、戦争を放棄して80年、国際社会の中で生きるには、人と人が理解しあうのに会話という手段が大切だと思うこの頃で、未来を背負う子どもたちには言葉の重みを感じてほしいものだと思っています。

 



 今、NHK連続テレビ小説「ばけばけ」が放送中ですが、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻・小泉セツをモデルにしたドラマですが、出合ってから日本語と英語が互いに通じない二人、しかし理解し合うまでが楽しいドラマで、国と国ともこうでありたいと感じて見ています。