に着き、駅前で原生花園駅から離れずに着いて来た犬と
別れてバスに乗り宿の友愛荘に向かう。北浜から乗って
来たバスを、網走駅前で乗り換え、友愛荘に着いたのは
４時過ぎで有った。今度案内された部屋は「思い出」
名前ばかり洒落て居るが酷い部屋で・広さは10畳位で
しょう。此の位の部屋なら精々６人位だろうと踏んで
居たのですが入室者 後を絶たず８人に達した
午後８時に成ると「横の広場でキャンプファイヤーを
遣ります。部屋の電気は全部消しますから全員外に出て
下さい。」と放送が有り、部屋の電気を消されては仕方
なく外に出ると 中央に木材が高く積んで有り、其れに
重油をぶっ掛けて燃やして居る男が居た
なんて事をするんだ！日本は原油を遠い外国から輸入し
て居るのに！炎が上がり出すと、歌を歌わせられたり、
猿の真似をさせられた後、最後にフォークダンスだと
言う。私は学校でさえ やらずに通して来た（実は全く
出来ない）のだから、こんな所で遣る訳には行かない！
何しろ私は、酒とタバコとフォークダンスは生まれてから
１度も遣った事が無いのです
（飲まない・吸わない・出来ない）。其れ故、パートナーを見つけて下さい
と言われると同時に円から逃げ出して広場のごく端の
草の生えた所にしゃがんだ。ところが女の人も一人、円
から抜け出して来て、私の横にしゃがんでしまった
其のタイミングの良さに、再びフォークダンスから逃げ
る事が出来なかった。しかし、今迄の私ならあくまでフ
ォークダンス等遣らなかった。出来ないのだから。其の
不器用な私を崩したのは暗い中で瞬間的に感じた其の女
の人の人柄の良さで有ったろう。しかし、初めての
フォークダンスなので、どうやったら其の人の足を踏ま
ないか全然解らない。解らない中で出来る限り足を踏ま
ない様に、迷惑を掛けまいと
其れだけでした。翌朝５時、小川に起こされて５時半に友愛荘を後に、網走駅に
向かった
