チェリストの「カザルス」じゃない、一味違う指揮者としてのカザルス像... | 多趣味なサラリーマン徒然日記

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季節柄、クラシック音楽も良いかな...ふと思い

下手の横好きながら、私の好きな名盤を紹介します。

 

 

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スペインのチェリスト「パブロ・カザルス」と聞いたら

バッハの無伴奏チェロ組曲がパッと出てくる方も多いかと思います。

1930年代に録音された、SP盤がLP, CDと復刻され

未だに愛聴者が多いのは広く知られていると思います。

私も、「チェリスト」としての彼はこの録音盤で知った...そんな感じです。

 

 

チェリストとして彼は上記盤で解っても、若い頃から熱心に

行ってたと云われる"指揮姿"は視えて来ません。

平和主義者で、祖国が独裁政権下に陥りプエルトリコへ

身を寄せた彼が晩年に掛けて遺した素晴らしい名盤が有ります。

+ バッハ, 管弦楽組曲とブランデンブルク協奏曲集

・ マールボロ管弦楽団演奏

・ ソリスト: ルドルフ・ゼルキン(Pf.)等

・ 1965, 1966年録音

 

 

得意としたバッハの曲集が質の良いアナログステレオ録音で

遺され、ゼルキン親子を始め名ソリストが一杯の

本盤は彼の指揮姿をしっかり感じ取るには最高でしょう。

マールボロ管弦楽団は現地で組織された若い音楽家から

成る臨時オケ, 少し不安定な所も有りますが私は全く気になりません。

 

それより、全曲を聞いていて見事な迄の[ケレン味の無さ, 熱意の塊]

には圧巻です。録音時マイクが拾ったカザルスの唸りや息遣いが

鮮明に聴き取れます。とてもカザルスが心臓を患っていて

当時90歳近くとは思えません。

ピアニストの天才, グールドの鼻歌と同じく

旋律を明確にしている印象が大変良いです。

 

 

もちろん、時代的には今流行りのオリジナル楽器や

演奏法を使ったのでは無く、モダンチェンバロや

ピアノが出てきたり少し古い薫りを感じますが

私はその次代にクラシック音楽を親しんできたので

寧ろ歓迎したい位です。現代に通用する演奏と確信しています。

 

 

初めて聴く際はどこからが良いか...一概に解は出せませんが

管弦楽組曲は第4番, ブランデンブルク協奏曲は第5番が良いでしょう。

21世紀でオリジナル楽器が当たり前の演奏に

別の視点を与えてくれる思慮深い演奏を楽しむ事が出来ます。