視察2日目、バティック作り体験。
ここも女性グループが取り組んでいた。
どちらかと言うと、タコノキの手工芸と違って体験活動を売りにしているような感じだ。
ここでは商品の販売は見られず、バティックの作り方を説明して、色付けを一人ひとりが自由にやっていく。
模様はすでに蝋で入れられていて、図柄を選んで色を塗っていくだけ。
1時間ほどで作り上げていく。
タイねこ、みんなに選ばれずに売れ残っている猫の図柄でオジョウをバティックにしたよ。
留守番しているオジョウへのお土産である。
かなり色にムラがあるけど、タイねこの手作りだから…。
オジョウ『あたし、くつろいでるわよ〜。ゆっくり勉強してきて〜』
そして『カニ銀行』という取り組みをしているグループへ。
カニはもちろん、食用の海藻を育てていたり…
魚の住処となる海草の苗を育てて植え付けをするなど、興味深い取り組みもしていた。
でもここの会長であるキャオ村長が強調していたのは、グループで強いシステムを構築すること、メンバーが組織についてよく理解していること、地域の中から若い人材を育てていくこと、将来を見据えて環境にも目を向けていくこと…。
漁師のグループである以上、環境資源を守っていくことは基礎になければならない。だからカニを卵から育てて、幼生を放流する。
そして海草も育てる。
キャオ村長の姿勢はビジネスの本来の形だと感じた。ふるさとの環境を守り、自分たちの職業を守る。恵みを得るだけ、商品を作るだけ、儲けを得るだけのビジネスはいつか破綻する。
取ったら返す。使ったら戻す。全てのビジネスに必要な姿勢だと、ものすごく納得した視察だった。
村のメンバーも言った。『自分たちも魚をとるだけ、干し魚を作るだけ、ではダメだと感じた。魚をとるなら、その分自然にも返さなくちゃいけない。島でもやっていくべきだ。』
新しい目を開かせてくれた視察だったよ。
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