新学期の準備をしていて
ふと思い出した。
1年生のときの、あの作業。

算数で使う、ちっさい棒。
正式名称なんだっけ。



とにかく、
めちゃくちゃ入ってるやつ。

100本とか、
余裕で超えてた気がする。

で、あれに、名前シール貼る。
一本一本。

…正気?

いやでも、やるしかない。

しかも、
ただ貼るだけじゃない。

まっすぐ。
しかも、同じ位置に。

これ、ズレたらなんか気になるやつ。

というか、
当時の私は思ってた。

「これズレてたら、息子かわいそう」って。


いや、何が笑い泣き

って今なら思うんやけど、
そのときは本気。

ピンセット出して、
一本ずつ、丁寧に。

ちょっとでも斜めになったら、
やり直したくなる。

でもシールって、
一回貼ったら終わり。

戻れない。

だからめっちゃ慎重。
気づいたら、無言。
完全に職人。

で、やっと終わる。

「よし…完璧…」
達成感すごい。
なんならちょっと誇らしい。

「これで大丈夫やな」って。

で、数日後。

「今日、何本かなくした」

…は?

いやいやいや、
あんなに貼ったやん?

あんなに丁寧に、
まっすぐ、同じ位置に。

で、さらに後日。

「あれ、名前シールもうないわ」

…え?

あのシール、どこいった?

ていうか、あの棒自体、
あんまり使ってない。

え、終わり?
あんなに頑張ったのに

あの時間、なんだったの?

今なら思う。
あんなに頑張らんでもよかったやーーん。

いや、もちろんね。
必要なのは分かる。

名前付けるのも大事やし、
管理のために必要なのも分かる。

でも、
あの“完璧さ”はいらなかった。

ちょっとズレてても、  
多少雑でも、たぶん何も変わらんかった。


すぐなくなるし。

なんなら、
本人そんな気にしてないし。

あのときの私は、「ちゃんとしいとな」って
思いすぎてたんだと思う。

ちゃんと貼ってあげな、  
ちゃんと準備してあげな、って。

でも今思うと、
ちゃんとじゃなくても、大丈夫やった。

むしろ、
ああいうのこそ、
一緒にやればよかったのかも。

多少ズレても、
「まあいっか」って笑いながら。

絶対その方が、記憶にも残るし、
本人のものにもなる。

あのときは必死すぎて、
そこまで考えられなかったけど。

新学期の準備って、
どうしても“完璧”を目指しがち。

でも実際は、
そんなに完璧じゃなくても回る。

むしろ、ちょっと雑なくらいが
ちょうどいいのかもしれない。

そう思いながら、今年もまた、
名前ペンを握ってる。

…でもたぶん、
またちょっとこだわる。

(やるんかい笑い泣き