3月2日は故若林俊輔先生のご命日です。2002年ですから、今年で22年になります。早いものです。

先生のお話しの中で印象に残っていることを時折こちらでお話ししていますが、本日は「指名」にまつわるちょっとしたお話しを。

授業で児童生徒に発言を求めて「指名」をすることがありますが、これが結構難しいですよね。

なかなか手が挙がらないとき、誰を指したらいいのか、迷います。一方、多くの児童生徒が元気よく手を挙げているときも、誰を指したらいいのか迷います。

英語授業における「指名」について詳しいのは『英語授業の「型」づくり-おさえておきたい指導の基本』(一般財団法人語学教育研究所編著、大修館書店、2021年)の「指名」(第3章「さまざまな場面での指導技術」のⅡ)です。ぜひお読みください。

さて、若林先生のおはなしです。

教師が生徒を指名するとき、授業がスムーズに進むよう、難しい問題は勉強ができる児童生徒に、易しい問題は苦手な児童生徒を指名することがあります。恥ずかしながら、私にも思い当たることあります。

ところが、これを繰り返していると、難しい問題が出たとき、勉強が苦手な児童生徒は

「あ、この問題、自分が指名されることはないな」

と感じるのだそうです。

これは良くないですよね。児童生徒が、「どうせ自分は勉強ができないと先生に思われてるんだな」と感じることにつながります。

気をつけたいですね。