前回の続きです。

前回ご紹介した動画は2部構成になっており、前半が公立小学校における英語イマージョン教育に関するものでした。

(前回の記事)「公立学校でのイマージョン


後半の内容は、英語嫌いを作らないために家庭でできること。

まず、英語が好きではないと答えた児童が増えているという実態を紹介し(文部科学省の全国学力・学習状況調査より)、続いて玉川大学名誉教授の佐藤久美子先生にその原因を尋ねています。佐藤先生は英語(外国語)が高学年で教科になって成績がつくようになったことで、「知識や技能に重きを置いて評価をしてしまう先生が中にはいるかもしれない」「(成績を見て)間違えたらどうしよう、ちょっと英語は苦手だな、と思う子供もいる」コメント。

では、どうすれば、というレポーターの問いに佐藤先生は保護者が子供一緒に英語の環境づくりをすること(好きな歌や映画一緒に見るなど)を勧め、コミュニケーションの必然性が生まれる場を作ることが重要だと指摘されました。

続いて、2つの家庭の事例が紹介されました。

1つめの家庭では、お母さんが子供に英語で話しかけたり周りに英語がある環境を作ったりしていました。子供の英語力を伸ばしたいものの、英語教材は一般的に高いし、インターナショナルスクールに通わせるのも抵抗があったと言う彼女は、近くの図書館で英語の本を借りたり、無料の海外のアニメを見たりして、子供の周りに英語がある環境を作っていました。さらに、英語ネイティブを呼んでアート教室を開くなど、積極的に関わっていました。

次の家庭では、子供がゲーム(フォートナイト)を使ったオンラインの英語会話教室に参加をして英語を学んでいました。ちょっと難しいと思えるゲームの専門用語もどんどん使って話しており、驚きました。

2つめの家庭に共通しているのは、無理強いをしていないという点だと思います。保護者が何とかして子供に英語を身に付けさせたくて、無理に押し付けたために失敗したという例はよく耳にしていたので、こういう親御さんが出てきているというのは、家庭での子供の英語学習に対する知見が蓄積されているのだなと感じます。こういうご家庭や保護者の方が増えてくるといいなあと思います。