SNSで流れてきた情報です。名古屋テレビのニュース番組での特集がYouTubeで公開されていました。視聴可能期間はそう長くないと思うので、内容を簡単に記録しておきます。

ゲームしながら英語を学ぶ、約1年で英検準2級レベル オンライン英会話教室に全国から受講者 (23/03/09 12:07)
 

全体は2部構成になっていて、前半は公立小学校における「イマージョン」の紹介。後半は子供が英語を嫌いにならないために家庭でできること。

「イマージョン(immersion)」は、簡単に言えば、算数や体育などの教科を英語で学び、教科の力と英語力を同時に身に付けようという試みです。もちろん、目標言語がフランス語、中国語など英語でない場合も含みます。

カナダでの実践が有名ですが、日本でも静岡県沼津市の加藤学園暁秀中・高のように長い歴史を持つ学校もあります。また、佼成学園女子のように部分的イマージョン(美術と音楽を英語ネイティブが教える)を実施している学校もあります。

今回紹介されている豊橋市立八町小は公立では全国初ということで話題になっています。もっとも、映像での紹介及び下記の記事によると、「通常7学級、イマージョン6学級、特別支援2学級」とあるので、全員を強制的にイマージョンで教育しているわけではなさそうです。

「公立小で全国初、豊橋市・八町小「日本語と英語で学ぶイマージョン教育」の中身」

映像では算数の授業を英語で実施している様子が見られました。小学生が「難しい」英語表現でスラスラと問題に答えている様子には、やはり驚かされます。また休み時間の様子からも、英語を楽しんでいる様子が伺えますね。

 

写っている児童が平均的な児童なのか、それとも、英語が得意な児童なのかはわかりませんが、ただ、算数の答え方は、ある程度、型がわかれば話しやすいのかもしれません。これは決して八町小の先生方のご努力を軽視しているのではなく、「算数や理解を英語で教えるなんて難しすぎて無理だ」という先入観が私たちにはあるのかもしれないということ、イマージョンに限らず、他の小学校でも他教科の内容を部分的に取り入れることは可能だという意味です。

英語そのものだけでなく、内容に重きを置くという点では、プロジェクト型の英語授業やCLILも同じ傾向でしょう。学習指導要領が変わり、思考力・判断力・表現力の重視がさらに強まりました。英語における思判表はどうすべきかという問題は相変わらず難しいのですが、コンテンツを重視することが何かのヒントになるかもしれません。今後も考えていきたいと思います。

後半の内容(子供が英語を嫌いにならないために家庭でできること)については次回のエントリーで。