今回の入試カンニング事件は大学関係者に試験のあり方などを改めて考えさせることになりましたが、ネットを使って「答え」を得るという手法は、入試に限らず、中高大、特に高校や大学の授業がどうあるべきかという問につながると思います。


具体的なデータはありませんが、YahooやGooの知恵袋には「和訳してください」的な書き込みは相当あるようです。知り合いの高校の先生にお聞きしたところ、どうやら、高校の英語授業の予習にこれらの知恵袋を利用している人は少なくないようです。知恵袋以外にも、無料の翻訳サイトはいくつか存在しますし、翻訳ソフトを使っている人もいるでしょう。もっと言えば、親や兄弟に訳してもらっているという人もいるでしょう(これは昔から存在するかも)。大学の場合はもっと多いかもしれません。


そうなると、「和訳してこい」という予習のさせ方は再考の余地がある気がします。いや、予習というより、和訳を中心とした授業自体に限界があるのかもしれません。くわしくはまたいずれ述べますが、和訳したあとで、音読や暗唱等を通じて「英語が頭に残る」作業を取り入れないと、知恵袋や翻訳ソフト以上の価値がなくなってしまいます。