前話:六兆年と一夜物語①
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『……ッッ‼』
僕は勢いよく目を見開いた。
ガバッとその場から飛び起きる。
水滴が、僕の頬を伝い流れていくのが分かった。
『ハァ…ハァ…』
少しずつ、荒ぶる呼吸を整えていく。
心臓が高ピッチで脈を打つ音が聞こえてくる。
呼吸が徐々に整っていくにつれて、先程までの情景が鮮明に頭の中に写し出された。
…
…まただ…
またこの夢だ…
頭がズキズキと痛む。
僕は頭を抑えながら、大きな溜め息を吐いた。
…怖い夢を見た。
他人から見ればそれは、
たかが夢如き、大した事ないのかも知れない。
だけど、僕には怖いんだ。
この夢がまるで、未来の自分の姿を映し出しているみたいで。
怖いんだ。
どうしようも無いくらいに。
其れが何時なのかは分からない。
明日かもしれないし、1年後、100年後、はたまた1000000年後なのかも知れない。
だが、何時か必ず、あの夢のようになる日がやってくる。
僕が、この世界で独りぼっちになる時が。
突然、耐えきれない程の重圧と寒気に襲われる。
僕はガタガタと身を震わせた。
『…僕は。』
僕は、なんで死なない?