『チボー家の人々』は、たぶん私が読んだ最も長い小説、全8巻白水Uブックス。- 1922年に執筆が始まり、18年かかって完結、第二次大戦を挟んでの翻訳作業、日本での出版は、1952年、実に四半世紀以上を要した。
- 学生時代に箱入りのハードカバーを買ったものの、殆ど読まないまま神田の古本屋に売ってしまった。
- そのトラウマがあって50年後、近所の図書館で借りてきて読んだ。
- 難解と思っていたが全くそんなことはなかった。
- 長編小説の評価は、どうしても損得で考えてしまう。
- 読んで後悔したNo1が『カラマーゾフの兄弟』だとすれば、読んで得したNo1が『チボー家の人々』である。
物語は、父チボー氏とその息子である二人の兄弟の少年時代からが第一次世界大戦で死んでしまうまでの生涯。
仏独を戦わせまいと考えた弟ジャックは、飛行機から反戦のビラ撒きをやった。
しかし、その飛行機が墜落して重症を負ったのちに殺される。
そして第一次大戦が始まり、徴用された兄アントワーヌはドイツの毒ガスにやられ、後にそれが原因で命を落とす。
医者でもあったアントワーヌの体が、毒ガス、確かイペリットガスと呼んでたガスに蝕まれていく過程が克明に描かれている。
化学兵器は、オウム真理教によるサリン散布事件が示すように、ある程度の化学的知識と市販の試薬とで合成が可能である。
このことから化学兵器は「貧者の核兵器」とも呼ばれ、核兵器を開発するために必要な技術・資金に乏しい国、あるいはテロ組織 による生産・利用が危惧されている。
今年のノーベル平和賞は、化学兵器禁止機関/OPCW(Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons)に決まった。
このOPCWは、最も大量に化学兵器が使われた第一次大戦の反省に立って設立された国際機関である。
本部がオランダのハーグ市に設置され、世界的な化学兵器の全面禁止及び不拡散のための
活動を行っている。
OPCWの受賞が決まるや、今シリアで起きていることで何をしたのかという疑問の声が上がっている。しかし、この受賞でOPCWは、シリアの化学兵器の廃棄処理を真剣に取り組まざるを得なくなり、世界の関心も高まるだろう。
シリアでは連日、激しい戦闘が続き、市民の犠牲者が増え続け、「平和」とかけ離れた生活を強いられている。
そのシリアは日本から遠い、時々ニュースで見ても、あーまたやってると言う感じで慣れっこになっている。
平和は多数派の勝利だが、悲劇は、たった一人の男が作っている。
それがシリアであり北朝鮮だ。
そんな国にも支援国や友好国がいるんだから困ったものだ。
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