欧州鉄道の旅・特別編 ~オリエントエクスプレス ロンドンからヴェネチアの旅~2013.1.5放映
<みどころ> 今回は「動く宮殿」「走る貴婦人」など世界中から最高の賛辞がよせられ、時を超えて走り続ける豪華列車、ヴェネチア・シンプロン・オリエント・エクスプレス、通称、“VSOE"を紹介する。旅のコースは、1920年にロンドンからトルコのイスタンブールを結んでいたシンプロン・オリエント・エクスプレスを受け継いでいる。列車の名も、アルプスを貫く、当時世界最長のシンプロン・トンネルを経由していたことに由来している。イギリスのロンドンを出発し、まずはドーバー海峡の町・フォークストンを目指す。専用バスでドーバー海峡を渡った先は、フランスのカレー・ヴィル。ここで車輌を乗り換えて東へと走る。花の都・パリ、そしてオーストリアのインスブルックを経て、終着点・イタリアのヴェネチアへ。距離にしておよそ1750km。1泊2日、28時間をかけて、ヨーロッパ6ヵ国を巡る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
産業革命が起きて、蒸気機関車が作られ、鉄道の敷設が始まった。
イギリスは、全土が平坦な地、このオリエント急行の難所といえば、ポエニ戦争の時も、鉄道もアルプス越えが問題だった。
オーストリアに、ゼメリング鉄道という、ウィーンの南西にあるゼメリング峠を通る、世界初の山岳鉄道があり、鉄道全体が世界遺産に登録されている。
イタリアに向かう急峻な山を登るために、機関車を2台連結させる。
老$が想像するに、オーストリアのチロル地方で山岳鉄道のノウハウ、わけても安全な運行を確保するための保線技術が磨かれたのではないかと。
この鉄道の裏方ともいうべき保線用の車両には、保守用トロッコ、線路用砂利の運搬/撒布に使われるホッパ車、超音波をレールに当て、レール内部の傷やひび割れを検査するレール探傷車がある。
その中の真打に、通称マルタイと呼ばれるマルチプルタイタンパーという車両がある。これは、砂利のつき固め・線路の高さ調整・線路の曲がりの修正を一度に行うことができる保線機械
。そして、マルタイを作っている会社が、オーストリアのプラッサー&トイラー社。
全世界に輸出され、日本にも、かなり輸入されていて、新幹線でも、深夜、このマルタイが走っている。
日本自慢の新幹線の安全運航をオーストリア製の保線機械車両が一役買っている。
鉄道が生まれたイギリスに、日立が電車を走らせたり、あまり工業製品なんて作っていないと思われるオーストリアのメーカーがその保線車両では、並ぶ者なき存在なんて、とても不思議な気がする。
前にも書いたが、日本の鉄道車両は、没個性というか、没個性であることにこだわっているふしがある。
唯一の例外は、JR九州だ。水戸岡鋭治というたった一人のデザイナーが、次々と新しい車両のデザインをやっている。20年以上前に、初めて、福岡発の特急つばめに乗車した時は、驚いた。
今でも、日本では、コンパートメントの列車は、九州にしか走っていない、
そして、いよいよ今秋、オリエント急行にも負けないといわれる豪華列車が走る。
その料金も破格で、車両最後尾のデラックススイートは3泊4日110万円(2人)という。
乗るためには、7倍の抽選を勝ち抜けなければならない。
アベノミクスなんて、すぐに、化けの皮が剥がれるに決まっている。儲けるのは、外資だけ。
爺には、無縁だが、富裕層向けの商品を開発をする方が、よっぼとデフレ脱却には効果的だ。
BSでヨーロッパのさまざまなものを見て、日本が見習うべきは、お金持ち用の商品、サービスの開発に力を注ぐべきだと痛感する。全ての産業が牛丼戦争をやっているから、デフレが当たり前になり、新しい発想が生まれないのではないか。

