セカンドキャリアの働き方

2023年4月21日

大圖 健弘

 

 サラリーマンを経験している中、セカンドキャリアを選択する場合にどのキャリアをどのような働き方で迎えるかということについては、いろいろ考え方があるようだ。特に、60歳を超えてセカンドキャリアを迎える場合、同じ会社での雇用延長でさえ正社員ではなく契約社員や嘱託での雇用になる中、新しく正社員での勤め先を探すことは非常に難しい。この為、契約社員として働いたり、パート・アルバイト社員として働くなど、非正規社員としての働き方が多くなってくる。

 一方、セカンドキャリアを目指す人材は、それまでの自分のキャリアの中で経験を生かして何らかの資格を取得される方も多いのではないか。そういった資格を持った方はその資格を生かして個人事業主として働く選択をされる方も少なからずいらっしゃることと思う。勿論、資格はなくともそれまでの経験を生かしてコンサルタント等の仕事を始められる方もいらっしゃることと思う。今回はこうした独立した仕事の仕方と、正規、非正規に拘わらず社員(雇われ人)として働く働き方について考えてみたい。と言ってもそれらの優劣を述べるのではなく、いわばそれらに向いているのはどんな人、ぐらいの考え方を述べられればと思っている。

 かく言う筆者はこれまで、60歳以降は非正規社員としての働き方を選んでいる。なぜ、この働き方なのか。勿論、この働き方が、慣れているという部分が大きい。しかし、元の会社の同期の仲間が「毎日定時に出勤するのはつらいのではないか」とか、「フルタイマーは大変なのでは」といった声も聞かれる。確かに独立したキャリアコンサルタントとして働く選択肢もある。その中でこの働き方を選ぶのには、いくつかの理由がある。

まず、筆者は自分に自信がないのである。たとえば独立したキャリアコンサルタントとして個人事業主としてやっていけるかと考えた場合、とても、自分でお客を獲得して暮らしていけると思えないのである。又、多くの人と一緒に働き、いろいろな場面に遭遇することでいろいろな情報や経験を得ることも、会社員として働く大きな意義である。筆者はまだまだ勉強しなければならないことが多いと思っている。この勉強を行うことができる。こうしたメリットがあるから少しばかり体もきつく、いろいろデメリットもあるけれど、フルタイムの会社員という働き方を選んでいる。

逆に考えれば、自分に自信があり、これ以上学ぶ必要がないと考えられた時には、個人事業主に転換することができるかもしれない。しかし、なかなかその境地に至ることができない。こうしたことを感じながら働いていた。これが、個人事業主としてやっていけない大きな理由だと考えてきた。

そうした中で、つい最近、筆者は、自分が元働いていた会社出身の、キャリアコンサルタントの方に出会う機会があった。この方は、今では、特定の分野で第一人者といわれるキャリアコンサルタントで、いろいろなところで活躍されている方のなのであるが、お話を伺うと「独立した時は、本当にうまくいくかどうか、不安だったが、所属していた会社の状況もあり、賭けをする覚悟で独立した」ということであった。つまり自信はなかったが独立することを余儀なくされたというのである。そう考えると、働き方の選択には個人

の考え方だけでなく、運命的な背景からの独立もあることが分かった。働き方の選択の背景は必ずしも単純ではないのである。

 

                                                      以 上