やっぱ松重さんの顔はインパクトあるなあ。

<夏休み最終日、小学校から変わらぬひなた、宿題が間に合わず小夜子と一恵に手伝ってもらっている。

虚無蔵が訪ねてきて、「些少だが」と言いながら、五円玉と五十円玉をひもでたばねたものをバイト代として渡していく。これが?と一瞬あっけにとられるひなただが、さろうとする虚無蔵に笑顔で
「楽しかったです、時代劇も、映画村も、前よりもっともっと好きになりました」
「…さようか」
「はい!」
「なによりじゃ」

(夏の終りにひなたは自分の進む道をみつけました)

大月家の朝食。ひなたがまだ寝ているのかと思い、遅いなあ、と言う錠一郎だが、
「何言うてんの」とるい。
「お父ちゃん、今日はお姉ちゃんの初打席や!」
ひなたは高校を卒業して条映映画村に就職しており、今日が出勤の初日なのだった。
業務部に配属され、榊原が直属の上司となった。

すみれはすっかり、映画村のショーの出演者となりそれなりに楽しんでいる様子。そんなすみれの世話を焼いたり、休憩室でお茶を入れたり、撮影時に見物人を整理したり、様々な仕事をやらされているひなた。

休憩室でお弁当を食べていると、沖田総司の格好をした五十嵐がやって来る。いつのまにそんなに出世したのかと驚くひなた。だが五十嵐は、これは扮装案内のアルバイトだ、
「そんな見分けもつかないやつが、よくもぬけぬけと映画村の職員を名乗れるな。こんなバカを採用するなんて、条映は何を考えているんだか」
憎々しげに言う五十嵐に
「腹立つ~~!見とき、いずれ出世してあんたなんか出入り禁止にしたるから」
「愚か者め、お前が出世する前に俺がスターになってるわ」
そんな応酬をしながらも、どこか親しげな2人である。

虚無蔵がやってきて、自分の撮影が終わったから稽古をする、と五十嵐を迎えに来て、やっと休憩になったばかりの五十嵐は否応もなく行かざるを得ない。大部屋の仕事をしながら虚無蔵に稽古をつけてもらっているのである。

榊原に頼まれて来客にお茶を持っていくひなた。なんとその来客はモモケンであった。気がついて目を丸くするひなた。榊原が気を利かせてひなたを新入社員だと紹介すると、モモケンは大月という名字に反応し
「回転焼きの大月のお嬢さん?」
「はい!」
「大きくなりましたねえ!」
(モモケンさん、覚えててくれた!)
嬉しそうなひなた。
モモケンは、時々差し入れ用に付き人に買いに行かせている、と言う。榊原も食べたことがあるようだ。
かつて買いに行ったときにるいが産気づいて車で送ってやったことを話すモモケン。そして
「あのとき生まれたお子さんはお元気ですか?」

帰宅してから家族にその話をするひなた。モモケンにあやかろうと生まれた子に桃太郎という名前をつけたとも話した、いいお名前ですね、と言ってくれた、と言うと
「剣太郎のほうがよかった」
と当の桃太郎。
「何ぜいたく言うてんの」とるい。

モモケンは映画村の宣伝のコマーシャルを撮るということでその打ち合わせをしていたという。

そしてコマーシャル撮影当日。
「映画村でしか見られぬショーがある。映画村でしか買えぬ土産がある」
と言って軽く殺陣を演じ
「条映太秦映画村、どうぞお運びください!」
を見得を切るように言う。
撮影はうまくいったと思われたが、突然
「いけ~~ん! いけんいけんいけんいけんいけん!」
と叫んで現れた人物。白髪になっているが、どうやら算太である。
「こねえなもの、いっこもおもろうねえがあ!どこのでえつなら、このCMを企画したんは」
「わ、私ですけど」と榊原。
「あんた、なんのためにこのCMを企画したんや」
より多くの人に来場してもらうため、と榊原。
「そうじゃろう。じゃったら、こねえなもんじゃ、おえん」
「おえん…?」
なんやその男は!と誰かが怒鳴るが、男は
「なんやとはなんや!!わしゃ、ダンゴちゃんの親友じゃ」

「すいません、私のことです」とモモケン。
「ダンゴちゃん、ここはわしにまかしとけ」


そのころ五十嵐は虚無蔵に稽古をつけてもらっていたが、今ひとつ集中できない様子。虚無蔵に問われ、つい
「すみません…今、モモケンさんがコマーシャル撮りしてるらしくて…」
すると虚無蔵は無言で出ていった。後を追う五十嵐。
虚無蔵はコマーシャル撮影を見に行ったのである。

算太?が演出した新バージョンは、モモケンは出で立ちこそ同じだが刀は持たず、両手を広げてなにやら宝塚のミュージカルのような仕草。周囲のものたちもミュージカル風のダンス。
「条映太秦映画村」とモモケンが言うと、一同は
「Come and enjoy the Samurai Park!」

監督がオッケーを出す。

「斬新だな…」
いつのまにかひなたの隣りにいた五十嵐がつい口に出す。

モモケンは算太に、さすがダンゴちゃんやと褒められて、笑顔で、ありがとうございます、と言っている。

わしにまかしておけば大丈夫や、という算太に
「これは来年の映画の宣伝にも協力してもらわねばなりませんな」
「映画?」

少し離れたところで聞いていた轟が「モモケンさん!」と制するが
「いいじゃないですか、轟さん。そろそろ映画村の皆さんには知ってもらったって」
そして皆に向かって
「テレビの申し子と言われたモモケンこと二代目桃山剣之介、劇場用映画制作をすることとあいなりました!」
と宣言。おー、と拍手する一同。
「そ、それは黍之丞の映画ですか?」
ひなたが尋ねる。
「そのとおり。私の父である、先代桃山剣之介の遺作『妖術七変化 隠れ里の決闘』。これを、二代目である私の主演で、再映画化します!乞うご期待!」

嬉しそうに拍手をしながらも
「妖術七変化…?」
と首をかしげるひなた。
「あ」
家に貼ってあったポスターを思い出す>

松重さん…、もし町中でこんな顔の人に出会ったら、怖い……けど、でも実はすごくチャーミングでいい人なんだよね、とか思って近づいてしまいそうな危険(笑)

算太さんやっと出てきた、元気で良かった、けどまたまた波乱の予感。

大丈夫なんですかねえ。算太の態度にまたどことなくイラっとしてしまう(笑)。あのミュージカル仕立てのコマーシャルで良かったんかい。
…でもたしかに、モモケンがいつもの調子でちょっとだけ変えたセリフを言っててもインパクトはないのかも。でもあのバージョンで上層部はOKだすんか。モモケン本人がいいならいい、のかしら。

モモケンさんはなんか沢田研二に似てるけど、つけぼくろなんかつけちゃってますます似る…てのも意識してやってるの?

ひなたが映画村に就職したのはよかったね。なんか羨ましい、楽しそう。……てのは「懲りてない」な我ながら。CMやテレビ番組の制作プロダクションに私も就職したけど、結局時間が不規則なのが嫌で事務職を自ら希望してしまい、そしてそのうち辞めてしまったまるで芯のない私だったことを忘れている。でもその職場も今から思い出しても楽しかったことは確かだ。ずっと辞めずにいたら今頃もそれなりに楽しかったかもなあ(もっとも会社自体倒産して一部だけが生き延びたので、自分で辞めなくても居続けられたかはわからないな)。



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