久しぶりに音楽活動について書きます。

政変後はイベントのキャンセルなどありながらも、有り難いことに昨年末くらいからまた定期的にライブのオファーがあり、私たちのユニットBAJNA BEATはバングラデシュのステージで今もパフォーマンスをする機会をいただいています。

エージェンシーに所属していたりマネージャーがいるわけではなく、割とマイペースなメンバー2人とその仲間たちのみで試行錯誤している私たちのユニットが、こうしてライブオファーをいただき現地のステージに立ち続けられていることは、改めて考えると本当に奇跡のようだなと思うのですが、
お仕事があるということは私たちの演奏に価値を感じてくれている人がいるということだし、それが継続してあるということは、アーティストとしてはとても喜ばしく嬉しいことです。

色々な形がある中で私が目指すエンターテイメントは、自分たちの頭の中や手中にあるだけではなく、伝えて、届けて、感じてもらえてこそのものだと思うので
ライブをしていて観客の皆さんと心通じる瞬間が、何よりの喜びでありご褒美であります。

思い返せば、2016年の11月にダッカのラディソンホテルで行われたプログラムで「歌のパフォーマンスしてほしい」と出演オファーをいただき、当時はエクマットラの関係者として知っていた水谷君がピアノを弾けると分かり、一緒に出演することになり…

あの偶然のような必然のオファーから、BAJNA BEATの音楽活動が始まりました。

始めのステージが一流ホテルのラディソンって、今考えてもすごく贅沢で幸運だったなあと思うのですが、その時に初めてこの国のプロフェッショナルな司会の方やマジシャンなどエンターテイメントの世界に生きる方々を見ることができて、
こんな世界がバングラデシュにもあるんだ!と胸がワクワクしたのを覚えています。

ただその頃は今のように持ち歌もなかったので、日バ友好歌ともう一曲日本のデュエットソングをひたすら練習したっけ…

大きなステージで初めて二人で歌う本番はすごく楽しかったけど、
果たして日本の曲は観客の皆さんにきちんと伝わったのだろうか…?
という問いが残り

そこから、バングラデシュの方々に喜んでもらうためにベンガル語の歌を覚えて、
そして、どうせなら私たちの伝えたいメッセージを音楽で届けたいと思いオリジナル曲を作って、、、

今はレパートリーも増えて、ライブ毎に、来てくださる観客の皆さんに想いを馳せながら、構成やセットリストを考えるのが楽しみのひとつでもあります。



今年始めには、チッタゴンのラディソンで行われたbrother チッタゴン支部の25周年記念式典に出演させていただきました。


チッタゴン市内でもラディソンは1番大きいホテルで、過去に何度かライブをやらせていただいています。


この日は、式典に参加される関係者の皆さんに日本との関係性を感じてもらいながら、ライブを楽しんでもらい25周年を一緒にお祝いしたい、とbrotherさんから依頼をいただいていたので

ベンガル語で日本の文化紹介も行いつつ、チッタゴン出身の有名アーティストさんの歌を歌ったり、私たちのオリジナル曲も披露いたしました。



チッタゴンて…本当に素敵な場所なのですよ。


海があるからかな

人々の心がのびのびと豊かで、皆さん自然体で。


飛行機から降り立った瞬間から空気も綺麗なので、なんだかダッカから来ると毎回心身洗われる気分になる、私たちの大好きな街で。



バングラデシュの観客の皆さんは総じて反応が良いのでパフォーマー冥利に尽きるのですが

そうした意味でも、チッタゴンの観客の皆さんはいつも真っ直ぐ優しく私たちの奏でる音楽を受け止めてくださる印象があり

この日も本当に温かい眼差しでライブを楽しんでくれていて、そんな皆さんを感じながら私たちもとても幸せな気持ちをいただきました。



特に後半、「Sonaly」というバングラデシュへの愛を歌った私たちのオリジナル曲を歌った時は、歌詞と音楽が盛り上がったところで会場が拍手に包まれて…


私たちの想いが、愛が、音楽を通じて伝わったんだなあって

すごく嬉しかったです。


どんなに頑張っても伝わらない時もあるから、伝わった時は、何回目でも、何年歌っていても嬉しいものです。


心が通じ合えたなあって、感じます。



小学生の時に観た舞台に心を救われて

ステージパフォーマーになる!と子供心に誓って

十代から劇団に入って芸の何たるかを学んで

二十代からユニット活動を始めてエンターテイメントのいろはを学んで

三十代からバングラデシュでも舞台に立つ機会をいただいて

そして今、今までの全てが私の糧となり、今の私と表現活動を支えてくれているのを感じます。


切磋琢磨しながら創作活動を一緒にしているメンバーの水谷君、私たちのライブを支えてくれる仲間たち、ベンガル語の発音指導や歌詞作りを協力してくれる友人たち、ステージに立つことを理解し応援してくれる家族、私たちの音楽を楽しみにしてくれている方々、

みんながいるから私は私の子どもの頃からの夢を、この活動を続けられています。

心より感謝。


今年も色々なところでライブができますように。

ライブを通じて、沢山の方々と出会えて、幸せな心の交流ができますように…!