今月の4月2日は、エクマットラの設立記念日でした。

今、5月1日に放映されるエクマットラのドキュメンタリー番組の翻訳作業を日本でさせていただきながら、
路上で生きていたひとりの少年が、エクマットラと出会いアカデミーに入所し
その瞳が、表情が、輝きだすまさにその瞬間を画面で日々見ながら、
改めて私自身もエクマットラの活動の意義を感じていました。

路上で生まれても、どんな環境に生まれても、
機会さえあれば努力をして大逆転できるという可能性の証明。

私は2012年にバングラデシュに住み始めてからまだ12年、約半分しかエクマットラの歴史を見てきていませんが
創立メンバーである夫の渡辺大樹がFBに載せていた皆様への感謝のメッセージをこちらにも掲載いたします。

いつも私のブログを読んでくださっている皆様、これからもエクマットラの活動も合わせて見守っていただけたら有難いです。
どうぞよろしくお願いいたします。




ダッカ大学で出会った仲間たちにより2024年にエクマットラ設立


以下、エクマットラ代表 渡辺大樹より

エクマットラ創立20周年

皆様、いつもエクマットラへの温かい応援ありがとうございます!

2024年4月2日で、エクマットラは設立20周年となりました!!
 

20年前、ダッカ大学の仲間達と一つになって、それまで8カ月間、路上で開いてきた青空教室から意欲を持った13名の子ども達を連れて、ミルプール地区にチルドレンホームをオープンしたのがこの日で、エクマットラではこの日を創立記念日としています

またその日から、朝昼晩三回の料理とその買い出し・隣の部屋にいる子ども達に料理しながら教える授業・新しい環境で落ち着かない子ども達が毎日引き起す喧嘩やトラブルの仲裁・好奇心から電球に水をかけて壊して怪我をする、、、

その手当て・毎日誰かがおねしょして、その処理をする。。。

などなど、ちびっ子たちの世話に忙殺されることになる、そんな記念日でもあります。

 

あの日から20年が経つのだなと思うと、本当に感慨深いです。

2004年 親に起因する色々な事情から子ども達が去っていき、6人となったホーム。でも半年後にその6人の子ども達の変化を見て、多くの路上の親が自分の子も連れて行ってほしいと、態度がガラッと変わり感じた手応え

 

2005年 シュボが中心となり、映画「アリ地獄のような街」の脚本が書きあがる。

同時に、自然豊かな農村にアカデミーを設立しようという構想が立ち上がる。

 

2006年 北部に広大な土地を借り、ジャガイモ、ジュートの栽培やヤギの飼育を行う農場運営を始める。

ホームを移転し、18名になった子ども達。不安でいっぱいだった一般学校への入学と初登校。何人もが学級委員長に選ばれて、誇らしそうな子ども達。

 

2007年 ジャガイモを売ったお金で2日撮影、ジュートを売って1日撮影とゲリラ的に行った映画の製作。

 

2008年 2年かけて探し続けて、やっとアカデミー用地を確保!土地の支払いの大部分は翌年の映画に懸けるという何とも無謀な計画。

 

2009年 映画「アリ地獄のような街」が完成し、バングラデシュ、日本で上映。翌年にかけて200回以上の上映を実現。

チケット販売の収益と集まった寄付とで、300万円以上の収益を上げ、アカデミー用地の支払いを完了!

 

2010年 ダッチバングラ銀行が建設資金の大部分を支援してくれることに!!8月には起工式を行う。

そして、、、、、地獄の日々。。。

 

2011年から2018年まで、工事業者とのトラブルが重なり、アカデミー建設が遅々として進まず、心折れそうになる日々。砂漠に水を撒いてるような感覚が5年以上続く。。。

あまりにも問題だらけで、アカデミーが開校することなんて、そもそも不可能だったんじゃないかと何度も挫けそうになり、ネバーエンディングストーリーという言葉が頭の中をグルグル回り続ける日々。

 

でもそんな中、子ども達は自分たちを信じてついてきてくれて、紆余曲折ありながらも、逞しく成長し、2018年にはエクマットラから大学生が誕生し、エクマットラ初の卒業式を行うことができたこと!

 

 

そして2018年7月には、前年のクラウドファンディングでの大きな大きな後押しもあり、念願だったアカデミーの開校!!

「心のエリート」を育てることを目標に掲げ、運営をはじめ早5年、思い描いたアカデミーに近づき、卒業生達が様々な場所に向かって羽ばたきつつある今。

本当に自転車操業で、バタバタで、トラブルばかりで、子ども達が逃げ出しては心に痛みを感じ、手応えを感じたかと思えば、何もできていないと忸怩たる思いを感じる、そんな20年間でしたが、こうして振り返るとエクマットラの歩みがここまで続いていること、不思議な感覚を覚えます。

 

一番は仲間と一緒にやっていられること。

自分よりも信頼できる仲間達と20年間一緒に歩みを進めてこられたこと、苦難も喜びも分かち明ける仲間達の存在。

これに勝る原動力はないと思います。

そして、子ども達が成長し、目の色が変わる瞬間に何度も立ち会えること、これに勝る喜びもないと思います。

 

 

そして、応援してくれる皆さんの存在。

バングラデシュから、日本から、世界から、

エクマットラを見守り、温かく応援してくれる多くの方々。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 

20年間の歩みに想いを馳せる一方、まだまだ路上の子ども達が数多く存在し、彼らが抱える問題を何も解決できていない、という忸怩たる思いでいっぱいになります。

これからの20年間は、これまでの20年間の経験を礎にして、本当の意味で、路上で子ども達が、誰も取り残されていない社会の実現に向けて突き進み、40周年は我々創業メンバーが皆、引退した身で、多くの卒業生達と新しい社会を祝えるように、より一層活動に邁進していこうと思います!

まだまだ、やるべきことが山積みですが、今年、来年といくつも新しい取り組みを行っていきますので、皆さんこれからもエクマットラに力を貸してください!

20年間、本当にありがとうございます!

そしてこれからの20年間、どうぞよろしくお願いいたします!!

 

20周年という節目に、エクマットラの応援団として改めて力を貸して下さる方々、子ども達の可能性を本気で信じて下さる方々、是非ともマンスリーサポーターとして活動を支え、応援し、見守ってください!

*以下、コメント欄にリンクを貼りますので、是非ともご覧ください。登録いただいた方には、マンスリーサポーター限定グループ「エクマットラオンラインアカデミー」にご招待いたします!

 

 

このような投稿の最後に、サポーターの募集をすることに気が引ける気持ちもありますが、アカデミーがしっかりと子ども達を育み、子ども達の将来の可能性の最大化をし、そして「心のエリート」の輩出に繋げられると実感している今、より多くの子ども達にその機会を提供するために、胸を張ってサポートを呼びかけさせていただけたらと思います!

 

☆エクマットラでは今年11月にバングラデシュで20周年の大イベントを行う予定です。またそれに先立って、5月中旬から6月頭にかけて日本に戻り、東京、大阪、金沢、札幌、旭川などなど、いくつかの場所に出没します。

 

それに合わせて、ものすごく楽しみな新たな取り組み・企画も発表していきます!

日本で、皆様にお会いできることを楽しみにしています!

改めまして、20年間本当にありがとうございます!!!

これからもどうぞよろしくお願いいたします!!!


4月2日にダッカとアカデミーで20周年お祝いのケーキカットの瞬間♪