小さい頃から何かを手で作るのが大好きでした。

父が絵描きで、母が服飾のお仕事をしていて、家には手工芸の材料となるものが沢山あったので、そうした環境や両親の働く姿にも影響を受けてきたのだと思います。

そんな私なので、今ハンディクラフト工房を運営していることはごく自然なことなのかもしれません。

どんなに強い気持ちがあっても、やはり
「好き」
な気持ちがどこかにないと、何かをやり続けるのは難しいと思うのですが
ものづくりが根本的に好きな私は、ハンディクラフトのお仕事の中で大変なことがあっても、なんとか乗り越えていきたいと思えています。


そして、頑張り続けられる源にはもちろん働いてくれている女性たちの存在がありますが、ハンディクラフトのお仕事を続ける中で出会った同志のような方々の存在もとても大きいです。

この国でハンディクラフトの事業をされている方はだいたいが女性支援の事業もされていて、
貧困層の女性に仕事がない→負のサイクルから抜けられない→彼女たちが働ける雇用を作る→手工芸のトレーニング→女性たちが経済的・精神的に自立していく
という私たちと同じような活動をされています。

それぞれの場所でそれぞれの物語を紡ぎ、奮闘しながらものづくりをされている方々と出会う度に
私も頑張ろう、と前に進み続ける勇気をいただいています。


アジアの女性は手が小さく、手先が器用で真面目なので、手工芸に向いているそうです。

また、バングラデシュでノーベル平和賞を受賞したグラミン銀行のムハマド・ユヌスさんの

「女性は未来のために、お金を建設的に貯めたり使うことができる。」 

というお言葉がありますが、特に母親になるとどうしても我が子優先の思考になるため、そこにある種の自然的な信頼が生まれ
ハンディクラフト×女性支援
というのはとても相性の良い組み合わせなのだと思います。

バングラデシュではなく、世界中にロールモデルがあるハンディクラフトを通じた女性の自立支援。

わたしはまだまだ道の途中で、今も運営は厳しく上手くいかないことばかりですが
世界中で同じように頑張っている仲間たちがいると思い、この国で奮闘していきたいと思いました。