10月の一時帰国中の素晴らしい経験を、このブログにも書き記しておこうと思います。

ちょうど帰国前に、ダッカで大変お世話になっている方からの紹介で、Liberaidersさんというブランドの撮影の通訳ガイドをさせていただきました。

LiberaidersさんのHPを覗いてみると…

Liberate × Raiders = Liberaiders
Military, Travelling, Rock’n Roll, Photography
Liberaidersはミッションを持って生まれたブランドである。

アジアのみならず今の世界に照準を合わせた日本発信のブランド。
オリジナル・ストリートウエアのスピリットを継承しながらも、
ネクストレベルを目指したリアルなストリート・ファッション。
スタイルこそストリートでも、ハイエンド、アウトドアのアパレルの最新の技術と最高のクオリティを落とし込んだアイテム。

と始めに書かれていて
この紹介文章だけでも、骨太で、情熱的な、ブランドとしての志がビシビシ伝わってきます。

実際にLiberaidersの方々とお仕事を一緒にさせていただき、皆さんの溢れる想い、創造することへの真剣さ、世界を見据えた大きな視野に、私も本物の魂を感じました。

是非、隅々までLiberaidersさんのHPを見ていただきたいです…!

 


そしてLiberaidersさんは
「自ら旅に出て、自分の道を歩いて世界を認識していくこと」
に重きをおき、世界の各地に赴き、その国で得たインスピレーションを糧に今まで様々なデザインを手掛けられています。

それだけでも素敵だなあって…ため息が出てしまいますよね。
クリエイターなら誰もがやってみたいと憧れるようなことを、実際にやられて、しかも成功されている、
本当にすごいブランドだなあと。

そんなカッコイイ方々が、なんとバングラデシュへ来てくださることになり、バングラデシュをテーマにものつくりをしてくださるとのこと…バングラデシュの一市民として、こんなに嬉しいことはありません。
ガイド通訳させていただく時からご一緒させていただくのを本当に楽しみにしていたのですが、実際にお会いしたらもう人間的に大好きになってしまうくらいハートの溢れた方々でした。

今まで沢山の方々をガイド通訳をしてきて、中にはお仕事で来られてバングラデシュが好きではない、好きにはなれない、という方も一定数いらっしゃり、それは仕方のないことだとも感じてきました。
自ら望んでこの国に来て、自分たちがやりたい活動をさせていただいている自分たちと
望んでいないのに会社からの命令で、ここでお仕事することになった方々とでは、見える景色も出会う人々も全然違うと思いますので…

私にできることは、例えこの国に対して文句を言われても、不満をぶちまけられても、お仕事としてその方々と現地の方々のコミニケーションを円滑にし、日本から来た方が安全に少しでも快適に、できればこの国の魅力を知っていただき、その一日を出来るだけ有意義に過ごせるようにサポートすることでした。

しかし今回のLiberaidersの皆さんは、
渋滞にはまっても
「これもこの国のリアルだからね」とにこにこ、
雨が降って撮影が止まっても
「雨のダッカもいいねぇ!」と目を輝かせ、
普通の人なら溜め息をついちゃうようなシーンでも、めちゃくちゃポジティブに事象を受け入れ、またそれを作品に昇華されていて…
実際に渋滞や雨の時に撮られた写真がものすごく素敵だったのです。
本物の創造者は、いつもどんな状況でも、好奇心を持ってワクワクと物事を見られる人たちなんだなあと、感じました。

そして何よりも、皆さんが現地の方々と笑顔で、いち人間として楽しみながら接してくださっているのが本当に嬉しかった。
そんなLiberaidersの皆さんが撮影されたものがどんな作品になるのか、どうブランドに影響するのか、とっても楽しみだったのですが、なんとその展示会が私の帰国中に行われていたため、幸運なことに私も展示会に参加することができたのです。

 

 



CALM AMONGST THE CHAOS ~喧騒の中の平穏~

これはLiberaidersの社長のMEIさんが、バングラデシュでの撮影中に閃き
「これや!!」
と、口にされていた言葉でした。

渋滞・人混み・溢れる色彩…一見カオスな中で、人々の瞳の中に宿る平和の静けさ。
バングラデシュをまさに体現している、一言だと思います。
そしてそれを撮影初日に感じ取られたMEIさんの素晴らしい感性に感動…。

それが今回の展示会のテーマとなり、ダッカ大学の澄んだ瞳の女学生さんの写真と共に一面に飾られていて、入場した瞬間胸がいっぱいになりました。

 
 
展示会場の壁には、その他にも厳選された写真たちが飾られていて
Liberaidersの皆さんが見ると、バングラデシュはこんなにも色彩豊かで、魅力的で、笑顔に溢れた豊かな国なんだと…
会場に飾られた写真たちや、それを眺めてくれているお客さんたちを眺めながら、目頭が熱くなりました。

まだまだ貧困や渋滞やサイクロンなどネガティブなニュースしか日本には届かないバングラデシュ。
こんな風に一流の人気ブランドさんが、めちゃくちゃ格好よくこの国を紹介してくださったことがただただ嬉しくて誇らしくて。
この国に生きる一員として、感謝の気持ちでいっぱいです。

写真を見つめながら、撮影時の思い出が蘇ってきました。
 
 
撮影を始めてすぐ、出会った眼差しの優しいおじさま。
バングラデシュのTシャツもマフラーも全てが愛らしい。
 
 
ダッカ大学で出会った民族衣装のサリーを着た女学生さん。
エキゾチックな笑顔が印象的でした。
とても利発な女性で、こんな素敵な女性が元気に生きる明るい未来がこの国にはある、と私も元気をいただきました。
 
 
同じく、ダッカ大学で出会ったヒジャブというスカーフを頭に巻いたイスラム教徒の女学生さん。
深淵を覗くような神秘的な眼差しと無垢な魅力に溢れていました。
後にMEIさんからいただいた撮影データをお送りしたら、とても喜んでくれていました…!
 

ミルプールというローカル地域(我が家があるところ…笑)で出会ったPumaを着たおじさま。
表情の重厚さとプーマのポップさのアンバランス加減がGOOD。
下のおじさまーずの写真も、みんな表情は険しいけれど服装はカラフルでラフなんですよね。
そのギャップがバングラファッションでもあり、なんだか好きです。
 
 
ミルプールの聖者廟で出会った吟遊詩人の方。
私たちに魂の歌を披露してくださいました。
歌声だけでなくその瞳から、純度の高い愛がひしひしと伝わってきます。
 


同じくミルプールの聖者廟で出会ったボヘミアンの方。
自由な生き方と魂はLiberaidersさんのBrandスピリッツに呼応しているかのようでした。
 


お母さんと赤ちゃん。
全世界共通で、母親に抱かれている赤子は、皆で守らなければならないみんなの宝物だと思います。
撮影時に了承を取るために事前にお話させていただいたのですが、お母さんとても優しそうな方で、嬉しそうでした。

と、思い出いっぱいのLiberaidersさんのガイド通訳…。
このような完成形を見られて、ただただ感激でした。

肝心のお洋服についてまだ何も語れていないのですが、字数と写真枚数がいっぱいになってしまったので。。。
会場に展示されていたLiberaidersさんのクールなバングラデシュデザインのラインナップについては、次回また語りたいと思います!