この十年間の沢山の危機の中で、私が鮮明に覚えている言葉があります。

私は今、エクマットラの中で女性の自立支援部門を担当しているのですが、
コロナの時にやっと軌道に乗りかけたこの国でのショールーム販売が閉鎖されてしまい、日本での主な収入源だったイベント販売も軒並み中止になり、来月からどうやって女性たちにお給料を払っていこうと、本当にお先真っ暗な気持ちになったときがありました。

そんな時も、夫や現地代表のシュボは
「エクマットラは創立してからお金があったことなんかなかった。いつもお金がない中で必死で生き延びてきた。だからないことには慣れているから俺たちが元気なら大丈夫だよ。」
と、とても明るく、まさにカオスを生き抜くサバイバル能力というか、自分で道を切り開く力に溢れていて

実際にそのリーダーシップでスタッフをクビにすることもなく、子どもたちも守り、危機を乗り越える姿に、私も勇気をもらいました。

エクマットラという団体が持つサバイバル能力は、そのままエクマットラで育つ子供たちの何もないところから生き延びてきたサバイバル能力のようだなあと、
なんだか納得と感心をしたものでした。