コルバニイードと呼ばれるイスラム教の犠牲祭は、イスラム教の教典であるコーランの中にも書かれている逸話にまつわる行事で、神様への預言者の信仰を讃える祝祭です。

この犠牲祭では、牛や羊を贄として屠り神様に捧げます。
そのお肉は、普段はお肉を食べられない貧しい人々や近隣の方々と分けて、皆で感謝しながら有り難く頂きます。

エクマットラアカデミーでも毎年行っている宗教行事なのですが最近は物価の高騰もあり、今年は立派な牛の購入は難しい状況でした。
そんな中、現地のエクマットラのサポーターの方が皆様に呼びかけて牛を購入するためのお金を集めてくださり、皆様からのそのご寄付のおかけで、綺麗で立派な牛一頭と共にヤギ二匹も購入することができました。
こうして様々な形で応援いただき、サポーターの皆様の存在によってエクマットラは支えられています。




この犠牲祭で、子どもたちは屠る前の牛やヤギのお世話をして、屠殺されてからの解体を目の当たりにし、生き物の命をいただくということを体験します。

幼い子にとっては刺激が強いので、見た後にお肉が食べられなくなったり血の光景がトラウマになる子もいるため、色々な事象が理解できるようになる年齢の子どもたちの中から希望者のみが屠殺には立ち合います。




毎年のことですが、平和に草を喰む穏やかな牛の姿から次の日に起こることを考えると、なんとも言えない気持ちになります。
私たちは業を背負いながら、生きること、食べることを繰り返しているのだ、ということを実感する行事でもあります。

子どもたちは、犠牲祭がどのようなお祭りか、そして明日にはお別れしなければならないことを今日改めて聞き、みんな一生懸命牛やヤギのお世話を行っていました。