イスラム教国のバングラデシュでは、3月24日から断食月が始まっています。

断食を何故行うのか。
イスラム教の教典であるコーランには色々な理由が書かれています。

断食を行う理由は、自らも空腹を体験することで貧しい人びとや飢えた人びとを思いやるため、
食欲という人間の欲望に打ち勝つことでイスラム教徒を自覚するため、
そして世界中のイスラム教徒との連帯感を共有するため、などなど。

また、最も大切なことは「食べない飲まない」という物理的なことよりも、そうした行為を通じて、自らの信仰心を清めることと言われています。

イスラム教の中では断食月は霊的な期間、人間が神により近づくための期間らしく、今よりも成長するために、 自らの心身を強くするために、欲望を抑え精神を鍛錬するために、いつも出来ていないことを顧みて努力し、悪い部分を直していくこともラマダンの目標とされています。

 断食月中は、皆さん日の出前の深夜に起き、セハリと呼ばれる軽食をとり、もう一度寝て朝起きるため、空腹に加えて睡眠不足にもなります。
食事と睡眠…人間の原始的な欲求を抑圧していく中で、自分がいつも以上に正しくいられるか。
考えただけでも難しい挑戦ですよね。

わたしはイスラム教徒ではありませんが、皆さんが飲まず食わずで過ごしている前でさすがに飲食するのは申し訳ないので、外やオフィスでは飲食を控えるようにしています。

ひとりひとり、私たちは違う人間で
信仰も風習も違う中で生きていますが
相手の信じているものを尊重する姿勢は貫いていきたいと思います。

暑いバングラデシュで、日中水も飲まずに頑張っている友人たち
断食月は始まったばかりですが、最後まで頑張ってほしいです。

先日も我が家に友人と息子さんが来てくれて、一緒に断食後のイフタリと言われる軽食を食べました。
和風イフタリ!