先日、WOMEN DAYのイベントに登壇させていただいた際の挑戦について書かせていただきましたが、その続きです。

 

今回のイベントは、バングラデシュのダッカでリーガルコンサルトのお仕事をされている藤本さんという女性からお声を掛けていただき実現いたしました。
その方は、まだまだダッカでも少ない日本人キャリアウーマンのお一人で、ばりばり自身のお仕事をされながら商工会の社会福祉事業などにもコミットされているとても素敵なお方なのです。

その方から今回のイベントの主旨や、主な参加者はバングラデシュの方ということを聞いて、苦手な英語だけど是非自分の言葉で話してみたい、と思ったのが始まりでした。
エクマットラの活動を自国の方々にこそ知ってほしい、参加してほしい、というのは創立メンバーたちの昔からの願いでもあるのですが、私も活動に参加してからその想いは強くなりました。




 

ダッカで教育を受けた層の多くの方が、

「バングラデシュは発展している。貧困もなくなってきている。」
と言います。

しかし、それは一部の恵まれた世界の話であり、今でも教育を受けられない層の方々や農村地域では、教育を受けられない→仕事に就けない→貧困から抜け出せない→子どもが生まれても教育を受けられない、という負の連鎖が続いています。
 

路上の子どもたちの現状や、農村地域と都市部との貧困格差を活動の中で目の当たりにしている自分たちが、この国の方々にその格差を伝えていかなければと思いますし、今困っていない方々は次世代のための活動に自分ができる形で良いので少しでも参加していただけたらよいなあと思うのです。

女性の問題も全く同じくで、近年のダッカでは女性の服装や生き方にも大きな変化が見られていますが、農村地域ではいまだに児童婚や男女格差の問題が横行しています。
そうした現実を、ホテルのイベントに参加する層のバングラデシュの方々にこそお伝えしたい、と思いました。

 

当日は、それはそれは英語が流暢なパネリストの方々ばかりで、私のようなブロークンイングリッシュの人は誰もいませんでした(泣)が、もうここまできたら

 

「言語力や発音に捉われず、きちんと想いや活動の意義を伝えられるように、聞いている方の心に触れられるように、心を込めて話そう」


と開き直ることができ、本番は意外と落ち着いて話すことができました。


私たちは年を重ねるにつれて、

失敗したら格好悪い、と間違えることに憶病になっていきますが
この国に来たばかりの頃、間違いだらけで笑われたり通じなかったりしながらも、一生懸命ベンガル語を頑張っていた頃を思い出し、もともと失うものなんて何もないんだ、という自分の心持ちを再確認できた機会となりました。


当日会場に来てくださった皆様も、話をきちんと聞いてくださる本当に温かい参加者の方々ばかりで有難かったですし、
私の前にスピーチやパネルディスカッションをしていた方々の言葉からも大きな発見や学びをいただき、自分にとって良い刺激となりました。





この国の女性活動家の皆さんが立ち上がり自分の権利を主張されているのはとても素敵だと思いますし、今は闘わないと築けないものがあるように感じますが、男性、女性の前に私たちは皆同じ人間として、お互いをリスペクトできる社会を一緒に作っていけたらと思いました。