アジアで初めてノーベル文学賞を受賞したロビンドロナート・タゴール。

詩・音楽・戯曲・小説・絵画・哲学
多方面で才能を発揮した、まさに天才と呼ばれたひとでした。

ベンガル界最大の詩人と呼ばれるタゴールの、心に沁みる詩を、ご紹介したいと思います。
 

“哲学なき政治、感性なき知性、労働なき富、この三つが国家崩壊の要因なり”


この詩を現代の私たちが読んでも、なんの異論もなく激しく頷いてしまうくらい納得させられるのは、
国家というものを形成する過程や崩壊する要因は、いつの時代もさほど変わらないからなのだと思います。

この詩を読むと、いつの時代も…理想の国家を目指し奮闘する人間の姿、そして志半ばで欲や怠慢に負けてしまう人間の弱き姿が思い浮かびます。

特に自分は今教育の現場に立ち合っている身なので、2番目の「感性なき知性」という言葉は他人事ではなく、
どんなに勉強ができても人の心を思いやる感性が育たなければ、それは人間として大切なものを持てていないことになると思うので、
子どもたちを育てる中でも頭でっかちに自分自身も子どもたちもならないように、まさに感性を大切にしたいと常々感じています。

他2つも、当事者が聞いたらなんだか背筋が伸びるような鋭い言葉で、
「タゴールさんいいこと言うなあ」
と感心してしまいます。

哲学も、感性も、汗を流して地道に働くことも、人生において本当に大切なことだと思います。

タゴールの詩の色褪せない言葉の魅力は本当にすごいですね。